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🇹🇼台湾でのKYC(個人実名)認証と通関手続き

台湾へ越境ECを通じて商品を輸出・輸入する際、購入者が通関手続きをスムーズに進めるためには、KYC認証(Know Your Customer: 個人実名)が重要な役割を果たします。特に初心者にとっては、台湾独自の通関システムやKYCの必要性を理解することが成功への鍵です。本稿では、台湾でのKYC認証と関連する通関手続きについて解説します。


台湾の輸入通関におけるID確認

台湾では、海外から輸入される商品に対し、購入者の身元を確認するために個人ID番号の提出が必要になる場合があります。輸入者が台湾の税関を通過するためには、台湾政府が提供する税関申告アプリ「EZ WAY」を使用して、電話番号、氏名、ID番号を事前に登録する必要があります。このID番号は日本のマイナンバーに似たものです。

税関申告アプリ「EZ WAY」

KYC認証とは?

KYC認証とは、台湾において輸入者(購入者)が実名で確認されるプロセスを指します。KYCは「Know Your Customer」の略で、購入者が正当な人物であることを証明するための手続きです。台湾の税関を通過するすべての海外商品には、このKYC認証が求められます。台湾でのオンラインショッピングや越境ECを利用する際、商品を受け取るためにはこの認証が必要となります。

実名認証の流れ

商品を台湾に輸入する際、購入者はまず「EZ WAY」や「JKO」といったアプリを通じて実名認証を行う必要があります。このプロセスは、購入者が一度認証を完了すれば、次回以降は繰り返し認証を行う必要はありません。しかし、初回の認証は必須ですので、忘れずに行いましょう。

事前認証(Pre-certification)の導入

2021年12月以降、台湾では一部の購入者に対して、追加の事前認証が求められるようになりました。事前認証とは、通関前に税関が特定の購入者に対し、事前に認証を行うよう指示する制度です。この事前認証は、以下の2つの方法で選ばれます。

  1. 購入者が自ら申請
    購入者が自ら税関に事前認証を申請する場合があります。

  2. 税関の指名
    台湾税関が購入者をランダムに選定し、事前認証を求めるケースもあります。

事前認証の手続き

事前認証が必要な購入者に指定された場合、購入ごとに「EZ WAY」アプリを通じて事前認証を行う必要があります。この認証手続きをスムーズに行わないと、商品が台湾に到着した際に通関が遅れる可能性があるため、迅速な対応が求められます。

認証の重要なポイント

認証は、商品が台湾の現地空港に到着するまでに完了している必要があります。商品が到着してからでは手遅れとなる場合があるため、購入後すぐに認証を行うことが推奨されます。特に、Shopee台湾などのプラットフォームを通じて購入した場合、購入者に直接電話で連絡が来ることがあります。この場合、購入者は電話連絡を受けてから3営業日以内に認証手続きを完了する必要があります。

もし手続きを完了しないと、商品が通関できずに最悪の場合、廃棄されるリスクもあります。これは、購入者にとって大きな損失となるため、必ず期限内に対応することが重要です。

まとめ

台湾へ商品を輸入する際、KYC認証は避けて通れない重要な手続きです。実名認証や事前認証のプロセスを理解し、速やかに対応することで、スムーズな通関と商品の受け取りが可能となります。越境ECを利用して台湾市場に商品を販売・購入する際には、これらの手続きをしっかりと把握しておきましょう。特に、初めて台湾向けに輸出や購入をする初心者にとっては、事前の準備が成功の鍵となります。

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