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至高の室内楽〜革新と伝統の響き〜
【過去の演奏会より】
日時:2021年9月18日(土) 15時00分から
場所:明石市立西部市民会館ホール
黒川 侑 (ヴァイオリン)
柳生 厚彦 (ヴィオラ)
向井 航 (チェロ)
坂本 彩 (ピアノ)
【演目】
ピアソラ作曲 リベルタンゴ、アヴェマリア、ブエノスアイレスの四季より「夏」
シチェドリン作曲 「アルベニス風に」
ブラームス作曲 ラプソディ第1番ロ短調
ブラームス作曲 ピアノ四重奏曲第2番
各奏者とも演奏技術がレベルが高く、地方都市での演奏会の感じがしなかった。文化レベルの高さを感じた。
チェロの向井さんは190cm 100kg超えの巨体でクラシックというより他ジャンルの演奏者の感じ。それでも1曲目のリベルタンゴは迫力のある演奏だった。ヴィヴラートは少なめで楽器をよく鳴らしていた。蓋全開のピアノの音が大きくて、あまり低音が聞こえなかった。ピアノが力を入れすぎの感があった。
2曲目のアヴェマリアのヴィオラの柳生さんはごくオーソドックス。余計なモーションもヴィヴラートも少なめで真っ直ぐな、とてもいい音だった。
3曲目から登場したヴァイオリンの黒川さんは小柄ながら何曲をそつなくこなす名手。特にシチェドリンという現代音楽にも、しっかりとした理解と示し、伴奏者とも息のあったところを見せた。
ブラームスのラプソディを弾いたピアノの坂本さんは、伴奏で見せたようなガンガンのイメージなく拍子抜けした。音大生がよく弾く名曲を丁寧に模範的に弾いた。見事だった。
第2部のブラームスの室内楽曲は時間が長かったがとてもメリハリのある迫力のある演奏だった。特にピアノはこの曲でもガンガンに弾いていて、もう少しバランスを考えてもいいのになと思った。
それにしても明石でこのようにレベルの高い音楽が格安で聴けるとは思わなかった。素晴らしいことだと思った。