ひねくれ北欧4か国周遊記⑫世界遺産には理由がある&トナカイホットドッグが一番おいしい
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12-1.ベルゲン散策
2023年12月30日土曜日
ノルウェー・ベルゲン
前回は日常に風穴を開けるべく、ランチに中華を食べました。思ったほどは開きませんでしたが、久しぶりに違う風味のものを食ることができて満足でした。鯉がど真ん中を泳いでいるのは衝撃的でした。
また日常という名の北欧散策に戻ります。贅沢な話です。
お土産を買おうかと思って、Sprell Bergen Sentrumというおもちゃ屋さんに来ました。
その他にも色々お土産屋さんをめぐりました。クリスマス関連のものが少し安くなっていました。
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12-2.ぶらり・ブリッゲン地区
中心地に戻ってきました。あっという間に日が暮れ始めちょっと焦りますがまだ14時くらいです。
ブリッゲン地区に戻ってきて、またしても1階に入っているお土産屋さんを色々覗いたところ、本場のトロールに出会いました。
可愛くデフォルメされていない……というか、多少デフォルメされていてもまったく可愛くない、がっぷり四つで怪物をやっているところに好感が持てます。
ムーミンの正式名称は、Mumintrollet(ムーミントロール)だそうですが、この臭そうなおじさんがほんとにムーミン??というかんじです。
あ、でも「ムーミン・トロール」では無く、「ムーミントロール」という表記です。そこから考えるとトロールの一種ではなく、「ムーミントロールという新種です」というニュアンスなのかもしれません。
味のありすぎる骨董品屋さんで、ナイフを一本買おうとしたところ、カードが使えないと言われました……それじゃあごめんなさい、とお返ししようとしたところ、
「どこから来たの?」→「日本です」→「じゃあ日本のお金でもいいよ。僕は世界中のお金を集めてるんだ」と言われ、びっくりしました。その場で日本円に計算して350円をお渡しし、ナイフをゲットしました。
お金をかぞえているあいだ、「僕は日本に行ったことがあるよ」と言いながら、空手のモノマネをしてくれたりと、とてもフレンドリーなおじさんでした。北欧の人はみなさん優しいです。
ディープな店構えは、今まで世界中をフレンドリーに旅して回って、そうして集めたもので出来上がっているんだろうなと思いました。
そう言えば、これまで書いてこなかったのですが、北欧4か国はすべて通貨が違っております。
・フィンランドは、ユーロ。
・スウェーデンは、スウェーデンクローナ。
・ノルウェーは、ノルウェークローネ。
・デンマークは、デンマーククローネ。
これをいちいち両替するとなるとしんどい話ですが、ご安心ください。北欧はキャッシュレス化がとんでもなく進行しており、カードですべて支払い可能です。
今回、二週間の旅でカードが使えなかったのは、こちらのアンティークショップだけで、そのほか個人経営っぽいお土産屋さんや食堂も、カード・オールOKでした。
たくさんお土産を買うと、そろそろお店が閉まり始めました。まだ16時にもなっていないのにと思いますが、北欧の人は夜が早いのでしょう。
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12-3.世界遺産・ブリッゲン
世界遺産の中をもう少し散歩することにしました。
前回、散々景色があんまり感動しないと文句をつけていましたが、ブリッゲンはよくよく考えると、景観の素晴らしさだけで世界遺産になったわけではなく、二子玉川のおじさんのミスリードがそもそもの原因です。
木造建築がハンザ都市としての面影を残し、貿易都市としての歴史を現代に伝えているという部分が、世界遺産になった理由のメインになります。
14世紀ごろ、北海、バルト海を中心とする貿易都市として栄えた、ハンザ同盟の都市の1つがブリッゲンです。
カラフルな木造の家々には、その頃の名残が見て取れます。たとえば、
①最上部にある小窓から滑車を下に垂らして、
荷物を上の階に引っ張り上げていたということ。
②主要な交易品であった干しダラ等が濡れないようにするために、
庇(ひさし)が道に張り出ているところ。
③台車で荷物を運びやすいように道が板敷きとなっているところ。
などなどです。
ハンザ同盟の都市の中だと、
・ドイツのリューベック
・ドイツのハンブルク
・ラトビアのリガ
などが、ブリッゲンと同じように当時の都市の面影が残っていて世界遺産になっているそうなので、いつか見比べられたらとも思いました。
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12-4.トナカイホットドッグ
そろそろディナーを調達したいと思います。
ノルウェーといえば海産物の輸出が世界2位とかだそうで、サーモンやサバはそういえば日本でもよくノルウェー産と書いてあるのを見るような気がしますが、引き続き、海鮮系はもういいかなというかんじです。
そこで今晩は……ホットドッグにします。
ベルゲンに来るまでの長い旅路で私は悟りました。ホットドッグに外れはない、と。
Trekroneren というお店なのですが、北欧にしては珍しく、夜遅くまでやっている露店です。
こちらでトナカイホットドッグをテイクアウトして、ホテルで食べたのですが、これがめちゃめちゃおいしかったです。
トナカイのソーセージに、ベリーっぽい紫っぽいピンクっぽいソースがかかっているのですが、この相性が抜群で、ワイルドなのに奥深い味わいで、今回の旅行で食べたものの中で一番美味しかったと思います。
美味しそうな写真が撮れなかったんですが、実際、それほど見た目は美味しそうではなかったです。ただ、ベリーの酸味のあるソースとジビエの肉々しさがもたらすハーモニーが非常に素晴らしいです。パンはソーセージを挟むためにあったのです。
次にベルゲンの話を誰かに振られたら私は必ず、
「ああ、あの町だね。昔、行ったことがあるよ。トナカイのホットドッグが最高に美味しかったな」
と首の角度を右斜め45°にして答えたいと思います。街並みの美しさなんか一言も触れず、ひたすらトナカイホットドッグの話だけをし続けたいと思います。