オタクと”同人性“

 オタクと”同人性”には強い関連性がある――というより同人誌を勝手に作っている、MAD動画を勝手に作っているということこそがオタクの根幹なんじゃないかと思う。「勝手に」というのがオタクの根幹であり、いわゆる”アスペルガー”的にこだわり続けているからオタクというのはしっくりこない。現在のオタクという単語の使われ方はちょっと「マニア」や「達人」で代替できる用法が増えすぎたんじゃないかな。
 なにしろTwitter時代から公式・作者との距離が近すぎる。美少女アニメにしたって「ほら!これで〇いてくださいよ!」という前提で作られTwitterやらで告知されている。「萌え」なる単語に意味があるのなら、それは美少女アニメではなく少女向けアニメのキャラに勝手に萌えるなど、勝手に悶えなければならないのである。萌えはバズワードを超え、ビジネス用語となった。ただ嘆いているわけではなくて、無事認められて文化になったんだろうなと思う。でもオタク性というのは常にマージナルな連中が担うものだと俺は定義したいので、今では中韓や東南アジア、ロシア・ウクライナ人が担っているということになる。
 いや日本でもニコニコ動画なら勝手に作ってみました性は健在だな。ただ、いつネタ切れを起こすか…とにかくニコニコ動画の、眉をひそめるようなところと、あの唯一無二のオンライン上なのに一緒に盛り上がれる楽しさというのは不可分なのである。どちらも勝手に人様の素材で動画を作って盛り上がるというオタク性にこそ魅力の源泉がある。そもそもニコニコ動画自体、YouTubeの動画の画面に勝手にコメントを上乗せできるようにしたのが起源だったはずだし。
 そんな風にオタク性の起源をさかのぼっていくと鉄棒ぬらぬら先生とかの町人文化に行きつくのではないか?でも確認してないし、もうすぐいちおう出ないといけないので確認している暇もない。

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