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お久しぶりです、がいこつさん


https://youtu.be/kwdw0dODpNI


 先日、散歩目的で三省堂書店に入りました。うろついた結果、児童書コーナーに落ち着きます。絵本コーナーって素敵、自分が子供の頃に読んでたものも必ず置いてあるから。そこで五味太郎さんの絵本を多数見つけました。
 非常に、非常に懐かしい。幼少期、アニメーションを永遠と見ていました。わにさんと歯医者さんのやつとかYouTubeにないかな、検索…うお!!公式がある!!!

 「がいこつさん」

 関連動画の欄に現れたがいこつさん。あれ?もしかしてこのアニメ、ちっちゃい時好きだったかもしれない。なにしろ喋れない頃に見てたものだから、スッと思い出せはしなかったんですよ。でも動画を再生して、冒頭のロウソクを見た瞬間完全に思い出しました。
 母に確認したところ、知り合いからもらったいろんな幼児向け映像が録られたビデオに、がいこつさんは含まれていたそうです。私はそれを何度も何度も、なーんどもなーーーーんども見続けていた。お久しぶりです、がいこつさん。22才になってまた会いにきたよ。幼少期の私は、がいこつさんの「音」が好きだったんだと思います。がいこつさんの骨がコキコキする音。街のザザーっていう喧騒、そういう音を聞くのが楽しかった。
 なので、今見て驚きました。こんなちゃんと人間のナレーションが入っていたんだ…!言語を理解していなかった私は「がいこつさんは歯磨き忘れちゃってた」という流れしかわかっておらず(たぶん後ろで母が説明してくれてたんだと思う)細かいナレーション、人間とがいこつさんのやりとりはわかっていなかった。すごい、理解していないものは記憶には残らないんだ。人間の脳ってなんて都合よくできているのだろう。

 がいこつさん、人間にところどころ生前を匂わされていますね。人間、デリカシーがないぞ。何を言われても「それも、そうだな」で済ますがいこつさん、歯磨きのためにデパートから家に走るがいこつさん。ちっちゃい私が惹かれたのは、アニメ全体を覆う哀愁のせいかも。生まれて初めて感じた哀愁は、がいこつさん。

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