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【再受験1年目の集大成】2025年度 東京大学前期日程の記録

1年間(人によってはもっともっと長い時間)を賭して臨む大学入試。共通テストとは一味違った"ヒリつき"があった。

受験を終えた2025年2月26日に、今のこの感覚を忘れないうちに、簡単な記録として残しておきたい。


2月24日

都内在住だが"電車に乗って受験に行く"のが嫌なので前日から後楽園が最寄りのホテルに宿泊した。
場所はリッチモンドホテル 東京水道橋で価格は2泊で57,000円ほど。高い、高すぎる。地方受験生は本当に大変だなと感じた。

おそらく同じホテルの宿泊客の大多数が受験生とその保護者であったようで、前日から「いよいよ2次試験のために全国から猛者が集まっているのか」と、得も言われぬ不思議な高揚感に包まれていた。

ホテルから正門まで私の徒歩で14分、GoogleMapで18分ほど

気晴らしに東大まで散歩し、簡単な夕食をとり古文と数学の最終調整をして23時ごろには就寝した。

2月25日

6:00 起床
いよいよ決戦の2日間が幕を開ける。少しの自信と大きな不安が入り混じったなんとも言えない感覚。「この歳でもこの感覚になるのか」と驚いた。

いつも通りお風呂に入りストレッチをして、古文単語の最後の確認を済ませホテルを出発した。

道中、ゆずの『栄光の架橋』やPerfumeの『Dream Fighter』で泣きそうになる。

8:15 東大着
受験生、親、予備校関係者、報道陣、スタッフでごった返した正門をくぐり教室へ向かう。意気揚々と法文2号館の大2教室に入ったところ、自分の教室は大1教室だった。出鼻を挫かれる。

9:15 問題配布
いよいよ手元に問題が届いた。「駿台の東大実戦と似ているな」なんて呑気なことを思いながら、開始の時を待つ。空気が張り詰めている。楽しい。

9:30 国語 試験開始
まずは漢文から読み進める。なんだか訳しにくいような気はするけど大意は問題なく取れるな、大崩れはしないだろう。と15分ほどでこなし次の古文へ。

古文。古文も問題なく読める、読めるぞ。と自信を持って読解を進める。最後の最後、和歌が何を言いたいのかわからない、しかも傍線が引かれている。

「傍線部オの歌は、どのようなことを表しているか、説明せよ。」

終わった。わかんねぇ。適当に埋めて次にいこう。35分経過。

現代文。鏡像認知の話だ。以前何かで読んだことがあるテーマ。だからこそ、自分の知識を前提に読まないようにしないといけない。

…なんか文章自体に難解なところはないような…これでいいのか?と思いつつ答案を作成していく。

…自分の読みだと、120字問題書くことそんなに要素ないぞ…余計なことも書きたくないので「刻印されている」を明確にしてあとは本文をなぞるようにしてとりあえず答案作成完了。70分経過。

10分余ったが余計なことはしたくないので、消しゴムで消えて読めない部分がないかを最終チェックして終了。

まぁいつも通りの手応えだ。と思い試験を終えたが、「模索」。なんで俺は「模策」と書いたのだろう。共通テストに続いて2連敗だ。

11:15 答案回収後の沈黙
え、何もしないだけの15分あるの?と戸惑いつつ行きたくもないトイレに行った。

11:30 昼休み
とにかく散歩、散歩、散歩。俺はここで学びたいんだ。と思いながら散歩。次の数学がとにかく怖い。

理学部一号館。理物ってここであってます?

