「クエスト攻略」case.7「勧誘と改宗」
さて、今回は「集落の時代」に起こりそうな失敗を想定。これから多くのコミュニティへ参加したり招待する人が増えるだろうけれど、今の内に持論を展開させてもらおう。どういう条件で斬り捨てられるのか、は転ばぬ先の杖。それでは、はじまりはじまり。
もっと原始的な、「宗教」に学ぼう。
多くの日本人からすると、どうにも避けられがちな話題ではあるが…「昨日見たニュース番組で盛り上がれるコミュニティ」を想像して欲しい。学校の休み時間のイメージだ。
「キャスター」:神父様。
「夜7時にテレビをつける」:礼拝。
「内容を楽しむ」:聖書の教えを学ぶ。
「翌朝話題にする」:コミュニティの結束を高める。
位の感覚で良い。
※神様の実在とか正当性とかは置いておく。あくまでも「コミュニティの構成」の話だ。
で、そのコミュニティ内のAさんが、もっと広く広めたいと思うのなら…Aさんは「宣教師」のポジションだ。コミュニティの外に広めるのなら、中身の素晴らしさが伝わるかはこの人にかかっている。Aさんが信用できれば、そのコミュニティの評判も上がり、参加者が増える。逆にAさんが無能なら、コミュニティごと嫌われるし、教祖の評判も地に落ちる。で、だ。
そもカルト宗教が嫌われる理由。
ぶっちゃけ「強引な改宗」が殆どだ。中身の不透明さも一因ではあるが…この人類総発信時代においては、あまり問題ではない。或いは田舎なら怪しまれるかもしれないが、そも現代人は他人に恐ろしく興味がない。物理的な集会もそうだし、そもオンラインサロンだと更に気付かれない。なので、下手に公言しなければ排斥される事も無いだろう。
※ちなみにカルトは意図的に宣教師を嫌わせに行っている。世間と解離する程、宣教師は自分たちのコミュニティに依存してくれるので。「深く狭い」コミュニティを作る為の戦略。世の救済ではなく、現実的な運営資金集めには非常に便利なのだ。
で、宣教師Aさんは…良かれと思って、がんがん勧誘に出掛ける。人を幸せにしたいという、全くの善意でだ。これは一見問題ないようだが…
どんなに素晴らしい物でも、必ず何かを奪っている。
見落としがちなのはここだろう。単純に「時間」「手間」「労力」「資金」などなど。参加者はそれ以上の対価を得ているから気にしていないだろうが、そもそも誰にだって自分の生活や考え、信念、事情がある訳だ。そこにある程度親しい人間が勧誘に来たらどうなるか?
下手に断ると、今の関係が崩れるに決まっている。
ここを想像できない勧誘員は、絶対に宣教師をやってはいけない。本当に宣伝しているのは、「自分みたいな優しくない人間ともっと触れ合えますよ。」という致命的な事実だけだ。コミュニティを良くするどころか、むしろ積極的に潰しにかかる裏切り者。良かれと思っても、「相手にとって何が良いか」を考えられないのなら完全にアウト。コミュニティがカルト扱いされるのはコイツらが原因だ。
「宣教師Aさんの事が嫌い」だから、所属しているコミュニティまで白い目で見られる。坊主憎ければ袈裟まで憎い、というやつだ。
まとめ。
「集落の時代」において、「相手の痛みが想像出来ない」のは完全に癌細胞。西野亮廣さんや田村Pさんのコミュニティが恐ろしく優しいのは、こういう配慮が圧倒的に出来るから。それでも宣教師を担うなら、「相手に断る言い訳に悩ませる苦痛」を与えた時点で詰み(罪)、位の気持ちで臨もう。
追記。
最高かよ…!