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言葉たちに包まれる


最近、ちょこっと
疲れが溜まってきているように思う。


些細な言葉に敏感に反応したり
頭の片隅にモヤが残ったままで
ぼーっとしてしまう時間が少し増えた。


この日も寝る前にゴロゴロしていたら、

わたしが好きな映画監督の今泉力哉さんが
ドラマ『アンメット』について
呟いていたのを思い出して

ベッドに寄りかかりながら、見始めた。


医療系の逼迫したシーンや血が出てくる絵は
ドキドキしてしまうので、
ドラマでも映画でもちょっと苦手なのだけれど

見始めたらぐっと引き込まれて、
気付いたら泣いていた。


一見ぶっきらぼうに思える
シンプルな言葉から溢れる優しさと寂しさが儚くて
心がぎゅっと掴まれた。

無意識な諦めや背を向けている歪んだ感情を
見透かすような問いかけに、ハッとする。

あたたかい眼差しと、言葉には
相手への尊重と
そばに寄り添ってくれるような安心を感じる。


杉咲花さんと、若葉竜也さんのお顔が
画面いっぱいに映る
セリフのないシーンは


一瞬の目の動きや、仕草から
込められた気持ちや心の揺れが
優しく自然に伝わってきた。




わたしはこういう、
切なさや優しさが滲み出たり
心が通う瞬間が
とても好き。

🌿


何かを見て感じて自分なりに飲み込んで、
その上で見えないように振る舞っても
その人の個性や想いは
色を纏って広がってゆく。


この後のドラマの展開は
まだ知らないけれど、


この作品の空間に漂う、表現しようとするものが

自分の中に溜まっていた気持ちを
そっと包んでくれるようで
穏やかであたたかく、心地よかった。




🌬️


川内先生が、
グミを噛む効果について
脳外科だからそれくらい知ってますよ!
と言ったシーンは
過去の記憶に基づいていて、
三瓶先生がほんの少し
驚いた顔をした気がするのは
気のせいかな。

昨日を覚えていなくても
あなたが生きてきた日々は確かにあるんです。

『アンメット』三瓶先生のセリフより




さらりと舞うセリフは
ずっと心にしまっておきたい言葉たち。


ぼーっと思い出すと、
すこし気持ちの波が凪いでゆく。



できないことだらけのいまのわたしも
明日に、誰かに繋がるのかな。

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