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先生がいなくても動ける組織をつくる

最近、私自身がいなくても生徒だけで動ける組織をつくることを心掛けています。
きっかけは、『すごい先生』を見たことでした。

ある先生は、子供たちに魔法をかけるようなすごい先生です。
その先生が話すと子供たちは引き込まれ、手を焼いていた子も良い子になります。
ただ、次の年に他の先生がそのクラスをもつと魔法がとけて大変なことに...。

別の先生は、パワフルで頭の回転が早くとにかく作業が速い。
その先生と活動をするグループは仕事が早くなり作業量を多くこなせます。
でも、先生がいないと同じ量の作業ができません。

いろいろな『すごい先生』を見てきて感じたのは、先生のすごさが際立って見えるときに本当に子供たちにとって良いとは限らないのでは、ということ。
私も含め、先生たちは口を出しすぎていると思います。
つい、指示を出したり注意をしたりしたくなりますが、それをやめると意外と子供たちから発言が出てくるようになります。
口を出さないで子供に失敗の経験をさせることも大切です。
そこから反省、改善することで言われなくても動けるようになってきます。

先生がいなくても動ける組織をつくるために特に以下を意識しています。

①黙って見守る。危ない失敗でなければ事前に注意しない。
②子供同士でコミュニケーションを取る方法を教える。
・一人でどんどん行動する子には動いてない子に指示をしたり、教えたりさせる。
・わからない子には、周りの人にやり方を聞かせる。
「先生わかりません」と言われたら「まず友達に聞きましたか?わかってない子がいることに他の人は気が付きませんでしたか?自分ができればいいの?」など。
・作業を始めるとき、終わったときにお互いに報告し合う。
先生を介してやり取りさせない。例えば「先生終わりました」と言われたら「先生でなく班の人に報告しましたか?班全員が終わったことを把握していますか?」
③子供同士でのやり取りが見られたら褒める。
④活動の説明をするときには、作業内容だけでなく、なぜこの作業をするのか意味まで伝える。

特に、先生を介してやり取りさせないことは重要です。
子供たちは今までの習慣から、とにかく先生に報告してきます。
そのため私たちはつい、報告されたことを別の子に伝えて子供同士のやり取りを減らしてしまいがちです。無意識でいるとこうなります。
最初はスムーズに行かず活動が滞りますが、それでも子供たち同士で伝え合うことが大切。
そこで上手く伝えられないときに初めて先生の出番!「こう伝えるといいよ」とアドバイスして、徐々にサポートをなくしていきます。

究極にすごい先生は、組織の中で存在がないような先生なのかな、と考えるようになりました。
部活の大会でも強豪校ほど監督が怒鳴らず静かに見ていますよね。

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