ウラジオストク訪問記②
その昔、ロシアへ個人旅行をおこなう際は、すべてインツーリストと呼ばれる旅行会社を通じて事前に全旅程を確定させておかなければならず、外国人が泊まれるホテルもインツーリスト系のものに限定されていたのですが、今はインターネットで自由に予約できる便利な時代になりました。市内のホテルへチェックインを済まし、早速市内観光へ。
ロシアが外国人旅行者に開放されるその昔、この街はたとえ団体旅行でも決して訪れることのできない閉鎖都市でした。その理由はロシア太平洋艦隊の本拠地であるから。なのでシベリア鉄道の終着駅(アジア側から見れば始発駅)であるにもかかわらず、小生が学生であった1990年頃までは、ナホトカという近郊の都市にしか訪れることはできませんでした。当時、ヨーロッパを目指すバックパッカーは、ソウル、香港、バンコックなどで格安航空券を探すか、横浜からナホトカまでのフェリーを利用して、そこからシベリア鉄道で欧州を目指すルートが一般的でした。我々バックパッカーにとって、ウラジオストクはまさに「近くて遠い」、秘密のベールに包まれた謎の都市だったのです。それが今では日本から2時間半ほどで気軽に訪れることができる様になり、感慨もひとしおです。私が訪問した時は事前にビザを申請しておかなければならなかったのが、今では空港で簡単にアライバル・ビザを取得できる様になっており、ますます身近な都市になりましたね。
軍事都市の面影は今でも濃い
上の写真は太平洋艦隊司令部のビルです。観光客が近づいても何の警戒もされないことに少し拍子抜けしましたが(ひょっとしたらどこかで監視されていたかもしれませんが)、こういった軍事関連の施設は現役のものから歴史的遺物も含め、数多くのものが存在しています。普通に巡洋艦などの写真もパシャパシャ撮ることができます。
また、S56式の潜水艦が博物館となって陸揚げあれており、潜水艦好きにはお勧めです。まあ、そうでない方でも、ウラジオストクにはそれほど観光スポットは多くありませんので、行っておく価値はあるかなあと思います。私は前者の部類に属する人間で、呉の潜水艦も見学したことがありますが、それと比べても遜色ない内容でしたよ。
記念碑や銅像も革命や戦争に関するものが多い気がします。以下の写真は、ご存じレーニン(ウラジオストクという都市名の意味でもある『東方を侵略せよ!』と東の方を指さしているという説もありますが、何かこじつけ臭いですねw)像と、革命戦士広場の彫像です。革命戦士とっても長州力じゃないですよ(ちょっと古いネタですみません...)。
ウラジオストク訪問記③に続く