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ナルコレプシー交流会に参加してみた

ついこの前、ナルコレプシーの交流会があった。
当事者の人や当事者の周りの方、他の過眠症の方も参加OK。でも内容はナルコレプシーの話、といった交流会だ。

思ったことを備忘録として残しておく。ナルコレプシーについてぼんやりとしか知らない方は、もしかしたらこれでちょっとだけ明るくなるかもしれない。


参加のきっかけ

私、ナルコレプシーⅡ型。
ナルコレプシーって、少し過眠の病気の中では有名になってきたのではないかと思う。
困っている人はたくさんいて、知ってもらいたいという方が多いからではないだろうか。

話が逸れるけれども、ナルコレプシーを簡単に説明すると、意識が飛ぶ。突然。それを周りの人が寝ていると判断する。
正確な言い方ではないけれど、私はナルコレプシーってこう説明した方が合っているのではないかなって思う。そんな病気だ。

ちょっと知っている人が増えてきたとはいえ、まだまだ説明が必要。私の周りにナルコレプシーだって人もいない。

そろそろ、他のナルコレプシーの語ってどんな感じなのか知ってもいいのでは?
過眠症患者会様でナルコレプシーの交流会をやると聞いたとき、そう思った。


オンライン交流会

ナルコレプシーの認知時期

話を聞くと、中学生くらいが多い。
なるほど、私もそうだ。中学生の頃、部活をしたら睡魔で勉強どころではなかった。なんなら卓球部ではあったのでけれど、寝ながら卓球をしていた。

私が中学生のときにナルコレプシーなんて言葉は少なくとも私は知らなかった。というか、ようやくiPhoneが出たかでないかの時代だし、中学生でガラケーを持っている人が少ない。パソコンは親のを一時間だけ使わせてもらっていた。
同じ年代で高校生の頃には診断を受けて薬をもらえていたという方もいたけれど、私は恥ずかしながら社会人になって自分の睡魔にナルコレプシーという名前がつくのだということを知った。

スマートフォンの普及がスマホ依存症とかゲーム依存症になりやすいとか、悪く言われることもある。
けれどやっぱり、手元にネットがあるって医療面ではちょっとラッキーだと思う。この異常な眠さって何だろう。昼間 眠気 意識飛ぶ たぶん、ナルコレプシーって出てくるんじゃないかな。

適職を探す難しさ

事務作業、寝ます。
運転、寝ます。
同じ作業の繰り返し、寝ます。

寝たいのではない。意識が飛んでいるに近いのだ。
それを理解してくれる職場を探すのが難しい。何度も転職して、天職を探すしかないという言葉が身に染みた。

私は今でこそ、定着して働けそうな状態にある。それはもう会社の特大合理的配慮のおかげ。職場の方々の長所を伸ばしてくれようとするサポートのおかげ。感謝しかない。
でもここまでくるのに、適応障害を二回、うつ病発症、出勤初日で「なんで雇ったのかわからない」と言い出し、アルハラからモラハラまでハラハラなブラック企業、配慮付きで入社したら、逆に初日からほとんど仕事をくれないというギャクパワハラをしかける表向きホワイト企業などなど。
新卒から一通りの、暴力セクハラ以外の企業を体験することになった。

もちろん、これはナルコレプシー関係なく会社自体に問題があったような気もする。知らんけど。
だが、やっぱりナルコレプシーについて無知な会社も多いと思う。
一つ前の会社は、ナルコレプシーなので配慮が欲しいことをきちんと説明した。受けいれてもらって入社が決まったのだと思っていた。しかし待っていたのは、仕事の席もなく仕事用具があるようなところに追いやられ、掃除以外のまともな仕事がない。そんな現実だった。
耐えきれなくて、職場でこっそり泣いた。のちのち、まったく仕事を与えないのはパワハラの一部なのだと知って、事情を知っている友人と爆笑した。これじゃん!

一人で適した職場を探すのは難しいと思う。私はそうだった。
では普通に探すには、どうすればよいのかと考えてしまった。

ナルコレプシーは認められていない

普通に探すには、と言ったが、では私はどうやって今の会社に就職したのかという話になる。

別の病気で手帳を取得して、就労移行支援事業所を利用した。

あれ、と思う方もいるだろう。というか、私の今の職場の方はびっくりしていた。ナルコレプシーでは手帳を取得できないことに。

これは交流会でも問題点だねえ、という話題になっていた。合理的配慮っていうやつは、手帳を持っていて、障がいがあると認められた方に基本適応されるもののような気がする。きちんと調べていないけれど。
手帳を持たなければ、合理的配慮を得られない。というか、得られる環境に入社するのって難しいのではないか。手帳なしでも配慮をしてくれて働きやすい会社があるなら、そこは本当によい会社だと思う。

ナルコレプシーは障がいって言うより、病気。でも症状からすると病気とも判断されにくい。怠けていると思うだろうし、なんなら居眠りするなって言われるのではないか。

そんな微妙な判断をされてしまうナルコレプシーが適した合理的配慮を受けられるのって、そもそも障がいに理解が深い会社でないと無理な気がする。

だからできれば、ナルコレプシーを――というか過眠症すべてを手帳の対象にしてほしい。
一気には難しいだろうから、まずはナルコレプシーⅠ型Ⅱ型を手帳の対象にしてもらってから、徐々に広がっていくとよいなあ。


ちょっと元気が出た

楽しく仕事させてもらって、睡魔と手を取りきれてないけどどうにか一緒に暮らして、資格勉強もしている。
これって、わりと奇跡的な人生だ。

でもやっぱり、知りたい。聞きたい。
同じ病気を持つ方の話。
そこには共感があったり、逆に私にはないものを知れたりする。障がいや病気を理解するのは難しい。同じ名称のものであってもだ。

けれど、同じ病気で戦っている人がいるというのは、少しだけ元気をもらえる。もうちょっと前を向いて踏ん張っていこうかなって気になれる。

大人数で話すと空気の間が読めなくて、うなずくだけだったりチャットで話すだけになってしまいがちだけれど、積極的に参加していきたいなと思った。

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