「真っ白なキャンバス」というアイドルの動画を100本撮ってみて
「『真っ白なキャンバス』というアイドルの動画を70本撮ってみて」の続編にして完結編です。
なぜ「完結編」かと言うと、真っ白なキャンバスこと「白キャン」の現場が、動画撮影フリーではなくなったからです。
これに関しては、昨年メジャー・デビューが決まってからプロデューサーの青木勇斗さんとも話していて、コロナ以降に大きな変化もあったので、特に異論はありません。
なお、「100本」と書いていますが、これはもろもろの編集版も含んだ数字で、緊急事態宣言中に時間があったので数えてみた正確な現場数は、ここまで85現場になります。
No.71 真っ白なキャンバス 2019/10/21 渋谷WWW
この日のゲストはSUT48(せとまいく from STU48)。
一眼レフのCANON EOS 6D Mark IIで撮影した時期の終盤です。レンズを物理的に動かしながら撮っていて、かなり激しく「ガッガッ」と前後に動かしていました。一眼レフでは動画撮影に30分制限があり、かつCANON EOS 6D Mark IIは最高で1080p画質。
No.74 【ツアー名古屋公演】真っ白なキャンバス 2019/10/26 名古屋ReNY limited
白キャンの東名阪ツアーに備えて、2019年10月24日にビデオカメラのSONY FDR-AX60を購入。ここからは動画の画質が4Kになりました。マイクはSONY ECM-XYST1M。SDカードはSANDISK SDSDXVF-128G-JNJIPで、バッテリーもNP-FV70Aを別途購入、2時間の4K撮影に耐えうる環境を整えました。
そして、購入してから2日後の名古屋公演で現場初投入。今見ても不安定すぎる……。しばらくは現場で試行錯誤の日々になります。仕様上ズームが遅くなったので、逆に見やすくなったという人もいるかもしれません。
この名古屋公演では、三浦菜々子さんが名古屋ReNY limitedの一番後ろにいた私のカメラにレスをくれて、彼女の視力に驚いたので、そのシーンから再生するようにしておきます。
ライヴレポートもどうぞ。
No.77 【ツアー大阪公演】真っ白なキャンバス 2019/11/03 梅田バナナホール
問題のある行為が一瞬写っていたのですが、ホウラクさんの編集の魔術で公開にこぎつけました。この大阪の熱気は、そこまでしてでも世に出したいものでした。
ライヴレポートもどうぞ。
No.78 真っ白なキャンバス 2019/11/10 渋谷TSUTAYA O-WEST
O-WESTの1階フロアにいたら、あまりにも人がどんどん詰めかけてくるので、2階に上がって撮った「MAWA LOOP TOKYO 2019」。再生数が多いです。
No.80 【ツアー東京公演】真っ白なキャンバス 2019/11/17 新宿BLAZE
名古屋、大阪ときて、ツアー最終公演の東京でメジャー・デビュー発表とともに「自由帳」を歌い、当時の全曲が披露されるという構成でした。約90分というのは私が撮った白キャンのライヴでも最長で、よく集中力が続いたなと思います。
これもホウラクさんに編集してもらって公開にこぎつけた映像です。小野寺梓さんのTシャツの丈が短かったことに起因する問題だったのですが、ホウラクさんは毎回馬鹿馬鹿しいお願いをしても対応してくれたので感謝しています。
ライヴレポートもどうぞ。
No.85 真っ白なキャンバス 2019/12/31 渋谷TSUTAYA O-nest
2019年最後の白キャン。1曲目の「アイデンティティ」のイントロが外に漏れてくるなか、急いで階段を降り、会場に入った瞬間に歌が始まるのですが、これは演出ではなく単なる偶然です。
SONY FDR-AX60は軽いので、O-nestの一番後ろでカメラを持ち上げ続けて撮ることが可能でした。
No.86 真っ白なキャンバス 2020/01/02 マイナビBLITZ赤坂
私にとっては2020年最初の白キャン。赤坂BLITZの2階の一番後ろから撮っていて、SONY FDR-AX60の光学ズームと手振れ補正機能の優秀さのサンプルのような映像です。
No.91 真っ白なキャンバス 2020/01/25 池袋harevutai
メジャー・デビュー曲「桜色カメラロール」初披露の日(初演はこの日の前のイベントだったような)。「桜色カメラロール」の落ちサビで振られる桜色のサイリウムが美しかったので、そこから再生されるようにしています。
また、「桜色カメラロール」はキングレコードが権利を持っているため、私自身は収益化の設定をオフにしていますが、メジャー以降の楽曲を含む動画では自動的に広告が表示されるようになります。
