パーソナル・ステイトメント 2022
アーティスト・社会起業家の芝辻ぺラン詩子です。
オンライン美術大学 学長として、最初の連続講座「アーティスト・ステイトメントを書こう」を現在開催しています。
オンライン美術大学では、受講生と一緒に自分も成長して行こう、その姿をみんなにも見てもらおう、ということで、私も課題にチャレンジしています。
今回は「ステイトメント作り」なので、私も草稿を書いてみました。
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アーティスト・ステイトメント 草稿2021 芝辻ぺラン詩子
「私はみんなの心をほんわかあたためる常春の太陽のような愛です」
みんなを幸せにしたい、
愛をあたえたい、
そんな風に想ってきました。
でも何をどうしたらいいかわからないまま、しっかり言語化もできないまま、創作活動の世界に入っていくことになりました。
美大に入り、クリエーターとして、アーティストとして
創作を始めた18歳の当時も、今も、世界と地球全体に関心を向けています。
いつもどこかで起きている戦争や紛争。
私が10代だった1990年代、コソボやルワンダの紛争を通じて「民族浄化」という言葉を知りました。民族や宗教の違いから、これまで隣人、友人として同じ地域に住んでいた友人、知人同士が殺し合うことになる・・・。
「日本」に生まれた私にはなかなか理解ができませんでした。
理解できなかったけれど、その不条理にとても関心を寄せていました。
20代の頃は、理想の世界、ユートピアを映像作品の中で描くことを目標にしていました。
また、その頃の作品では「自己犠牲賛美」の思想が色濃く現れていました。
みんなを幸せにするために世界を駆け回っている主人公が最終的には全ての悲しみと苦しみを自分に全て取り込んで、チリとなって消えていく、というアニメーション作品を作ったりもしていたんです。
時は流れて、2010年代。
30歳を過ぎて、世の中を悲観するようになりました。
「自分が子どもだった頃と比べて、世の中はどんどん悪くなっている」という考えに囚われていました。
バブル経済の崩壊から、数十年間にわたるデフレ。
わたしが子どもの頃のような豊かさはもう得られない。
雇用の流動化で非正規採用も進み、平均給与は上がらないまま・・・。
現実世界で小さなユートピアを築きたいという想いが強くなりました。
でも現実を悲嘆するなら、作品の中で理想郷を目指すのではなく、現実世界でみんなを幸せにしなくちゃ、と思ったんです。
みんなが幸せなコミュニティ、お互いが支え合って、いつも笑顔、そんなコミュニティを作りたいという想いが強くなりました。
そんな中、地元に仲間ができていくようになり、地域に活動の重点をおくようにもなりました。
それでも、「自己犠牲賛美」の精神は変わらなかったんですね。
なので、すぐに自分のエネルギーが「枯渇」してしまいました。
なくなっちゃったんです。
「やりたい」という気持ちと
やれば褒められるし、認められる
「承認を得られる」というだけではどうにもならなくなってしまったんです。
自分はとても裕福な家庭に生まれていて、生涯にわたって金銭的心配をする必要がありません。そんな私は当然のように「社会貢献しなければならない」という思想があります。
「しなければならない」と書くと義務みたいに、否定的に聴こえますが、主体的に「貢献したい」という気持ちも強く持っています。
昨年2021年にコーチングを受けたときにも「救いたい、という気持ちが強いんだね」と指摘されました。
なぜ、そこまで思うのかは、自分でも謎。
不思議なんですが、根幹は変わりません。
愛をあたえたい。
去年1年間で自分を振り返り、棚卸し、整理して行ったところ、今の新たな活動に結びつくことになりました。
「オンライン美術大学」の始まりです。
本来、自由であるべきアーティストたち、
素晴らしい世界を見ているアーティストたち、
そんな仲間たちが苦しんでいる。
アーティスト同士、手を携えて、世界に新しい発想や気づきを与え、虹を見せて行きたいのに。
幻想を見せる、という意味ではなく、
心に灯火を、
光を、
新しい価値観を、
自分らしく、ありのままでいることの大切さを
みせることができるのがアーティストたちなんです。
それなのに、アーティスト自身が本来の自分を失っていることが多い。
傷つき、失望して、自信を失ってしまっているんです。
本来、「光」であるはずのアーティストがそういう状態にない。
そのことを実感して「問題のある状態」と思うようになりました。
この問題はちょっとしたこと、
ちょっとした知識を得ることと
メンタル面の大きなサポートが受けられれば、もっと幸せな未来に近づけるんじゃないか?
「私は売れないアーティストなんだ」
という重い思い込み、氷山の大きな見えない部分を動かしていけると思って、アーティストのためのビジネス講座を始めました。
「アーティストは売れないし、大変」
という集団的な思い込みと刷り込みを変えていきたいんです。
自分のアーティスト活動もまだまだこれからやっていきたいと思っています。
これまで20代から続けてきた活動を再開したり、新しい作品も作りながら、仲間のアーティストたちと「成幸したい」
今日も輝いていきたい。
ポカポカと温かい太陽のような愛でありたいと思っています。