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脅迫ゲーム「MOMO」と「姑獲鳥」像の呪い/吉田悠軌・オカルト探偵
2018年、世界中の若者を恐怖の底に叩き込んだ「SNSの怪物」。
その出生には吉田が深く知る造形作家が関わっていた!
オカルト探偵の周囲には、全世界から怪異が舞い込んでくるのだ。
(ムー2018年12月号掲載)
文=吉田悠軌 #オカルト探偵
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吉田悠軌(よしだゆうき)/怪談サークル「とうもろこしの会」会長、『怪処』編集長。今回の写真は、ヴァニラ画廊イベントにてモモ・チャレンジを説明する相蘇氏(左)と吉田(右)。
世界に拡散した恐怖の「モモ・チャレンジ」
ふと気づくと、スマホに何件かのメッセージが入っている。
「MOMO(モモ)」と名乗る送信者のアイコンは、鳥と女を足したような無気味な姿だ。
その怪物は、私のネット上におけるさまざまなパスワードや、家族の名前・年齢などを次々いい当てた後、”今からお前の家に行って家族を殺す”と宣言してきた。
”それを止めてほしいのなら”
慌てる私に、怪物はこう続ける。
”今すぐ自殺しろ”
自殺ゲーム「モモ・チャレンジ」が世界中で問題視されたのは2018年7月ごろから。中南米をはじめ、欧米やインドなどで「モモ・チャレンジに触れないように」といった若者への注意喚起が広まっている。とはいえ日本では知名度が低いので、まず簡単な説明が必要だろう。
モモ・チャレンジはゲームといっても、表面上は単なるメッセージのやりとりに過ぎない。世界的にはLINEよりメジャーなメッセージ用SNS「Whats App(ワッツアップ)」が利用されているが、そこにモモという怪物からの連絡が入るのだ。
「自分の唇を切った画像を送れ」「腕にナイフでMOMOと刻み、その画像を送れ」など、暴力的なミッションを要求され、「ラストチャレンジ」ではついに自殺を命じられてしまう。
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