天皇賞春(G1)
コース解析
向正面半ばからスタートして最初のコーナーまでは417mと長い。なんと言ってもコーナーを6回回るため外を回すと不利。コース形態によって内前有利になり易い。
TB想定
内外フラット。コース形態の影響を考えれば内前有利の想定でも良いだろう。
全頭診断
アイアンバローズ
昨年の阪神大賞典2着、天皇賞春5着だが、内前有利に助けられたもの。前走も上位集団から大きく離され能力的に厳しいと思わされた。今年は昨年よりレベルが上昇するため厳しい戦いになることは間違いないが、内前有利の場合に流れに乗ってどこまでか?
消
アスクビクターモア
レベルの高かった4歳世代のダービで3着と現役でもトップレベルの実力を持つ。前走は出遅れと適性を求められるような馬場で度外視可能。菊花賞はレコードが出るレベルのハイペースを逃げ切り。その他の上位馬が追い込み決着であったことから着差以上に強い内容。ここでも内前有利TBなら最有力候補の一頭。
◎
アフリカンゴールド
阪神大賞典4着も極端な内前有利とスローの単騎逃げによるもの。今回は逃げのポジションを取ることすら難しそうで、前方に強力な馬がいて楽なレース運びをすることすら許されない。今回の上位馬は中距離王道路線でも通用する馬が多い中で全く通用しなかったこの馬は厳しい競馬になる可能性が高い。
消
エンドロール
オヌシナニモノ
消
サンレイポケット
2021年天皇賞・秋とジャパンカップで連続4着と能力の高さは伺えたが、徐々に衰えを見せていた。前走はまさに能力だけで持ってきた印象でさらに相手が強くなる今回は厳しい戦いになる可能性が高い。
消
シルヴァーソニック
元々トップクラスで通用するタイプでも無く。ステイヤーズSは極端なイン有利と低調なメンバー構成によるもの。海外重賞勝利も日本よりレベルの高いものとは思えず。イン有利の馬場は有利に働く可能性はあるが、ここで勝ち切るまでの能力があるとは思えず。
△
ジャスティンパレス
菊花賞からボルドグフーシュとはほぼ同等の能力で展開や馬場により着順が毎回入れ替わる程度の差でしかない。内前有利の瞬発力戦では優位性を持ち、ここでも好走可能。
○
タイトルホルダー
現役最強馬の一角。スタミナ戦にも瞬発力戦にも対応可能で自分でレース展開を作ることができるため展開に左右されにくい。有馬記念でボルドグフーシュ、ジャスティンパレスに先着されるも、この時は体調もあまり良くなく、イクイノックスに前を掃除されたことにより先行馬が展開的に苦しくなったため。ここでは最有力候補、このコースで先週までのTBなら内前有利になると考えられ、楽にレースを進めることが出来た時の優位性は揺るがないか。
◎
ディープボンド
昨年は枠に嫌われ、スピードの無いこの馬にとって同情の余地はあったがレース毎に衰えを見せてきた。阪神大賞典では人気馬に推されるも敗戦。極端なスローの前残りの瞬発力戦になり得意では無いレースの形も、2番手でレースを進めたのにも関わらずこの結果は評価できない。スタミナは現役馬の中でもトップクラスに高いが、この馬が来るような展開になればボルドグフーシュに有利なレースであり、前走から逆転は難しそうとも思える。さらに昨年の天皇賞春よりも相手が強力となり高い評価を与えることは出来ない。
△
ディープモンスター
関門橋Sでは低調なメンバーに恵まれの勝利。その後金鯱賞に出走するもスローの好位からレースを進めるも敗戦。それ以前にもレースレベルの低い丹頂Sで敗戦、長距離適正も特に高そうというわけでもなければ能力的にも通用の器ではないということで高い評価を与えることはできない。
消
ディアスティマ
日経賞ではタイトルホルダーに大きく離されての敗戦。2番手からレースを進めるも4角から離され始め最終的に8馬身以上離される。G1クラスでは能力が通用しなさそうなボッケリーニにも先着され、ここでは厳しいように思える。極端に内前有利になるようであれば抑え程度の評価を与える必要もあるがよっぽどのことがない限り高い評価を与える必要はない。尚、2年前の天皇賞春のペースを作ったのはこの馬であり、締まった流れを作り出すことは可能である。スタートも早く枠次第では隊列を引っ張るのはこの馬の可能性も低くない。
消
トーセンカンビーナ
昨年も通用しなかったし、レベルのかなり低かったダイヤモンドSでも結果を残すことが出来なかった。
消
ヒュミドール
レースレベルの低いダイヤモンドSでインをロス無く追走して2着も、それまでの重賞の成績を見ると全く通用していないことからここでも通用するとは思えない。
消
ブレークアップ
阪神大賞典は好位から前のバテた馬を交わし、ボルドグフーシュにゴール直前で迫る。ここからボルドグフーシュと差のない競馬をすることができたと見るか、ボルドグフーシュの脚質転換により足が溜まっていなかったこと、得意ではない展開になったことにより能力を出しきれずブレークアップと同等程度の競馬しかできなかったと見るか。そこそこ自分は後者だと思う。前有利の展開ではソコソコ走ることはできると思うが、有馬記念で大きく離れて最下位だったこと、メンバー強化になることを考慮すればここでは能力的に足りない可能性が高い。ただ前走の内容を評価して有馬記念は苦しくなって能力を全く出せなかったと思うようであれば前残りの展開の場合のみ抑え程度の評価を与えても良い。
△
ボルドグフーシュ
過去走を見た限りでは瞬発力戦よりは前が止まるレースでバテたところを差しに行くスタミナ比べのレースにのみ好走。後方からの脚質で展開待ちと言わざるを得ない。トップスピードが低く、前走に至っては斤量の2㎏重いブレークアップより上がりが遅く、ゴール前で迫られる内容。これより前残りの展開であれば出番はなく、仮に前目につけたとしても能力を発揮できず、ブレークアップにすら迫られるようなレースしかできないと考えれば思い切って消してみるのも1つの戦略で考慮しておく。菊花賞のようなハイペースで前が止まるような展開では高いスタミナとコーナーでポジションを上げることができる機動力を持ち合わせている。ハマれば勝ち切る能力を持っておりその場合のみ高い評価を与えれば良い。ただ、その展開でフルで恵まれながらもアスクビクターモアを差し切れなかったのは気になる部分ではある。
○
マテンロウレオ
大阪杯は内前有利の馬場とスローの前残りの展開で4着。2番手追走でこれ以上ない展開だったが勝ちきれないのはかなり悲観的に評価する。このレースのように内前有利TBでは立ち回り力の高さを活かして重賞レベルでは好走可能ではあるが、G1レベルになるとやはり能力的に厳しい部分がある。クラシック時点でも上位勢とは大きな力の差がありアスクビクターモアらの上位勢を逆転可能だとはとてもじゃないが思えない。長距離適正があるかはわからないが、大阪杯のように立ち回り力の高さを活かしてどこまでか。
△
メロディーレーン
小さくて可愛い。
❤️
最終見解
3.タイトルホルダー
3-1.6.7.12.13
タイトルホルダーの単騎逃げ濃厚で勝率は1番高いように思える。雨の影響も考慮しながらになるが内前有利の場合にはさらに勝率が上がるのは言うまでもなく、スタミナが問われる場合にはさらに強みが生きる可能性が高い。相手は内前有利の行ったきりの勝負なら1.6.7.12、スタミナ勝負なら7.13。13は外差し馬場になった場合には勝ち切る可能性も。