余談ですが、2020年2月8日~9日に宮城県女川町で開催された「ONAGAWACK FUCKiN' PARTY 2020」の取材をしたのですが、この記事にあるBiSHなどのライヴ動画は、ふだん白キャンを撮影している機材をそのまま使用して撮影したものです。
あと、この今田美桜さんのメッセージ動画も、白キャンを撮影している機材で撮影しました。
No.95 真っ白なキャンバス 2020/02/16 Veats Shibuya(鈴木えま生誕祭)
結果的に最後になった鈴木えまさんの生誕祭。当時の白キャンを、この画角から記録できたのは本当に良かったとしか言いようがありません。
この日、久しぶりに封印を解かれた「いま踏み出せ夏」のイントロが鳴った瞬間の盛りあがりと、最後のファンが肩を組む光景も印象的だったので、そこから再生するようにしておきます。
No.97 真っ白なキャンバス 2020/03/24 仙台Rensa
結果的に、麦田ひかるさんと鈴木えまさんの在籍する6人体制で、最後の有観客ライヴとなった日の映像です。
2019年2月26日に政府から大規模イベントの開催自粛が要請され、この時期、東京ではほぼライヴが行えない状況でした。
2019年3月25日からスタートした白キャンの動画撮影については、語りだすときりがないのですが、結局この2020年3月24日の仙台を撮るためだったのかな……と思う部分もあります。
もしこの日、新幹線に飛び乗って仙台に行かなかったら? 会場でいろいろな障害にめげて動画撮影ができなかったら? そうだとしたら、大きな後悔を残していたはずです。
今回過去の動画を見返して、私は麦田ひかるさんと鈴木えまさんをパフォーマーとしても好きだったことを再確認しましたし、そのふたりがすでにいないことに今さら軽いショックを覚えます。麦田ひかるさんのダンス、鈴木えまさんの表情を見ながら、もうこんな子たちには会えないだろうな……とも考えてしまうのです。
そして、この6人体制のメンバーのバランスには、今見てもちょっと異様なほどのきらめきがあり、非常にステージの完成度が高い。私が撮り続けていた理由は、そこにあるのだろうなと思うのです。
新メンバーの浜辺ゆりなさんと秦はるかさんには、この時代をあえて意識せず、新しい白キャンを作ってほしいなと思います。
No.98 真っ白なキャンバス「清涼飲料水」(5 LIVE ACTS MIX)
緊急事態宣言の発出で時間ができたので、私はDavinci Resolve 16での動画編集を覚えました。やってみると意外に簡単で、最初の一晩で大雑把な枠組ができたほどです。
「清涼飲料水」の5本のライヴ映像を編集してみたのは、2019年3月29日に卒業を発表した麦田ひかるさんの好きな楽曲だったからです。
そしてこの時点では、鈴木えまさんが同じタイミングで白キャンを去るとは想像もしていませんでした。
No.99 【小野寺梓生誕祭2019 / 初披露】真っ白なキャンバス「いま踏み出せ夏」(2019/08/17)
2019年8月17日に開催された「小野寺梓生誕祭2019」の映像を公開できないことは、ずっと心残りでした。ホウラクさんとふたりで、カメラ4台分の映像を撮っていたからです。
公開できない理由が非フリーのVJ素材だったので、VJ素材のない「いま踏み出せ夏」だけを編集して、青木さんにOKをもらったのがこの動画でした。世に出すまで10か月ほどかかった映像です。
番外 【えまひかる卒業】現体制ラストライブの裏側【2020.6.22 TSUTAYA O-EAST】
2019年6月7日、鈴木えまさんが卒業を発表しました。
そして、あっというまに麦田ひかるさんと鈴木えまさんの卒業当日。この小野寺梓さんの動画のなかでは、TSUTAYA O-EASTの2階からの映像を撮影しています。小野寺梓さんの編集がとても良く、何度となく見返しました。
ライヴ中、ずっとゴウゴウと風のような音が鳴っているのは、無観客でも常に会場の換気が行われていたためです。
初めて白キャンの取材をしたのは、2018年6月30日。気づくと約2年の歳月が経っていました。
No.100 初オリジナルソロ曲「くるくる愛して」ライブ映像@小野寺梓生誕祭2020
2020年8月8日に開催された「小野寺梓生誕祭2020」で初披露された、小野寺梓さんの初のオリジナル・ソロ曲「くるくる愛して」の撮影を担当しました。1曲まるごと撮影したので、この動画を100本目にカウントします。
最後に
1年以上動画撮影を続けて、機材や編集についても勉強することになりましたが、それも含めて楽しい日々でした。メンバー・チェンジが起き、さらにはコロナ禍という地球レベルでの事件も起きるという事態の変化もありましたが、白キャンならこの状況を乗り越えてくれるのではないか……と期待しています。