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【Stormworks】爆速流体輸送法 ~ポンプの使い方をマスターしよう~

この記事はStormworks 第1 Advent Calendar 2024 第23日目の記事です。
今回の会場はこちら↓↓

燃料輸送したい!排水したい!海水汲み上げたい!
でも遅すぎる!!!!

そう思ったことはありませんか?私はあります。
この記事には私の知る限りの流体輸送のあれこれを書きましたのでぜひ参考にしてみてください!


はじめに

そもそも流体輸送とは

そもそもどういったときに流体は移動するのでしょうか。
ポンプを動かしているとき?高低差があるとき?
答えは、圧力差があるときです。

圧力が高い方から低い方へ流体は移動します。

 例えば、タンクAが10AtmでタンクBが1Atmの場合、タンクAから見た圧力差は9AtmなのでタンクAからタンクBへ流体が移動します。当たり前ですね。逆にタンクAが60AtmでタンクBが60Atmだったら圧力差は0Atmとなり流体は移動しません。この圧力差が今後重要となってきますので覚えておきましょう。

圧力差の生成

 圧力差があれば流体を移動させることが出来ますが、放っておくと圧力差は0になってしまいます。では、ストワにおいて圧力差を生じさせるにはどうしたら良いでしょうか。
 ご想像のとおり、ポンプを使えば良いのです。ポンプは電気を使って流体を強制的に移動させるとともに、入力側の圧力を下げ出力側の圧力を高めることができます

ポンプは圧力差を生成できます。

 他にも、排気ガスや電気分解等で新たに生成した流体をタンクに詰め込めば圧力を高めることができ、エンジンで燃料を消費すれば燃料タンクの圧力を下げることができます。ただし、ストワ世界では高低差で圧力差は生じないので注意してください。タンクのどの位置にポートを取り付けても圧力は一定です。

本題

ポンプの仕様

効率の良い流体輸送をするためには、ポンプの仕様を理解する必要があります。以下の表に軽く仕様を示してみました。

$$
\begin{array}{|l|c|c|c|c|c|}\hline
& 最大加圧 & 加圧限界 & 減圧限界 & 順行弁 & 逆行弁\\ 
& \text{[Atm]} & \text{[Atm]} & \text{[Atm]} \\ \hline
\text{Large Fulid Pump} & 60 & 60 & 0 & ○ & ○ \\ \hline
\text{Fluid Pump} & 10 & 60 & 0 & ○ & ○ \\ \hline
\text{Impeller Pump} & 60 & 60 & 0 & × & × \\ \hline
\text{Impeller Pump (Small)} & 60 & 60 & 0 & × & × \\ \hline
\text{Modular Engine Fluid Pump} & 60 & 60 & 0 & × & ○ \\ \hline
\text{Fluid Pump (Manual)} & 3 & 60 & 0 & ○ & ○ \\ \hline
\end{array} 
$$


最大加圧:
 生成できる圧力差のことです。入り口圧力が20Atmで最大加圧が10Atmなら、30Atmまで加圧できます。
加圧限界:
 それ以上加圧しても超えられない圧力のことです。ストワでは60Atmを超えることはできません。また、だいたい40Atmぐらいからポンプの入力側の圧力が加圧限界に近づくほど流量が減少します。
減圧限界:

 それ以上減圧しても超えられない圧力のことです。ストワでも現実でも0Atmを下回ることはできません。また、ポンプの入力側の圧力が減圧限界に近づくほど流量が減少します。
順行弁:
 ポンプ停止時、流体が入り口側から出口側へ通過できないなら◯、通過できるなら×です。
逆行弁:
 ポンプ停止時、流体が出口側から入り口側へ逆流できないない◯、逆流できるなら×です。

 このように、ポンプは種類によって最大圧力が決められているわけではなく、生み出せる圧力差の最大値が異なっています。そのため、加圧用には加圧最大加圧の大きい電動大ポンプを、減圧用には小型な電動小ポンプを使うと良いでしょう。また、必要な圧力差が10Atm未満ならば、電動小ポンプでも十分でしょう。

基本的な輸送方法

 タンクからタンクへ流体を輸送する場合、タンクの間にポンプを設置すれば輸送できます。しかし、このままでは輸送元の圧力が減り、輸送先の圧力が高まってしまいます。先程述べたように流体は圧力高い方から低い方へ移動しようとするので、ポンプの動きを妨げることになり流量が減ってしまうのです。

外部ポンプで圧力を調整しましょう。

 これを解消するためには、外気をタンクに取りれたりタンクから気体を放出したりして圧力を一定に保つ必要があります。理想的には輸送元を60Atm輸送先を0Atmにすれば良いのですが、ストワのポンプは60Atmに近づくほど流量が減る仕様があるため、輸送元は30~40Atm程を維持すると良いでしょう。また、輸送方向を逆にする場合を考えて、輸送先のタンクも30~40Atmに維持すると良いです。圧力差がなくても電動大ポンプならば問題なく輸送できます。

液体または気体のみの輸送方法

 先程の輸送方法では、気体も液体も均等に輸送してしまいます。そのため、ポンプの輸送量を上回る速度でタンクを加圧しなければならず、ポンプが嵩張ってしまいます。そこで役立つのが、液体減圧弁(Liquid Relief Valbe)気体減圧弁(Gas Relief Valbe)です。これらの減圧弁は選択的に流体を通過させる代わりに、大きな圧力を消費してしまいます。
 では、液体のみをタンクからタンクへ輸送する方法を考えてみましょう。まずはポンプの入口側に減圧弁を設置してみるはずです。

