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My Weekend Reading List (12.13.2020)

非白人による、非白人のためのメディア

2021年のジャーナリズムを予測する『Nieman Lab Predictions For Journalism 2021』が今年も公開されていた。

American Journalism ProjectのJohn Ketchum氏は、非白人ジャーナリストがメディアのファウンダーとなる事例が増えるだろうと語っていた。

その理由として挙げているのは、今年のBLM運動、その後のメディア・ジャーナリズム業界内のレイシズムと向き合う動きだ。

彼の言う通り、今年は、the New York Timesのエディターが、BLM運動に対して「軍を送るべきだ」と主張するオピニオン記事の掲載を許したことを理由に辞任。他にもRefinery29のエディターが、社内のレイシスト的な待遇や制度を糾弾されたことから会社を去った。

さらに以前noteに書いた通り、ワシントンポストやNYTが、ダイバーシティやインクルージョンへの取り組みについて、現状の課題や今後の展望を明文化し、社内外に発信した。

Ketchum氏は、こうした動きを踏まえて、今後は非白人のジャーナリストたちが、自らメディアを立ち上げ、声を発していくだろうと綴った。

実際に、先日にはVox.comで編集長を務めたLauren Williams氏が独立、黒人コミュニティを対象にしたシビックジャーナリズムを実践する「Capital B」を立ち上げた。

個人的にも、人種的マイノリティや性的マイノリティがメディアを立ち上げ、自分たちの声を発信していく動きは注目している。

Louis Therouxと自己開示

今年は、ロックダウンを機にポッドキャストを始める有名人が多かった。個人的なお気に入りは、『The Darkest Timeline with Ken Jeong & Joel McHale』そして『Grounded with Louis Theroux』だ。

後者はちょうどシーズン2の配信が始まり、エピソード1はSiaがゲストだった。Siaが過去の経験によるPTSDや、歌手として名声を得てからの困難について、オープンに共有すると、Louisは「君は音楽を通して贈り物をくれた」「君は素晴らしい人だよ」と伝えたり、ChandelierなどSiaの好きな曲を口ずさんだりしていた。ドキュメンタリーで、いつも冷静に、インタビュー相手に鋭い質問を投げかける彼と違う印象を受けたし、二人の親しい関係性が伺えて嬉しくなるインタビューだった。

ちょうどGQで、彼がポッドキャストを始めたきっかけについて語っているインタビューが公開されていた。

私がSiaのエピソードから感じた印象通り、彼自身もポッドキャストでは、いつもよりもopen up(日本語だと自己開示、胸襟を開くみたいなニュアンスだろうか)しようという気持ちになると語っている。その理由について、彼はパンデミックによって抱いた「自分たちが壮大な何かと対峙しているという気持ち」そして「自分の考えや思い、人生について共有し、人とつながるほうが良いという気持ち」が影響しているのではと言う。

インタビューでは、誰かに心を開いて繋がりたいという気持ちの高まりは、社会全体の傾向のように感じると、インタビュアーとLouisが同意していた。自分はどうだろうなぁと、このインタビューを読みつつ考えていた。


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MUKAI Haruka
最後まで読んでいただきありがとうござました!