失敗を迂回しない人生を(黒川伊保子「英雄の書」のすすめ)
ここのところ、起きぬけの楽しみは黒川伊保子さんの本を読むことだ。
黒川さんは「妻のトリセツ」を代表するトリセツシリーズの著者であり、
言わずとしれた人工知能の研究者であり、その理論をもとに男の子を育て上げた母でもある。
何を隠そう、私は第一子の出産後、黒川さんの代表作のひとつ「母脳」に感化され、この4年間は「子どもの脳を育てる」という意識で子どもに接してきた。(夫に「また黒川さんか…」と呆れられるほど)
私が黒川さんの数々の著書の中で一番好きな言葉は
「脳は失敗することで進化する」というもので、これまで子どもの失敗は積極的に許容してきたつもりだ。(自分の失敗も)
たとえば今日読んだ「英雄の書」では1章ぶんまるまる「失敗」の効果について書かれている。(失敗の効果については、黒川さんの著書にはたいていどこかに書かれている)
つまり優秀な脳というのは「優先順位がはっきりしている」と言うことだ。
そしてさらに脳を進化させるためには「睡眠」が欠かせない。
加えて食事のことも書かれているのだが、体験(特に失敗)、睡眠、食事が脳にとっての三種の神器ということがわかる。彼女の著書を読めば、失敗への恐れは楽しみに変わり、家族の失敗を許容しない理由もなくなる。睡眠をないがしろにする習慣も自然に手放せるのではないだろうか。
「英雄の書」に限らないのだが、黒川さんの著書には脳科学の視点から、孤独に戦う戦士たちへのエールがちりばめられている。
24時間365日を必死に戦っているあなたもぜひ手に取ってもらいたい。
たいていの著書は内容もシンプル、本自体も軽く、脳には負担のなく読める内容でありながら、あなたに一粒の勇気の種を撒いてくれるはずだから。