インスタントコーヒー<<越えられない壁<<ドリップコーヒーでしょうか?
(Quoraより、回答を転記。リクエスト回答)
回答リクエストありがとうございます!
回答するか迷ったのですが、お答えできる範囲でお答えします。
最初の条件付けで言うと、
味の面では豆による実力が影響すると思っています。
インスタントコーヒーも淹れ方の一つなので、豆の実力が違うと
ドリップかインスタントがどちらが美味しいかというのは議論しづらいです。
ということで、豆が同じだった場合の差をお話させて頂きます。
①インスタントは大まかにスプレードライとフリーズドライがあります。
コーヒーの抽出⇒乾燥⇒保管⇒溶出⇒提供
スプレードライは高温で微細な顆粒に、
フリーズドライは低温でやや大きめの顆粒にそれぞれ処理されます。
②ドリップもメタル、ネル、ペーパーなど、ろ過素材、形状で様々です。
コーヒーの抽出⇒提供
豆にお湯を滴下して淹れる方法は同じですが、ろ過するときの素材も
メタルだと油が多めに入り、ネル・ペーパーだと油が少ない珈琲になります。
++++
比較してみると、
①と②の差は、乾燥⇒保管⇒溶出です。
味や香りの面で考えると、これらの工程で散逸するものは
「軽い香り」の部分です。
熱や時間で容易に飛んで行ってしまいます。
この「軽い香り」の飛びを最小限にするには、
・乾燥時に熱を加えない
・保管時に紫外線や熱、通風を与えない
・溶出時に短時間かつ香りを十分に復元する
ということが出来れば、
ドリップに近い珈琲の香味の状態になると思います。
これらの条件を満たしているのが、
フリーズドライ製法のネスカフェゴールドブレンドです。
その上、最近では、香り成分などの基質(足場)として残るように
ソリュブルドコーヒーと称して、コーヒー豆の微細紛が利用されています。
ドリップも、下手な淹れ方をすると結構簡単に
味が出し切れていなかったり、香りを飛ばしたりしてしまうので
技術的な介入が少なくなるのであれば、淹れ方にこだわらない方の場合
インスタントの方が美味しいというケースも出てくると思います。
個人的な結論では、
下手なドリップよりは、良いインスタントの方が美味しい
です。
よく講座でもゴールドブレンドいいですよねと言われますが、
珈琲屋としても、同意です。
ネスレさんの技術的な蓄積、リスペクトせざるを得ません。
ただ、ちょっと淹れ方学べば、少しダメな感じのコーヒー豆でも
雑味殺しながらいいところだけ抽出でとれますので、
インスタントに負けるということはほぼないと思います。
以上です。
今日もよい珈琲を^^