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「クエスト攻略」case.21「建設的と”台”なし」
こんにちわ。どうにも描きたいネタが溢れて来たので、ストレングスファインダー関連は依頼が来るまで一旦置いておく。アレはあくまで手段であって、重要なのは依頼者への応援だからね。
とはいえ、今回はそこまでズレた話でもないかもしれない。今回書きたいテーマは、「ただ正しい程度の正義では人は変わらない」だ。それでは、はじまりはじまり。
「建設的に」が建設的でない事が良くある。
例えばだ。「復讐は何も生み出さない」という定番のセリフがある。ウジウジした所で事態は好転しないし、安易に報復しても被害者に「〇〇事件の関係者」のレッテルが貼り付く。
「気持ちはわかるけれど、〇〇さんは復讐なんて望んでいない、もっと未来をみようぜ!」と主人公が宣い、しかして犯人は「お前に何が解る!!」と返す。使い古された、定番中の定番だ。
とはいえ確かに、「何も産まない」のは事実だが…
①娘が死にました。
②腐敗するので土に埋めます。
③役所に手続きを済ませます。
④形見はメルカリで売りました。
④そのお金で家電を買いました。
⑤娘の維持費削減と家庭への投資に成功しました。
⑥生産性万歳!
になってたまるか、という話である。完全にサイコパスである。当然良い事を言った主人公側もドン引きだ。確かに産んだものがあるかもだが、違う、そうじゃない。
そもそも「土壌」が腐ってるから問題なのでは?
つまり解決すべき点は、まず「被害者の心のケア」な訳だ。ここが肝心の「土壌」であって、ここが傾いたままだといつまで経っても建設は上手くいかない。
全てが「台無し」になるからね。
自己流で対処した結果が、復讐譚の建設。ただ外野がその建物をぶっ壊しても、また懲りずに復讐譚を建設してしまう。「復讐は何も産まない」のではなく、傾いてしまった土壌持ちの被害者が、「被害者なりにせめて建設的に生み出した結果が復讐」なのだ。
根底の「せめて誰かに分かって欲しい」が解消しないと、土台の復旧、並びに建設は不可能だ。
では、「土壌」を復旧させるためには?
これはもう昔から変っちゃいない。「共感」だ。
愚痴やボヤキといった軽いものから、訴状や告発といった法的な物、賠償や損害金といった金銭、刑罰の年数もそうか。それこそDVやリストカットもそうだし、今ならSNSで炎上させる事もある。
これらの是非は一旦退いておく。どの道、時代やコミュニティ事に正しき法は変わるのだから。
重要なのは、これらはあくまでも「どれだけ辛かったかを数値化するシステム」であるという点。
こうして現実に形にする事によって、「こんなにも辛かった」と皆に分かって欲しい。そうして本人が納得して、初めて土壌の傾きが正される。これからも地道に踏み固めたり、整備する必要はあるものの…まずはここから全てが始まると言って良い。
ただし…
「暗い共感」で、溺れかねない。
ぶっちゃけると、テレビや週刊誌がまさにそうか。
困った事に、「誰かに自分の苦痛を共感してもらう」という行為は…酷く魅力的にすぎる。一度リストカットして注目を浴びてしまった人が、それ以降クセになる様に。(あ、私はメンヘラは即見限るのであしからず。その願いは受諾しない。)
一度この魅力に取り憑かれると厄介だ。何せ「建設」にはめちゃくちゃ労力がかかるのに、「台無しにする」のは素人でも容易い。手軽に快楽を得られるので、皆が皆自分の土壌の復旧を周囲に強制し始める。
そしてうっかり1人だけ「建設」し始めると大変だ。そこら中腐った土壌だらけなので、そいつだけ目立つ。しかし自分の所はドロドロのまんまなので、何も建設出来ない。
そうなるとみんなこぞって足を引っ張るので…なんと、「復讐は何も産まない」に立ち返ってしまう。これは困った。
であれば…
「復讐」でも、産めるものが何かないだろうか?
思うのだが、いっそ逆に「足を引っ張る」の最高峰を打ち立ててみてはどうだろうか?有名な所だと、「巌窟王モンテ・クリスト伯」とか。ここまでやり切って、かつ極上のファンタジーにまで昇華しないと「復讐譚」では注目が集まらない位に圧倒させてしまう。
テレビや週刊誌のようなインスタントな正義が蔓延っているから、周りも「これなら自分にも出来るかも」と考えるのかもしれない。「復讐だと、どうやら現代では誰もみてくれないぞ」の環境を作る方が建設的な気がするのだ。
代わりに、即対処出来る「傾聴者」が必要。
勿論、それで負の感情、土台の腐敗が勝手に治る訳でも無いので…一家に一台位の勢いで、「産まれたばかりの負の物語を、ちゃんと読んでくれる人」がいれば良いと思う。
今世界はSNSで誰もが発信出来る時代だが、正直みんな「フォロワー数がどうしたら増えるのか?」は一度ならず懸念した筈だ。言い換えれば、「どうしたら自分の産んだ物語を解ってくれるのか?」とも。そして安易に増やしたければ、より過激により過剰に、より過度に発信する方へと進む訳で…「誰も聴いてくれない」は、結構犯罪の土壌にも成り得る。よって。
毒素が小さい内に、最適な傾聴を。
多分これしか無い。
対処療法ではなく、早期的な根治治療。からの健全な建設への誘導。より良い建設によって、多くの人から称賛される世界への変革。「台無しにする復讐では、何も産めない」状況にするのが、ある種の建設的な解決策なのかもしれない。
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