制服買取被害その5
3月31日
この日もまた、消費者センターの担当の職員さんに電話をかけました。
内容は、スクユニに郵送する文書の内容がOKかどうかの確認と、東京都公安委員会には古物商許可証に基づいても電話番号を教えてもらうことができなかったことについてです。
まず文書の内容はGOサインが出たので、簡易書留で送る準備をすることにしました。職員の方は、「とりあえず次は文書が到着してからですね」とおっしゃっていて、文書が届いてからなにか動きがあるかもしれないということで、また改めてどうするか相談していくことになりました。
また、公安委員会については、スクユニは古物商許可証を東京都と千葉県の2か所で許可証を取得しているとホームページに掲載があったので、千葉県の公安委員会にも問い合わせてみることにしました。
今の時点でできることは、文書を簡易書留で送ること、千葉の公安委員会に古物商許可証に基づいた連絡先の問い合わせをしてみることだったので、まずはすぐに簡易書留の準備に取り掛かりました。
簡易書留の郵送が完了した後、わたしは元会社の株式会社ススメルについて調べました。
検索欄に「株式会社ススメル」と入力。
こんな簡単にわかるわけないか……と半ば諦めつつも検索ボタンを押すと……
「全国法人リスト」というサイトに、めちゃくちゃ普通に、さらっと
私があんなにも欲していた電話番号が記載されていました。
【2020/4/20追記:現在はページから電話番号が削除されています】
心臓が飛び出る、とまではいきませんが、どきどきしながらもどこか冷静に震える手でそのサイトのページをスクリーンショットに収めました。
千葉県公安委員会の古物商許可証の番号からの照会で、もし今私が見つけた電話番号と同じものということがわかれば、こんなにも決定的な手掛かりはないだろうと少し希望の光が見えてきた気がしました。
すぐに「千葉県公安委員会」と検索し電話をかけようとしましたが、時間が遅かったこともあり、東京都の公安委員会にかけた時と同じような対応をされたらかなわないと思い、その日にかけるのはやめることにしました。
そしてまた明日にでもかけてみようと思った矢先に、こんなページを見つけたのです。
古物商許可証の番号や会社名等のキーワードに基づいて、そのサイトや企業の情報が見られる一覧でした。
私はすぐにスクユニのホームページを見て、千葉県公安委員会から発行されている許可証の番号を打ち込みました。ここからまたなにか、別の手掛かりが手に入るかもしれないと思ったのです。
……が、何度やっても、画面には「一致するデータはありませんでした」の文字が。
打ち間違えたのかと思って、番号を区切って、口に出しながらまた何度も打ち込んでみました。キーワード検索で「株式会社ススメル」と入力してみても、結果は何度やっても同じでした。
ホームページに記載されている許可証の番号が間違っているのか、もしくはそもそも千葉県公安委員会の古物商許可証を取得していなかったのか……
後者であるとすれば大問題ですし、スクユニが極めて悪質な組織である証拠にもなります。このことを明日、株式会社ススメルの電話番号を入手したことと合わせて消費者センターの職員さんに伝えることにしました。
そして寝る前に、期待はしていないものの、スクユニからLINEの返事が来ていないかとLINEのトーク画面を開いてみると、
初めて既読がついていました!
