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「マッチングの成立は本当に大変!」(62日目)
■概要。
「映画ギフトを成立させる為に、細かく細かくデザインを微調整するお話。」
※当時の「西野亮廣エンタメ研究所」の記事を、感想を追記して再掲載します。
■本日の応援者。
この記事は、「そして成果はミュージカルにも引き継がれました。by中崎雄心」の提供でお送り致します。
■以下、本文。(2020/02/29)
2月29日(土) 3月2日以降は『いいね』を押さないでください。
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スマホを機種変した際に「落としても簡単には割れない」がウリの最高級のカバーを買って、3日目で割れたキングコング西野です。
#世界はまだまだ不思議がいっぱい
さて。
今日は『映画プペルのクラファンプロジェクトの問題点と改善方法』についてお話ししたいと思います。
3日前にスタートした『映画「えんとつ町のプペル」を全国の子供達にプレゼントしたい』というクラウドファンディングは、現在、548人の方に御支援いただき、587万1200円が集まっております。
本当にありがとうございます。
このクラウドファンディングは打ち上げ花火的に派手におこなうのではなく、地味にじっくりコトコトと1年間(映画公開後も)続けようかなぁ考えております。
このような長期企画は、常に現状を整理し、システムを改善し続けることが、とってもとっても大切です。
企画ページを立ち上げて、「あとは野となれ山となれ」というわけにはいきません。
そこで。
まず、僕らが、この企画において認識しておかなくちゃいけないことがあります。
それは、
『今回のクラウドファンディングは、「お金」ではなくて、「お客さん」を集めているので、それなりに難しいチャレンジである』ということ。
お金を集めるのであれば、リターンで「西野の講演会の権利」などを出せばいいのですが、今回はそうではありません。
『講演会の権利50万円×○○個』というリターンを作っても仕方がないわけですね。
※実は「集客」の方が「集金」より難易度が高い。
薄利多売は「情報感度が低い人」までを大量に集めなきゃならないので破綻する。(富裕層1人を丁寧に口説く方が実はまだ楽な程に。)
今回は、クラウドファンディングを通して「シリーズものでもない。まだ誰も観たことがない映画」のお客さんを集めなければなりません。
そこには『映画プペルを観たい人』が確実にいなければなりませんし、その上で、『映画プペルを観せたい人』がいなければなりません。
「1日で目標金額達成~!」みたいなことはできないんですね。
映画を観たい施設を一件一件掬い上げて、
一件一件マッチングしていかねばなりません。
僕がこれまで仕掛けたクラウドファンディングの中では、もっとも難易度の高いチャレンジです。
ザックリと「集金は簡単だけど、集客は大変」と認識しておいていただけると助かります。
そのことを踏まえた上で、話を続けます。
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▼ 改善点はどこだ?
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今回のプロジェクトで改善しなきゃいけないポイントは、今現在、2つあると思います。
一つ目は、「地元の施設に贈りたい人が、地元の支援先を“まだまだ”スムーズに探せない」という問題。
リターン(支援先)一覧の一番上に、支援地域を検索する画面があって、そこで『兵庫県川西市』と打って、『兵庫県川西市の児童施設(地元の支援先)』がピョコンと出てきてくれたらいいのですが、現状、クラウドファンディングには、そのような機能は付いておりません。
支援先を都道府県の五十音順に並べたら、地元の支援先が見つけやすくなると思うのですが、そうすると今度は、支援者の思考が「地元の支援先が見つからないと支援しない」になりそうで、なかなか難しいところです。
別ページで、地元の支援先が一発で検索できるシステムを組んで、「地元の支援先を探したい方は、こちらのページに飛んでください」とすることは可能なのですが、僕なら、「タライ回し」にされるシステムに対して「ちょっと、面倒くさいな」と思ってしまいます。
クラファンページまでは飛びますが、その先のページまで飛ぶか?…いやいや、たぶん、飛びません。
他にもいくつか「こうしたら、どうだろう?」という改善策はありますが、どれも今一つ、ピンと来ていません。
現在、ここの改善策は「模索中」といったところです。が、必ず答えを出します。
しばし、お待ちを。
(※いいアイデアがあったら教えてね)
この時は、後々西野さんが直々に各「県人会」(47箇所)に直接支援先の施設の画像とクラファン本体のページをシェアする事で強引に解決。
(尚、それに対して怒った田村さんから、インターン生も社員もまとめてガッツリコッテリ絞られる事になるのだが。)
ちなみに現在ミュージカルで応用した際には、直接BASEで販売する事で解決。
こちらだと「商品(支援先)事リンクを貼れるので、被支援者側も自分の施設をシェアしやすい。
そして、二つ目です。
事前に絵本を読んでおいてもらった方が、「これが、映画になるのかー!」と、より“前のめり”で映画館に足を運んでもらえる(楽しみにしてもらえる)と思うのですが、現実問題、映画『えんとつ町のプペル』(前売り券)をプレゼントした子供達全員が絵本『えんとつ町のプペル』を読んでいるわけではありません。
映画をプレゼントした子供達全員に、絵本をプレゼントするのも、なかなか大変そうです。
こちらの改善策も模索中…と言いそうなところですが、この問題は確実に解決できます。
この度、映画『えんとつ町のプペル』の前売り券(ムビチケ)の中に、「検索窓」をデザインし、その検索窓の中に『えんとつ町のプペル 無料公開』という文字を入れてみました。
「絵本を全ページ無料でご覧いただけます」という案内を添えて。
(※サンプル画像を添付しておきました)
これで、前売り券を受け取った子供達全員(ときどき御家族)が、絵本『えんとつ町のプペル』の無料公開ページを知ります。
小さな改善ですが、「映画への期待度」に加え、「絵本の売り上げ」にまで絡んでくるので、そこそこ大きな結果を生んでくれると思います。
こういったデザインは、こうして「狙い」を説明しないとスルーされてしまう部分なので、今日は、「こんな狙いがあって、こんな感じで微調整をしたよ」ということを皆様にお話しさせていただきました。
今後も改善を繰り返し、都度都度、ここで共有していきたいと思います。
参考にできることがあれば、参考にしてみてください。
現場からは以上でーす。
【クラウドファンディングの御支援はコチラから】※毎日、支援先を追加しています。
https://silkhat.yoshimoto.co.jp/projects/1189
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■当時のコメント。
■今振り返ってみて。
「無料公開」×「クオリティ」がこうしてギフトに効いてくる!
そもそも絵本を「映画のチラシ」(世界最強)として設計していた事もあって、このギフト戦略がピタリとハマった。
ちなみに当時クラウドファンディングを用いた理由は、「ニュースになりやすさ」と「世間にクラウドファンディングを覚えさせる為」が大きかったと思う。後は「吉本興業にお金を落としたいから」もあったっぽい。
クラウドファンディングの手数料って、実はBASEよりも大分高いしね。
現在はBASEなりSTORESなりで近しい仕組みは再現できるので、是非復習!
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