【短編】サンタが街にやってくる(クリスマス特別企画再掲)
シャンシャンシャンシャンシャンシャン…
「3時の方向より、未確認飛行物体接近中! 距離2万、速度1200モルド(※1)!」
「・・・来たな、サンタめ。総員、戦闘配置!!」
ヴゥーヴ! ヴゥーヴ! ヴゥーヴ!
『サンタ接近、総員戦闘配置、繰り返す、総員戦闘配置』
「サンタ、距離1万2千まで接近、間もなく領域に侵入します。」
「よし、第一地上対空部隊、ならびに第一戦闘機部隊、作戦開始!!」
ゴゴゴゴゴ、バシャッ!! バシュシュシュシュシュ・・・
パラタタタタタ! トタタタタタタタ!!
ギゥーーン! ギゥーーン! ギゥーーン! ギゥーーン!
「第一戦闘機部隊、目標補足、交戦に入り・・・目標に高エネルギー反応!!」
「いかんっっ!!!」
シカッ・・・ドドドドドドドオオオオオオ!!!
「第一地上対空部隊及び第一戦闘機部隊、ともに全機の反応消滅・・・目標は依然進行中です。」
ゴウン ゴウン ゴウン ゴウン ゴウン ゴウン・・・
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン・・・
「こしゃくなっ・・・第二戦闘機部隊、作戦Bを実行!!」
「・・・第二戦闘機部隊、サンタの誘導に成功。サンタ、予定地点に到着まであと20。」
「よしっ!! イオン爆雷(※2)起爆!!」
カ!!
・・・・・・ォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ !!
「衝撃波、来ます。」
「総員、対ショック防御だ!!」
ズズズズズズ・・・ビリビリビリ・・・パン! パリン! ・・・グググググ・・・
「プラズマ除去装置作動。レーダー、回復します。」
「サンタは? やったか!?」
ボフッ・・・ゴウン ゴウン ゴウン ゴウン ゴウン・・・
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン・・・
「サンタ健在!! 現在、距離8千。」
「おのれサンタめ・・・白兵戦だ!! ドール(※3)部隊を出せっ」
『こちらドール隊、発進準備完了。』
「各機、カタパルトへ移動してください。」
『ランチオーケー、ドール隊、出るっ!』
バッショ! バッショ! バッショ!
ギーン、ギーン、ギーン・・・
「ドール隊、交戦を開始・・・サンタ、そり左舷から爆炎です!」
「よし! 叩き落せ!!」
ビィーーン! ビィーーン!
バギン! バシュシュシュシュシュ!
ガギギギギギギ! ショバッ! ゴン!!
ガッキ、ドドドドドオオオ!
「サンタから再び高エネルギー反応!!」
「いかん! 全機遮蔽フィールド展開!!」
パキンッ!
ゴン!ゴン!ゴン!・・・ゴン! ゴン!
「ドール隊、7機が消滅。2機が大破ののち地上に不時着。隊長機のみ、小破で戦闘可能です。」
「くっ、戻れ隊長!」
『バカ言っちゃいけませんぜ長官・・・コイツを街に入れるわけには、いかんのです!!』
「やめろ隊長!早まるんじゃない!!」
『どおおおおおっ!!』
ガッシ! ボカッ!
バリバリバリ・・・ズゴオオオオオオォォォン
「・・・隊長機、反応消滅。」
「なんてことだ・・・」
「サンタ、右舷を中破のもよう、速度600モルドに低下、依然進行中です。」
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン・・・
「・・・わたしが出る。BANA-4Aを用意しろ。」
「長官!!」
「なんとしてもドールで食い止める! 残った地上対空部隊に援護させろ!!」
「・・・了解。」
キュイン、キキキ、ピルルルル、チキチキチキ・・・
『こちらデッキ、ドールBANA-4A、発進準備よろし。』
「よし、射出と同時に要塞の遮蔽フィールドをレベル8で展開。サンタが堕ちるまで、わたしの帰還については考えなくていい。」
『カタパルト、射出します!』
ガギィイイイ! ドン!!!
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン・・・
『長官、まもなくサンタの射程に入ります。ご武運を!』
「サンタなんぞに、街は渡さん!!!」
ジャコッ! ギン! ドドオオオオオオォォォォォォ…
(長官、サンタに突っ込んでいくところで第一部完)
【注釈】 (※1)モルド モルダー(Xファイルの人)が1年かけて歩く距離を1時間で移動する速度が1モルド。1200モルドは、計算してないけどたぶんかなり速い。
(※2)イオン爆雷 ショッピングセンターで売っている爆雷。自社ブランド商品なので、高品質でもお手頃な価格で、お値打ち感がある。もちろん威力は抜群。
(※3)ドール 汎用人型兵器。あらゆる局面に対応でき、白兵戦も可能。ドールはもともとフルーツのブランドだったが、多角的な経営により、ついに兵器産業でもトップシェアに。ウォークマン、iPod、バンドエイドなどに続き、商標がそのまま名詞として定着した例としてよく挙げられる。ちなみにBANAー4Aは、4をローマ数字(IV)にしてくっつけると・・・?
※クリスマス期間限定公開予定。恥ずかしいから(笑)。
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