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光の余韻
絵画の知識も無いし、描いたりもできないけれど
電車の中でふと見た広告に惹かれた
『印象派 モネからアメリカへ』の展示
気が変わるかもしれないしなぁと
チケットはとらずに自分を見守っていたけれど、
お休みの日の当日になっても、やっぱり気になる。
それならば自分の心に正直に従ってみようかと
ひとり美術館へ行ってきた。
予約時間よりもすこし早く駅に着いてしまって
公園をふらふら
上野動物園が無料で開放されていたので
しばしかわいい動物たちを眺める
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さて、時間になったので
いざ、美術館に入場。
どれどれと入り口に入ってすぐ、
1枚目の大きな絵に目をうつした。
瞬間、絵のこと分かるかなとか
大丈夫かなぁとか
そんな不安はふきとばすほど
絵の世界に引き込まれた。
眩しくてあたたかい光が
空間に広がっているのが伝わる。
この陽は、朝日だろうか、夕日だろうか。
すこし寂しげで、澄んだ冷たい空気が漂うのを
自分の温かい頬で感じる
陽の光が水面に反射して
控えめにゆらゆらと光る、静かな時間を感じる
絵の具を分厚く塗った筆の跡が見える
作者は、この絵を
どんな気持ちで
どんな想いを込めて描いたのだろうか。
わたしが今目の前にしている景色を、
小さな曖昧なものたちがつくりだす
淡い光を
どんな思いで感じていたのだろうか。
この高台で、
一緒に隣に座りながら
この自然を、陽を
眺めているような気持ちになった。
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艶やかな絵の具が成す色は澄んでいて、
でもはっきりと一言では言い表せない。
複雑に並んでいるのに、
自然にまわりに溶け込んでいて美しい
ただただそこに広がる
その一瞬を閉じ込めた絵。
それを見て、
滲み出るものを感じて夢中になって
静かにじんわりと浸って。
わたしなりの、心のままに過ごした
あたたかくて優しい時間の、
あの陽の光に包まれるような空間の
余韻が
まだ、残っている。
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