見えない目撃者(2019)

浜中なつめ(吉岡里帆)は憧れの警察官を目指して警察学校を卒業する。

まさにこれから警察官としての新しい生活が始まるというそのとき、夜遊びしていた弟を迎えにいったなつめは自分の運転の不注意で事故を起こしてしまい、弟を失ってしまう。

その事故でなつめ自身も失明してしまい、警察官になる夢はあっけなく砕け散ってしまう。

自分の過ちを悔やみ、なかなか立ち直れずにいたなつめはある日、車とスケボーの接触事故に遭遇する。

そのとき車の中から確かに助けを呼ぶ少女の声を聞いたなつめは、警察に拉致された少女の存在を必死に訴える。

事故の相手であるスケボーの少年からも事情聴取を行った警察は、車に少女など乗っていなかったと証言する少年の話をなつめに伝え事件の収束をはかろうとするが、なつめは少女を助けたい一心でスケボー少年からも話を聞き、少女の存在以外の違和感について確認していくことで、少女が連れ去られた可能性を確信に変える。

なつめの必死の訴えに引っかかるところを感じた木村刑事が、なつめと情報を共有しながら捜査を進めていくうちにある猟奇的殺人事件にたどり着く。

犯人は家出少女ばかりを狙い、捜索願いが出ないことをいいことに次々に少女を拉致していく。

そんな犯人の魔の手がついになつめにも向けられるのだが、なつめは果たしてどうやって犯人と対峙するのか?

目の見えないなつめが犯人と渡り合うにはハンデがあり過ぎるので、通常のドラマで見るよりも緊迫感がハンパない。

だが、警察の対応やなつめの判断に違和感を覚えることも多く、フツーだったらそういう行動は取らないよねということが、クライマックスが近づくに連れて頻度が増していく。

それさえなければもう少しハラハラドキドキを楽しめたのだが、どう考えてもありえない判断が続くのだ。

ストーリーの基本構成はいいだけに、実に惜しい作品であった。

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