消費者センターへの相談しているという文が効いたのでしょうか、相変わらず返事は来ないものの、既読がついただけでもなにか一歩進めたような気持ちになりました。
4月1日
去年までは「エイプリルフールだ!」と4月1日は少しはしゃいでいたこともありましたが、今年は全くそれどころではありませんでした。
消費者センターの始業時間ぴったりに担当の方に電話をかけました。
簡易書留の郵送が完了したこと、株式会社ススメルの電話番号と思われる連絡先を入手したこと、千葉県の公安委員会のホームページで古物商許可証の番号を入力したところ、一致する番号がありませんと出たことを伝えました。
職員さんは、まず簡易書留の追跡番号を教えてくださいとおっしゃって、番号をひかえてくださって、こちらでも配達状況を確認し状況を確認していきますとのことでした。
そして株式会社ススメルの電話番号がわかったことについてです。電話番号を伝えたあと、「お電話はご自身でかけられましたか?」と聞かれました。「かけていません」と答えると、「まずはご自身で電話をしてみて、そこで話せるようであれば直接交渉をしてほしい」とのことでした。
スクユニの話ではありませんが、こういう違反サイトは以前の記事でも書いたように、当事者同士が直接話した方がうまくいくこともあるそうです。
正直なところ、こちらからの連絡を無視して一方的な対応をしてくるスクユニが直接交渉に応じてくれるとは思えませんでしたし、一番に浮かんだのは、直接スクユニと話をするということに対しての「恐怖」でした。
査定の申し込み時に住所と名前を伝えてしまっているということに加え、さらに電話番号まで知らせてしまうのはこわい、なにか別のところで悪用されてしまったらどうしようと、悪い想像ばかりが浮かびました。
職員さんもそこは感じてくださっていたようで、「直接お話をするのは怖いと思ってしまうとは思いますが」と加えたうえで、「それでも、悪質なところと知らなかったとはいえ、ご自身でスクユニを選んで招いてしまったことなので、がんばってかけてみて下さい」「それでもダメなようでしたらこちらからもかけます」とおっしゃいました。
私は、甘えていたのかもしれない、と思いました。職員さんのおっしゃる通り、無知な自分の行動が招いてしまったことです。ここまで来たらもうやるしかない、と腹を括りました。
職員さんは「電話番号のはじめに184をつけると相手に番号を通知せずにかけられます」と教えてくださいました。同時に「ですが、そういうサイトは番号を通知せずにかけると、出ないことも多くあります」とも。「もし出ない場合は184を付けずにかけるしかないです」とのことでした。
千葉県の古物商許可証の番号を入力したところ、一致する番号がなかったことについては、東京都とはまた管轄が違うので千葉県の公安委員会にも問い合わせをして相談してみて下さい、とのことでした。
電話を切った後、私は株式会社ススメルに電話をかけることにしました。
まず184を付けて、番号を表示せずにかけました。
本当に怖かったですが、思い切って発信ボタンを押しました。発信音が鳴って、相手が出るのを待ちます。ツーコール、スリーコール……
待っても待っても、電話は繋がりませんでした。鳴らし続けても、最後には切れてしまいます。
私は間髪入れずに、続けてもう一度同じように電話をかけました。相手が出ずに切れ、またかけ直しを3回繰り返しました。職員さんのおっしゃっていた通り、番号がわからないことが原因かと思い、とうとう番号非表示にしない状態でかけることにしました。
ですが、ここで連続してかけたら同じ相手からかかってきていると思われて出ないかもしれないと思い、少し時間をおいてからかけることにしました。
ちょうど1時間ほど経ってからもう一度電話をかけることにしましたが、結果は先ほどと同じで、全く電話は繋がりませんでした。
番号を非表示にして3回、番号を伏せずに3回。
合わせて計6回かけましたが、1度も電話がつながることはありませんでした。
電話をしてみてどうだったかを職員さんにもう一度お伝えすることになっていたので、再びお電話をかけて結果を報告しました。
「電話番号が表示される状態でも出ないとなると、こちらからかけても出ない可能性もありますね……」とおっしゃっていましたが、簡易書留が到着し次第、消費者センターからもお電話をかけていただけることになりました。
この日は1日を通して精神的に一番疲れた日でもありました。
電話をするときの恐怖感や緊張感をなんども繰り返し、そんな気持ちを抱えながらも、状況はなにも変わりませんでした。挫けそうにもなりましたが、真摯に対応してくださる職員さんや、私がこうして行動している間も話を聞いてくださったり、同じように被害にあった方のケースを参考にしていただけたらとお話してくださったりしたデジタルウェブさんのおかげで、なんとかまだやれることをやろうという気持ちにさせていただけました。
まだまだ続きます。
少しでもスクユニの被害者の方がこれ以上出ませんように。
私もまだ制服は返ってこずに戦っています。
完結するまで、もう少しお付き合いいただけると幸いです。
続く