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読書生活_2025006

つい最近ロボット支援下の手術(いわゆるダ・ヴィンチ手術)を受けたこともあって、石沢武彰『手術はすごい』(講談社ブルーバックス、2025年)を非常に面白く読んだ。

著者は「手術のみが①治療ターゲットに直接到達できる(直達性)②病変を丸ごと取り除ける(根治性) この2つの点にこそ「メスの輝き」があると考えます」(p.19)と述べ、以下、第1章「戦略・戦術編」第2章「武器編」、第3章「技術編その1 基本テクニック」、第4章「技術編その2 応用テクニック」、第5章「実践編」と続く。ほぼ全ページに図や写真が入っているので、専門的な内容もすいすい頭に入ってくるし、QRコードで実際の縫合のテクニックなどを見られるのも良い(とにかく外科医の縫う技術はすごい。かなりの訓練が必要なんだろう)。これから手術を受ける人、受けた人、あるいは医者を目指す人にもオススメだと思う。

さて、冒頭画像は今月からはじまった芳根京子主演の火曜ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』の番組公式サイトから拝借。2回オンエアが終わったところだが、2回目で主人公の若月まどか(芳根京子)がオペをしていたのにはびっくりした。主治医として患者(近藤芳生)の腹を切ることもあるのか……と思いつつ観ていた。鼠径ヘルニアの手術は簡単らしいが、縫合とか上手にできたのかちょっと心配(笑)。しかし、ほかの手術の場面で『手術はすごい』でも出て来た言葉(「3−0ください」=0.3mmの糸を出しての意味)などが聞かれ、早速役に(?)立った。

ドラマとしてはいささか軽すぎるような気がしなくもないが、逆に生身の医療従事者の実際というか本音というかはそんなところだろうとも思う。


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