(Un)seen dialogues #6
絵:Evoke / 幸山 将太
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曲:bbb / morimoto naoki
この絵は去年の秋の終わり頃から制作をしました。
前回のyumegiwatoneさんと作った制作体験がとても面白く、僕からも「僕はコレが好き」という絵を描いて送ってみたくなり、そのままの勢いで作ったものです。
この絵は元々、下書きの状態でしばらく寝かしていたのですが、このタイミングの熱と勢いで描けたらとても良い絵になりそうな気がして。この絵からどんな音が作られるのか想像がつかないというわくわくも、このタイミングにぴったりだなと思い、制作を始めました。
夜の森の暗やみの中にある向こう側に住むものたちの囁き声。夜のとうめいな静けさと、地底からごうごうと湧き上がる命の熱。ぞわぞわして、世界や地底が蠢いている感じ。グリニッシュブルーの色味が持つ深さと熱さのようなものと戯れながら、僕の血の中にある命の鼓動を呼び起こすように描きました。
幸山 将太
幸山さんの絵を受取った僕はこの「bbb」という曲を作りました。
「bbb」とは3つの b がそれぞれ "blue"、"blur"、"beyond" を示していて、僕なりに、この絵「Evoke」のベースとなった "青" に深く潜るようなイメージで作りました。
その深さを表現するため前回の「yuge」とは異なり、手元のシンセサイザーやエフェクターを中心とした機材から持続音を、いくつものレイヤーとして重ね合わせました。
特に当時購入したばかりのグラニュラーシンセ LIVEN Texture Lab を多用したことで、普段の僕の楽曲とは少し異なるサウンドを構築でき、今回の対話の効果を感じることができたことを嬉しく思いました。
話はちょっと逸れますが、いつも僕は制作の時に新しい録音方法や音の出し方、今までとは違う音の合わせ方なんかを模索しているのですが、もしかしたらこれは絵描きさんにとっての新しい色の配合や画法を探す感覚と似ているのかなぁとぼんやり考えた時がありました。これからも対話は進んでいきます。
morimoto naoki
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