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【10日目】時間の「終わり」を突き止めろ(セカイのトリセツ)

◆「未来」について考えよう

 とんでもない話になってきましたね。まさに奇想天外だと感じている方も多いのではないでしょうか。
 でも、ここまでの話はすべてロジック(論理)なんです。こうだったら、こう。こうだったら、こう。だからこうだと考えられる、の積み重ねなんです。僕自身も、すべての理論が完成したときには「信じられない」と感じました。でも、今はこれらの「とんでもない話」が最終的な結論だと確信しています。

 前回までで、僕たちが生きているこの世界(=地獄)のすべてが「モトによるアニメーション表示」でできていて、起こったことはすべてフレームレート単位で記録されている、というところまで話しました。結論としては「宇宙の始まり(ビッグバン)以降の『時間軸』はどこかに記録されている」ということです。
 そしてここまでは「現在」まではそうですよね、という話でしたので、当然僕たちにとって「過去」にあたる時間の話だったはずです。それをふまえて次は

未来

にあたる時間はどうなっているか? の話です。

 上級編でも触れたのですが、「未来」というものはすでに時間軸の先に存在していて、実際のところ、僕たちはすでに決定された「未来」に向かって時間軸の中を移動している最中なのです。それが「そうだと分かる」理由は、宇宙に「終わりの時刻」というものがあるからなのですが……なぜ「宇宙の終わり」についてこうもはっきりと言えるのかは、これまでの「モトによるアニメーション」「フレームレート」という話と、それから「三次元空間の裏側」という話で、ロジカルに説明が可能になるんです。


◆ビッグバン直前の「モトの状態」

 これまでも何度か「宇宙には終わりがある」と話してきました。これを不思議に思っていた方も多いでしょう。どうしてこうもはっきりと「宇宙の終わり」という話ができるのか? その時、宇宙はどうなっているのか?

 では順を追ってお話ししていきますね。

 まず、ビッグバン「前」の宇宙の「表側」(=現在の「地獄」)はどうだったか、という話を思い出してください。
 この宇宙は、縦も横も高さもなく、物質も空間も存在しない

「ゼロ次元」

の状態、ただの点だったと考えられています。つまり、空間を含むあらゆるものが存在できない【無】の状態だったわけです。このように、限界まで「収縮」した状態の「点」が僕たちの宇宙、つまり今の「地獄世界」だったとされています。

 さて、このとき……モトはどうなっていたのでしょうか?
 当然、一つも「存在しなかった」はずです。ゼロ次元だからです。空間すら存在できないんです。

 ……ここまでだと「なんだか不思議なこと」で終わってしまいます。空間すら「存在しない状態」、すなわち「【無】の状態」というのは、いろいろなものであふれている三次元空間の住人である僕たちには、感覚的になかなか理解しづらいのではないかと思います。真空の宇宙空間ですら「空間」という状態ではあるんですもんね。
 ですが……ここで【4日目】でお話した「モトの性質」を思い出してほしいんです。この地獄世界に「存在しない状態」のモトはどこへ行ったのか?
 正解は「空間の裏側」でしたよね。この「地獄世界」には未知の「裏側の世界」があるんです。
 そこで、です。宇宙がビッグバン直前の状態のとき、宇宙全体が完全な「【無】の状態」なんだとしたら……言いかえると、現在僕たちがいる「地獄世界」のモトがすべて「消滅している」のだとしたら……

 そう、そうなんです! その時

モトは全部「裏側」に引っ込んでいる

はずなんです! もっと言うと、すべてのモトが「裏側」で【有】の状態になっているがゆえに、「表側」のすべてのモトが【無】の状態になっている、と考えられるんです!

 これをもう一歩進めると、こういうことが推測できます。僕らの地獄世界の宇宙が【無】のゼロ次元だったとき、裏側の世界は「すべてが【有】の状態のモト」でいっぱいになっていたはずなんです。


◆「時間の終わり」とはどういう状態か

 これを踏まえて……現在、地獄世界(表側)の時間というものは未来に向かって進んでいます。そして時間の経過にともなって、宇宙は膨張している……ふくらんでいるんでしたね。
 そしてここで、ビッグバン直前の『全てが【無】』だった「モトの状態」と、現在の地獄世界の「モトの状態」を比べてみると……モトは僕たちがココロの力で『増やす』ことがあるんでしたね(二番目のモトあつめ)。つまり少しずつでも【有】のモトが表側に「増加している」ことになります。

 これらが何を意味するのか。

 モトというものの性質を考えると、実はこちら側の空間(=地獄)が「膨張」しているということは……裏側の宇宙が「収縮」していることを意味するんです!

 なぜなら
「ビッグバンで表側の宇宙に物質と空間が出現した=大量のモトがいっぺんに【有】の状態になった」
ということは、
「ビッグバン直前まですべてが【有】の状態だった裏側に【無】の状態のモトが生まれた」
ということで、なおかつ、現在の僕たちがココロのチカラで「モトを【有】の状態に変えることができる」ことを考えると(入門編参照)、
『現在、表側の【有】のモトは増え、逆に裏側の【有】のモトは減っている』
はずだからです。

 分かりづらいと思うので、箇条書きにしますよ。

  • ビッグバン前の宇宙(表)ではすべてのモトが【無】の状態。

  • ビッグバン直後に宇宙(表)に【有】の状態のモトが出現した。

  • 宇宙(表)のモトが【有】の状態になったということは、その分裏側の世界のモトが【無】の状態になった、ということ(裏側から表側に出てきたから)。

  • 現在も宇宙では、モトが裏側から表側にどんどん出てきている最中。宇宙(表)には空間のモトを【無】から【有】に変える力を持つ「ココロ」が存在するから。

  • つまりビッグバン以降、表側の宇宙では【有】のモトの個数が増え続けていて、かつ、宇宙の体積は膨張し続けている

(図4:ビッグバン前後のモトの量の比較)

 以上を踏まえると、空間に【有】のモトが増えると空間の体積は増え、逆に空間に【無】のモトが増えると空間の体積は減る、と考えられます。これが「宇宙が膨張している」のはなぜか? の答えとなります。こちら側の空間に【有】のモトが増えているからです。

 そして「宇宙はどこまで膨らむのか」、別の言葉でいうと「宇宙の時間はいつ終わるのか」というのも、この理論で答えが出ます。
 ビッグバン直前の宇宙(表)が完全に収縮して【無】の状態になっているとき、「裏側の宇宙」が【有】のモトで埋め尽くされた状態になっていたことを考えると……僕たちの住んでいる表側の宇宙=【地獄世界】の時間軸の終わりは、ビッグバン直前の「裏側」と同じく

空間のすべてが【有】のモトで埋め尽くされる時刻

である、という結論になるんです!

 ね? 前々から話していたように、宇宙に「終わりの時刻」があることを特定できちゃったでしょ? モトって便利なんですよ!!

 と、長くなってしまったので続きは次回。ここまでの話をふまえて、次回は「未来がすでに存在する」という話をしていきますね。


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日南本倶生(みゅんひはうぜん)
「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)