ポンプの前に減圧弁を設置した図です。
実際の実験の様子です。減圧弁の影響でポンプ入り口圧力が低下しています。

 実際に1000Lを輸送してみましたが、終わるまでに3分47秒かかりました。思ったよりも流量が出ません。そこで、今度は出口側に減圧弁を設置してみます。液体が減圧弁を自然に通過するのを待つよりも、減圧弁にポンプで強制的に押し込んだ方が速そうです。

ポンプの後ろに減圧弁を設置した図です。
実際の実験の様子です。液体減圧弁に気体が詰まり、停止してしまいました。

 実際に1000Lを輸送してみましたが、15秒ほどで流量が0になってしまいました。ポンプは動いているし、液体減圧弁にも十分な圧力はかかっています。恐らく、ポンプは通過できたけど液体減圧弁は通過できなかった気体が、ポンプと減圧弁の間に詰まっているのでしょう。そこで、気体用の出口を追加します。気体は輸送する必要ないので元のタンクに戻るように流路を設けます。

ポンプの後ろに気体減圧弁と液体減圧弁を分岐させて設置した図です。
実際の実験の様子です。液体減圧弁においても十分な流量が確認できました。

 実際に1000Lを輸送してみましたが、終わるまでに20秒しかかかりませんでした。流体を選択的に輸送する方法は、これがベストなようです。

流路の分岐・合流

 時には流路を分岐・合流させたいこともあるでしょう。分岐に関しては普通に分岐パイプを使えば良いです。
 しかし、合流に関しては注意が必要です。ストワ世界では流路を合流させると圧力が相殺されるためか、流量が減少してしまいます。合流地点にポンプと一方通行バルブを設置することで多少マシにはなりますが、それでも不十分です。

一本道、分岐、合流させたときのポンプの流量です。
合流させるとポンプあたりの流量が減少し、効率が悪化してしまします。

 そこで、一旦カスタムタンクで合流させることで流量が減少することなく合流させることができます。ただし、各流路にポンプを設置して、支流が多い場合は流量安定化のために一方通行バルブも設置する必要があります。また、カスタムタンクの出口にポンプを設置するとさらに流量が安定します。この手法はかなり嵩張るため、合流せずに別回路にした方が良い場合も多いでしょう。

カスタムタンクで合流させるとポンプが最大限の性能を発揮できます。

 この手法を使うことで海水の汲み上げ速度が遅い問題を解決できますし、1個の遠心分離機で効率よく海洋汚染を除去できるようになるのです。

実際にやってみる

ホースで燃料を輸送しよう

 おさらいです。先ほどまでの話を思い出して、ホースで燃料を輸送してみましょう。ホース1本の最大流量は200L/sですので、大ポンプ5つもあれば十分な輸送速度を確保できるでしょう。輸送元のタンクが十分に加圧されるように、加圧用吸気ポンプの個数にも注意しましょう。

2本の支流をカスタムタンクで合流させた図です。
ホースで輸送する場合、支流は5本程度作ることをお勧めします。
1本のホースで燃料を輸送している様子です。

 基本的には、複数の減圧弁付きポンプを通った後、カスタムタンクで合流するという流れです。大ポンプ5つの場合10,000Lを1分30秒で輸送できました。支流を増やすと、タンク内の液体の割合が少なくなった時でも十分な輸送速度を確保できるようになります。

排水しよう

 船内空間から排水する場合、排水用ポンプと吸気用ポンプを設置しましょう。ストワ世界において人間は0.12Atm以下又は4Atm以上でダメージを受けるため、その範囲で排水するなら電動小ポンプで十分でしょう。排水時は3.5Atm~4Atmほどに加圧すればより速く排水できます。

船内空間から排水している図です。
居住区画ならばダメージを避けるため4Atm以下に、非居住空間なら最大限加圧しましょう。

 ただし、外部吸気ポートが水面下にあると海水も吸い込んでしまうため、吸気ポンプにも気体減圧弁の設置は必須です。この技術を駆使すると、船内空間の浸水率100%の状態から完全排水して浮上することも可能になります。

完全浸水している状態です。
煙突の吸気ポートが水上に出ました。船内空間の加圧ができるため、排水速度が上がります。
船首の吸気ポートが水上に出ました。実質勝ちです。
浸水率0.1%以下まで排水が終わりました。

 この手法で排水したところ、14万massの船で浸水率100%から0.1%以下に排水し終わるまで24分30秒でした。

射程1.5kmの放水

 放水時の射程は流量に依存します。そのため、複数ポンプで汲み上げた海水をひとつのホースに流し込むとすごく遠くまで放水できます。ポンプの上限流量(多分)の400L/sにするには35個の大ポンプがあれば十分です。

手持ちホースで射程1.5kmの放水ができます。筋力どうなっているんでしょうか。
海水をくみ上げる場合、35個の大ポンプからの流れをカスタムタンクで合流させましょう。

 なお、放水銃は先日のアップデートで最大射程が数十メートル程に制限されてしまいました。2024年12月23日現在、手持ちホースでのみ長射程放水ができるようです。

海洋汚染除去

 放水と同様に、複数のポンプで汲み上げた海水をひとつのパイプにまとめて遠心分離機に入力すれば、一つの遠心分離機で効率良く海洋汚染を除去できます。なお、遠心分離機の回転数は25RPS以上あれば十分でしょう。

さいごに

 最後までお読みいただきありがとうございます。はじめてnoteなるものを書いてみましたが、上手く伝えられたでしょうか。このnoteが皆さんのストワ生活の役に立てば幸いです。

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