七夕の爆笑

昨日の深夜、顔に何かが触れる感じがあって目を覚ました。
ぼくが起きると、5才の息子を挟んで隣で寝ていた奥さんが大爆笑した。
息子を起こすまいと必死に笑いを噛み殺しているが、ヒィヒィ言っている。こっちは寝起きで状況が全くわからない。
「どうしたの？」
「コーヨー（息子）がなかなか寝付かなかったから頭撫でてたんだけど、二人の頭がぴったりくっついてるから間違えちゃってwww」
「ああ、それでオレが起きちゃったわけかw」
普段は朝まで一度も起きないのに、なんで急に目覚めたんだろうと思ったんだ。
「なんか肌触りがザラザラしてるなーと思ってたんだよねwww」
まだヒクヒクしてる奥さん。でも息子が寝付く効果を持つ頭ナデナデで逆に目覚ましちゃうってのもすごいな。関係性が違うと効果も変わるのか。
「ウケすぎだからw　別にやっちゃいけないこととかじゃないしww。ハリウッド映画とかでラブラブ熟年夫婦のそんぐらいのシーンあるでしょ。」

朝、男物のYシャツ一枚羽織ってコーヒーを淹れている女の後ろからそっと抱きしめる男、みたいなシーン。いや、これは熟年夫婦じゃないな。でも似たような熟年イチャイチャは見たことあるぞ。海の向こうではほんとにあんな生活をしてるんだろうか？戦争で負けるわけだよなぁと思ったものだ。よくわかんないけど。新婚さんとか付き合い始めとかでなくて、そんなことできるメンタリティがわからない。
ともかくヒクヒク過呼吸気味の奥さんを尻目にすぐ寝た。

翌朝、息子の保育園ノートの日付を書いていると、
「あ、今日は七夕か！」
と気づく。
「何の日かわかってる？」
と間髪入れず奥さんからツッコミが入る。喉元に短剣を突きつけられている感じ。ぼくのCPUは最高速度で情報処理を始める。

七夕だと言ったぼくに何の日か？→国民の祝日と被ってる？→ちょっと釘を刺すぐらいのトーン→誕生日or結婚記念日！！→結婚記念日！！！（所要0.05秒）

「知ってるよ。結婚記念日でしょ？」
絶対忘れないように七夕に届け出を出したのに、毎年必ずと言っていいほど忘れてる。それにしても、息子と間違えて頭撫でたぐらいで爆笑しておいて、その数時間後に「何の日か覚えてる？！」って問い詰めるって、日付覚えてたらいいってもんでもないだろ？と微妙不可思議なる女心に戸惑ったのでした。

織姫と彦星もたまにだからロマンスを維持できるわけだな。年に一度の逢瀬に彦星がうっかり来なかったら次はないし、織姫も一年ぶりに彦星の顔見て「鼻毛伸びてるしwww」とか爆笑しないだろうな。うちは結婚してまだ６年目なんだけど頭撫でただけで悶絶爆笑だもんな・・・。織姫と彦星だって一緒に暮らすようになったら、「コーヒー淹れて」って頼まれてもサボってインスタントコーヒーで済ますみたいな感じになるはずだ。もちろん、それでいいのだ。