14:00 数学 試験開始
まずはざっと眺める。1,2はいけそう?3もなんとかなるかも。4,5,6はきついかも、と思いつつ1に着手。

1 本当に慎重に慎重に何度も確認しながら計算して、計算ミスに気づきながら(2)でそれっぽい値が出てきてちょっと安心。だが(3)がどれだけ計算しても平方を作れない。なんだこれ間違ってるのか…?と思いつつ2に移行。

2(1) 楽勝だ。(2)はどうせ(1)利用して不等式で挟むだけ…挟めない。下からどう評価するんだこれ。0に収束するわけないし…てかそもそも上からの評価すら正しく計算できている気がしない。(これ終わったか…?)3へ

3 平行四辺形が平行四辺形に内接。図示するの大変だ。ん、できない。飛ばす。4へ(終わってから見直した。外側の四角形は長方形だった。最悪だ)

4 明らかに俺には無理そうだが(1)だけはなんとかとりたい。コネコネいじっていたらなんとかできたような気がする。(2)は→も←もきつそうなので諦め。5へ

5 操作だるすぎるなんだこれ。(1)直感的にはなんとなくそうなんだけどこれどう論証するんだよ…一旦飛ばし6へ

6 結局1年間避け続けてしまった複素数平面。(1)だけは計算すれば取れるかと思い計算してなんとか実部1を示せた。(2)以降は一旦放置しよう。

…「え、終わったんだけど」

松井ケムリが頭に浮かんだ

直近の演習で2022除いて2~3完できてたのに、ここにきて0??

あー終わった。今年は終わりだ。
え、ていうか俺って東京大学に合格できない人間なの?え、この歳でコンプレックス発動はまずいって

などと思いながらペンを動かすも、5(1)の苦し紛れの論述と2(2)の不等式評価の計算をちょっと進めるくらいしかやれることがなく終了。

17:00 1日目終了
「1日目でゲームセットか」失意の中すぐにTwitterを開くとガチプロ勢の

難化、難化、難化

「耐えたかも…?」

1日目その後
(よくないとわかりつつ)Twitterを見て安心感を得たり、理科の最終確認をして24時ごろ就寝

1日目手応え

国語 40
数学 30

もう例年の最低点では受からない。310以下になることに期待して2日目の目標点を150点に設定。高いけどやるしかない。

2月26日

6:00 起床
今年度受験の最終日。1年の集大成を発揮すべく気合十分で起床。絶対に理科を捻り潰すぞ、という決意のもと、いつも通りお風呂に入りホテルを出発した。

この時、部屋に受験票を忘たままチェックアウトしかけた。危ない。

8:30 東大着
昨日、早くついても全く意味がないことがわかったのでギリギリに着席。

9:15 問題配布
運命の理科。昨日の数学のビハインドを考えると、ここは絶対に落とせない。絶対に成果を見せると意気込む。年甲斐もなく「絶対に理科をぶっ潰す」って頭の中で唱えてた。もしかしたらボソボソ独り言してたかもしれない。ごめん。

9:30 理科 試験開始
まずは物理を一通り見る。
力学:棒ついてるのか嫌だな。
電磁気:コイル。現役生苦手そうだから差をつけたい
熱力学:運動エネルギーと内部エネルギーの交換?なんか面白そう
とりあえず"ヤバイ"やつはいなそう。

と思いながらいつも通り熱力学からスタート。東大はポアソンを与えてくれてるのか、なんて思いながら割とスムーズに解き進められた。悪くない。電磁気へ

コイルの磁場と電磁誘導。なんかこれも割とスムーズに解けるぞ。ていうか全然計算がない。"思考力"を見る訂正問題に切り替えたのか?ならば論述多めで答案を作成しよう。回路素子選ぶ問題面白い、これ良問だろ!(あってるかは知らん)と思いながらこちらも割とスムーズに力学へ

なんか近年では聞かれないような基本的なことから聞かれているし東大も丸くなった?と思いながら解き進める。μ<1/3である理由も答えに表れたし安心?と思いきや似たようなことを次でもさせられる。これあっているのか?逆に不安になりながら力学終了

ん、物理60分で一通り終わった。致命的なミスしてそうで怖すぎる。けど化学やるか。

化学。1が有機じゃない…!しかもI,II構成じゃないし、アボガドロ定数も有効数字2桁に変わってる。これ今年の理科はかなり易化するパターンか?と見通し1から解き進める。

…論述多くない?1も2も3もとにかく論述が多い。問題文も日本語が多すぎる。もう何も考えられず、ひたすら無心で問題文を読んでかけることを書き続けたらチャイムが鳴った。(ドナー定数とアクセプター定数とかいうやつの証明問題チャレンジしてみたら解けた時は脳汁でた)

