アフターミドルの仕事の充実は?
少し前の資料になるが、RMSがアフターミドルの調査を行っている(2021年5月公開)。自分の周辺の方はアフターミドル(ここでは近々55歳以上)の方が多いが、入社当時と同じぐらい不安感を抱いている方も多いと思う。気づきのある資料なので自身の感想をシェアしておきたい。
具体的な資料の説明は省略するが、本資料を読んでの理解は、アフターミドルが充実できるパターンは社内での自由度をうまく利用して、これまで勤めた企業でやらなければと考えていたことがやれることだろうか。
これは、(理屈的には正しいが)単純な再教育によるスキルアップではなかなか達成できない。研修を受ければ、仕事ができる、また望む仕事に必ず従事できるということとは異なる。本人もあまり期待していないだろう。
その代わり、これまでの社内でのネットワークを使って(悪用も含め)、自分がやらなくてはと考えることをどこまでできるかにチャレンジできる機会を持てることが重要なのだろう。もちろん、社内の賛同を得る努力も必要である。
ジョブ型人事制度のポストアサインでは今後増えていくアフターミドルの人口増にはうまく対応できないのではと考えている。これは、会社が必要とするポストには上限があるからである。
アフターミドルをうまく戦力化していかなくてはいけないと考えている企業は多いはず。新たな立ち位置自体をアフターミドル自身が自分で作ることができれば、お互いにとって創造的な進歩が望めるのではないか。
もちろん、すべての人員を有効活用(本人と会社の意向が一致)することには無理があるが、これからも社内で信頼してきた人材をうまく使っていくことが求められるのだろう。
参考文献:
RMS Message 62号「アフターミドルの可能性を拓く」
https://www.recruit-ms.co.jp/research/journal/pdf/j202105/m62_all.pdf