8/8 自殺大国、孤独社会日本に生きたりゅうちぇるさん自殺理由の「まとめ」
りゅうちぇるさんの痛ましい自殺は、複数の要因が重なった結果であるというのが結論であり、りゅうちぇるさんを自殺に至らせた殺伐とした社会をつくってきてしまった私たち一人ひとりが、りゅうちぇるさんの自殺を忘れることなく、誰もが平安に、そして共に助け合いながら生きていける社会づくりに努めていくことが大切と考えます。
怒りを押し殺してはいけない
怒りを「押し殺す」「我慢する」という行為は、一見正しいようですが、自分自身に怒りを向けてしまい心身に異常をきたす恐れがあります。
自分が自分自身を追いつめ、崩壊させてしまう原因となる「自己嫌悪感」を生み出してしまい、最悪の場合、自殺という結末を迎えることになります。
適切な言葉で怒りを表現できたり、正々堂々と怒る理由を説明できたりする習慣を大人は身につけておくことと、子どもたちに教育しておくことが大切です。
「追い詰められての自殺は、他人から、そして自分から強いられた死」です。被害者にも加害者にもならないための教育が必要であるということです。
女性ホルモン使用の際は副作用を想定しておく
良い「たら・れば」と悪い「たら・れば」がありますが、「もし、いつもより強い副作用を感じたら」「そばに誰もいない時であれば」など、予測型の良い「たら・れば」を常に意識しておくことが重要です。
「してもらえなかったことはしてあげられない」ことを知る
子どものころに親に満たれるべき基本的な欲求が満たされなかったことから苦しんでいる人がたくさんいます。
子どものころに、安全、愛情、帰属感などが得られなかったことが原因で、感情的な成熟が妨げられてしまった可能性がある人がいることを知っておく必要があります。
背景にある戦後の沖縄と育った環境から学ぶこと
私たち日本人は、戦争加害国の国民でもあるということを忘れず、沖縄が抱えてきた、現代でも抱えている問題に、一人ひとりが関わっていくことが大切です。沖縄に観光で行く時には、沖縄の人たちの笑顔の裏側にある「もう一つの顔」に、時々心を動かしながら楽しむ、私はそうしたいという気持ちを持っています。
「キャラクター化」の影響?
リアルとバーチャル(仮想)が乱反射している状態をシミュラークルというそうですが、SNS上の情報はまさにこの状態であり、リアルとバーチャルがつくり出す迷路をさまよい続けると、迷路の中にいることさえ分からなくなります。
「キャラクター化」も同じで、本当の自分が何者なのか分からなくなってしまう危険性があることを、きちんと頭に入れて「キャラを楽しむ」ことが求められるのだと考えます。
SNS社会を生きるあなたに気を付けて欲しいことを簡単に
専門家の警告に耳を傾けた上で、SNSのメリットを活かし、日々の生活を豊かにしていって欲しいと思います。ここまでお読みくださったあなたですから、まちがいなくできると信じています。
最後に
厚生労働省の報道規制 001120417.pdf (mhlw.go.jp) とメディアの「忖度」に、官邸主導の恐さを抱いてしまいます。特に若い人たちは、知っておくべきことを教えられず成長すると、あたかも、誰かの手によって「ゲームのキャラクター」のようにコントロールされ続けられる恐れがあることを知っておく必要があります。
厚生労働省のPDFにもある自殺関連報道としてメディアが「やるべきこと」を書いておきます。メディア関係者は当然知っていると思いますが。
・有名人の自殺を報道する際には、特に注意すること
・支援策や相談先について、正しい情報を提供すること
・日常生活のストレス要因または自殺念慮への対処法や支援を受ける方法について報道すること
・自殺と自殺対策についての正しい情報を報道すること
パパゲーノ効果については、こちらの記事が詳しく解説しています。
パパゲーノ効果とは何のこと?【自殺予防の基礎知識】 - パパゲーノCEOブログ (mentalhealthbiz.net)
パパゲーノ効果とは?
パパゲーノ効果とは、「自殺をふみとどまった人の物語が、自殺を抑止する効果があるかもしれないという仮説」のことです。
りゅうちぇるさんとご家族、そしてりゅうちぇるさんと一緒に泣いたり笑ったりした人たちに、心よりの哀悼の意を表すると共に、あなたと皆様の上に平安がありますよう祈り、執筆を終わります。長文を読んでくださりありがとうございました。
中村むねひら(ペンネーム)
自己紹介 中村むねひら 「お前は何者だ?」|中村むねひら (note.com)
参考にした記事など
りゅうちぇるさん「自分らしさを隠していた経験があるから悩みに寄り添える」 生前語っていた思い(1/6)〈AERA〉 | AERA dot. (アエラドット) (asahi.com)
天野ダニエル著 『こころのケア』 いのちのことば社刊 『赦しと和解』