終わってみれば全然ダメ。アミノ酸なんていつぶりに見ただろうか…有機分野が手薄になっていたのが反省点だけど仕方ない。

結果的に物理60分、化学90分という比重の掛け方なのに手応えが真逆に。

化学あの分量で60点満点なの信じられないのだが…90点分問題を用意していて上限60点と言われても納得する。

12:30 昼休み
理科が終わり、化学がかなりひどいが実しやかに囁かれている"下駄"を信じて、なんとかなったろう。と思いつつTwitterを開くとやっぱり化学は難しかったようでなんとか耐えたような。

結局最後は英語勝負。気合い入れてやるしかない。試験開始直前、信じられないほど緊張してきた。ここでうまくいけば4月から大学で勉強ができる。ミスれば、また1年間受験勉強だ。

14:00 英語 試験開始
4A 開始と同時にロト6。30秒で通過

2A をチラ見。サイレントマジョリティーの話か。欅坂46の曲あんまり知らないけどこの歌だけ好きだなぁ、なんて思いながら4Bまでめくる。

4B ん、下線部長いし、読めるけど訳出しにくいタイプでは・・・?なんか日本語として不自由感は否めないが仕方がない。予定より2分かかって12分で通過

5 形式変わってるじゃん!最悪だ!と思いつつ丁寧に読み進める。記号はどうせ大した配点じゃないので考え込んでしまいそうならとりあえず次に進んでさっさと処理する。訳出や説明はそれほど難しさを感じず予定通り20分で通過

2B なんだか嫌な文章だな、と思いつつ訳しにくいところは言い換えて英語に落とし込む。ちょっと不恰好なところもあるけど自分の英語力では仕方がない。6分で通過

3A 予定通り下読みを進めるも堅めの文章が多そうで少し嫌な予感がする。
…ビンゴ。あまり聞き取れなかった…練習でこれくらいの手応えだと大体16点くらいだったので、まぁそれくらいかな…ディスアド。35分で通過

1B 前から丁寧に読み進めていく。スムーズに埋まっていき選択肢は特に問題なく完了。といってもいつも1~2個は間違えるのでどうせ間違えているのだろう…最近得意になりかけていた整序が全くもってわからない。だめだこれこだわったら詰む。と思い15分で通過

1A なんだか具体例が多いし、ズバッと主張がわかりやすいタイプの文章じゃないな…と思いつつまぁこんなもんだろう、という答案を作成し10分で通過

2A さてラスト。この手の話だと、どうしても政治の話につなげてしまうんだよな…面白みがない。と思いつつ、そうも言ってられないので若者の投票率の話から政治参加に繋げていき完了。12分で通過

残り8分、何やろう。1Bの整序か2の見直しか4Aか。4Aは「絶対やらない」と決めてたから無し。そうなると1Bは見込み薄そうなので2の見直し。お、ThereforeをThereforと書いている。1点救出!よかった。
最後余った2分で絶対に当たっていないであろう1Bの整序を書いて120分経過。チャイム。

16:30 解散
長かった受験も一区切り。ひとまず解放感に浸りながら帰宅。

2日目手応え

物理 45
化学 25
英語 65~75

手応え

全く自己採点をする気がないので大きく下ぶれる可能性も大いにある。一応手応えとしては以下のような感じだ。

共通 97.96
国語 40
数学 30
物理 45
化学 25
英語 65~75
合計:302.96~312.96

…ガチの当落線上?
数学で敗北した割にはなんとか奮起して2日目頑張れたと思う。『探索』落ちは御免被りたいが、手応えが大嘘で大差落ちの可能性も十分にある。

1年目の受験を終えて

シンプルに感慨深いです。4月にゼロからスタートで最後まで戦い抜けたこと自体がある種誇らしい。一方で、そのことを誇らしく感じている自分が情けなくも感じます。受からなければ意味がない。

正直、悔しい出来ではありますが、大学に入学して大学で勉強することが最初の目標なので受かればOK、落ちたら来年も、という感じになります。

みなさん1年間お疲れ様でした。
あまりの駄文にお付き合いありがとうございます。

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