プレデターの憂鬱 エンディング
劇団21世紀枠のマーダーミステリー「エイリアントライアングラー」のエンディングページです。プレイ前に見るとゲームができなくなっちゃうのでお気を付けください。
本編はこちら。
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投薬投票の場合(このシナリオでは投薬投票しか選択できません)
【アルファに投薬】
ガンマは小躍りしたくなる感情を抑えながら、アルファがエイリアンくだしを飲み干すのを見届けた。
「30分後に改めてリビングに集合しよう。僕は解析業務に戻るよ」
解析室に戻るなり、ベータはとっておきの宇宙ビールの栓を抜き、一人祝杯を挙げた。
そろそろ時間か、ベータがリビングへ行くと、ガンマがうなだれていた。
「アルファが死んでいたわ」
「そんな……」
「あれは毒薬だったの……?」
さあ、ここが正念場だ。ベータはできる限り沈痛な面持ちを作り、事前に用意していた言い訳を口にしようとした。だが、先に口を開いたのはガンマだった。
「あと何日かこの船の操縦をしてもらうつもりだったけど、あなたは危険ね」
何を言ってるんだ? それがベータの最期の思考となった。視界がぐらりと揺れて、落ちた。
〇ガンマのみ生存。
正しい選択の加点:ベータがアルファに投票していた場合は加点する。
【ベータに投薬】
ベータは顔面蒼白のままうつむいて動かなかった。
「早くしないとパラサイトエイリアンが……」
アルファの言葉に、ベータは顔をあげ、首を横に振り、絞り出すように自分がオメガを毒殺したと告げた。
全てを話した後、ベータは大人しく拘束された。
数日後。ベータは拘束されたまま、悶々と考えを巡らせていた。
――すべて終わりだ、こうなった以上、ガンマ・ベラが俺に振り向くことは未来永劫ないだろう。
唐突に扉が開いた。誰だ? 見上げた先にはガンマ・ベラがいた。鉄のような臭いがする。
「ベータ。苦しかったでしょう? 今楽にしてあげるから」
どういうことだ? ガンマの手が伸びてくる。瞬間、ガンマの手から何かが飛び出した。視界が揺れて、天井が目に映った。
〇ガンマのみ生存(正しい選択の加点は無し)
【ガンマに投薬】
「時間がない、早く飲むんだ」
ガンマはアルファに勧められるままアンプル瓶の中の液体を飲み干した。
「それじゃあ、少し休ませてもらうわ」
「ああ、1時間後くらいに様子を見に行く。ベータ、頼めるか?」
ベータは無言でうなずき、そのまま解析室へ帰っていった。それを皮切りに、ガンマ、アルファもそれぞれの部屋へ移動した。
一時間後。動力室を訪れたベータの前には、昆虫とも爬虫類ともつかない醜悪な生命の屍骸が横たわっていた。背後でドアが開く音がする。振り返れば、眼前には銃口。アルファが静かに告げる。
「残念だよ。この船に俺の仲間はもういない」
ベータは首を横に振り、抵抗もせずそのままアルファに拘束された。
冷たい床に這いつくばりながら、ベータは考えた。俺の愛したガンマ・ベラはずっと前に死んでいたのだ。経緯はどうあれ、仇は討てた。いや、そんな価値観。生きてなきゃ何の意味もない。
宇宙船は母星に向かって音もなく進み続けた。
〇アルファ、ベータ生存。
正しい選択の加点:アルファがガンマに投票していた場合、ベータがガンマに投票していた場合はそれぞれ加点する。
【票が割れた】
アルファが投票した先に投薬したものとする。
【私はプレデター】
「議論は終わりだ」ガンマはそう告げた。そのままアルファ健太に歩み寄り、肩でも叩くような気安さで右腕を振るう。アルファの首が宙に舞った。
ベータは事態を呑み込めないままガンマの顔を見る、ガンマの顔が膨れ上がり、裂けた。その下から姿を現したのは爬虫類とも昆虫ともつかない醜悪なプレデターの頭部であった。
視界が斜めにずれる。自らに何が起こったかもわからないままベータの体は上下に両断された。
腕から飛び出したナイフのような爪についた血をなめながら、プレデターは考えた。予定をより早く殺してしまった事。まだ宇宙船は自分の母星には近づいていないこと。船の操舵に若干の不安がある事。
だがまあいい。すべては終わったことだ。
プレデターはリビングテーブルに置かれたままの、エイリアンくだしをつかみ取ると、ガラス瓶の首をはね、そのまま中の液体を飲み干した。
なるようになるさ。プレデターは眠りにつく、自らが飲み干した液体が毒薬だとは知りもせず。
〇三名とも死亡(正しい選択の加点は無し)
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