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20241219 (木) 朝の有明の月と浅間山 (絵画のような浅間山)
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20241219 (木) の朝は浅間山が美しくて、会社に急いでいたのだけど、思わず立ち止まって写真を撮った。
有明の月は『問はず語り』における後深草院の弟の呼び名でもあり、『問はず語り』作者(後深草院の側室)は有明の月の男児を出産しかつその七日後、更にその胤を身籠る。
作者の母は、後深草院の新枕の手ほどきをした女性で、そのため後深草院は作者に執心する。一方、後深草院の正室は作者に激しく嫉妬する。
『問はず語り』はそういう愛慾の交差する、けっこう重い日記なのだ。
僕にとって「有明の月」は、ただ明るくなってもまだ空に残っている月を意味するものでなく、『問はず語り』作者の想い人の一人でもあり、数百年前の朝に彼女も見たであろう地球の衛星でもあり、その際に彼女のまぶたに浮かんだ男性の面影でもある。
地球から見えない月の裏側は、地球人各人がもつ月についてのこんな多重の意味で満たされているのではないかと思う。宇宙人の基地があるのではなく。