【質問#55】尊敬する親だと思ってきたが、小さい頃の記憶が蘇り逃げたい。
(ニックネーク:ももこさん)より
むねをさん、質問です。39歳主婦。3歳の娘、夫、猫と暮らしています。
今まで母親、父親とは問題ないと思い過ごしてきました。ですが、ずっと生きにくさを感じ、セッションで自分と向き合うことを数年続けてきました。
その中で今まで尊敬する親だと思ってきたのですが、小学生の高学年頃から家庭に問題が起き、家庭が荒れていた数年があったことを思い出しました。両親のケンカが多く、その数年は母親の不機嫌が続き、母親に気を使いながら生活をしていたこと、逆に私が不機嫌になっていると『うざいから、そーゆーのやめてくれる!?』と母親に言われたことなど思い出し、今更ながら苦い気持ちになります。その頃の母は買い依存症であった記憶もあります。 その時のことに向き合った方がよい気がするのですが、その時のことを思い出そうとすると泣けてきて、しんどくて、逃げたくてしかたなくなります。
もう考えないように、逃げようとするけど、これは逃げると追ってくるやつ、、のような気持ちで、数ヶ月ぐたぐたしています。 しばらく諦めてやりたくないー!と悶えていればよいのか、アドバイスをお願いできると嬉しいです。
「過去の嫌なことを思い出す」という仕組み
ももこさん質問ありがとうございます。
はい、わかりました。まずですね、なんていうのかな、「昔を思い出してこういうことあったな〜」って思うパターンっていうのは、基本的に今現在の自分の生活に不満がいっぱいあるんだろうなぁって思います。
なんで過去のことを思い出すかっていうと、今の自分の生活に不満があってカンジョウ的になっている状態で過去を振り返ったときに、嫌だったこととか同じようなカンジョウとかそういうシーンにフォーカスが当たるんですよ。うん。
だから今まで思い出さなかったのは、単純に20代〜30代前半までは特に生活も問題なくっていうか、仕事もそれなりにやってとか、彼氏もできてとか、旦那ができてとか、子供もできてとかってね、日々の生活に没頭しているから思い出さなかっただけで、多分ね今の生活にどんどん不満が溜まってきてそこが爆発しそうな時期に改めて過去を振り返ってみたら、「そういうことあったな〜」って思うだけだと思うんですよね。
だから別に過去嫌なことがあったってことはあなたと母親の関係の全部ではないんですけど、今現在あなたが今の自分の生活に不満やカンジョウ的になっているから、そこに焦点が当たってるだけなんですよね。
まずこれが今になって小学生のときのことを思い出したりするっていうことのリクツですね。
逆になんか「今まで尊敬する親だと思ってきた」とかっていうのは、20代〜30代前半とかまでは自分の生活にそこまで問題とか「やべぇな」っていうのを感じなかったなから、尊敬とか感謝ができるような精神状態だったっていうだけなんじゃないかなって思うんですよ。
でも多分、親は別にずっと同じっていうか、過去はずっと同じなんすよ。過去起きた事実ってのはずっと同じなんだけども、自分が今どういう精神状態か?っていうことによって過去を振り返ったときにどこに焦点が当たるかとか、どういうふうに親をとらえるかが変わるっていうだけの話なんですよ。
だから、ももこさんの親も過去も、基本的には変わってないです。
「今の自分がどういう精神状態かによって過去が変わる、つまり過去の見方ってのは変わってきますよ」っていうのがまず大事なリクツですね。はい。
「自分と向き合っても変わらない」のリクツとカンジョウ
じゃあどうしたらいいのか?っていう話なんですけれども。
自分で書いてあるように「そのときのことに向き合った方が良い気がするのですが」って書いてあるので、向き合ったらいいんじゃないかなって思うし、向き合った方がいいと思っているあなたをまず応援したいです。っていうのが大前提なんですね。自分がやった方がいいなって思うことをさ、やろうよって話ですよ。
多分もう、「考えないように逃げようとするけど」って言っているように、あなたは基本的に自分以外の相手に自分の気持ちをぶつけたりとかね、カンジョウ的な態度を取るっていうことを非常に怖がっているんですね。
それがあなたに対するカンジョウ的理解の話になるんですけど、もうこの一言に尽きるかな。要は、相手に自分の気持ちを言ったりするっていうことが非常に”怖い”んですよね。
「セッションで自分と向き合うっていうことを数年続けてきました」って書いてあるように、内省(要は自分と向き合うということ)をずっとやってる人、言い方悪いですが自分とばかり向き合っている人っていうのは、要するに自分の中で全部自己解決しようとしているんですよ。(その理由は上に書いた通りで、そこにはカンジョウ的理解が必要。)
母親はゴールドジム
でもね、一番カンジョウがね、スッキリするのって、喧嘩ですよ喧嘩。
人にぶつけて喧嘩しまくるってのが一番のね、カンジョウの発散になるんですね。
でも多分、ももこさんの過去の話からすると、両親の喧嘩が多いっていうのを見てきた子供っていうのは、「喧嘩が悪いこと」っていうのがもう自分の中に刷り込まれちゃってるんですね。だから自分のカンジョウ的な態度を人に見せることとか、喧嘩をすることが、非常になんか「悪」っていうかね、悪いことというふうに思うし、そう思って生きてきたから、いきなり旦那にムカつく事ぶちまけたり喧嘩するというのができない。できないからどんどんどんどんストレスが溜まっちゃって、大体それが大爆発するのが30代後半なんですよ。
これはもう定番というか、みんなそんな感じです。
なので、ももこさんの課題っていうのは基本的に、「自分のカンジョウを出しまくる」とか、「喧嘩慣れする」ってことなんですよね。うん。
その1人のお相手が母親なんですよ。正直自分の生活に母親ってあまり関係ないと思います。これ同居とかしてないと思うんで、なので基本的に関係ないですよね。関係ないからこそ母親と喧嘩をするっていうのは自分の人生を立て直すために、なんというか、いいトレーナージムみたいな感じなんですよ。
だから「母親はゴールドジム」みたいなふうに思えばいいと思うんですね、ハハハハ。単なるゴールドジムだと思えばさ、「今日もジム行くか。」みたいな感じで喧嘩したらいいんじゃないすか。(笑)喧嘩っていうか別にムカついたことをムカついたよっていうふうに言えばいいんじゃないかなと思うんですね。
なんかシンプルにそれだけな気がするけどね。多分この話から予想されるのは、母親に言えないってことは基本的には日常生活で言えないんですよね。だから夫とか、娘が言うこと聞かなくて、ってなったときに、まず自分のカンジョウを溜めてるんだろうな、というのがすごく予想されます。
なので、基本的にはここが解消すれば、過去の捉え方って絶対変わると思うんですよね。絶対変わると思いますよ。だからそこをできるように練習していくことなんですよね。その練習相手の1人が母親っていうだけの話です。
はい、なので。なんか言ったらいいじゃないですか?っていう話でございます。
というわけで、参考になれば嬉しいです。
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むねを