新クトゥルフ神話「激情メソッド~B級ホラーの作り方~」を遊んだので色々と話してみましょうか(前編)。
さて、8月11日。
破壊三姉妹(出羽イヴァンカちゃん、古書屋敷こるのちゃん、花野ねもちゃん)の御三方をお迎えして、ディズム様による新クトゥルフ神話TRPGシナリオ「激情メソッド~B級ホラーの作り方~」を遊ばせていただきました。
見ていただければわかるのですが、本当にこの御三方がはちゃめちゃに面白いんですよ。
このセッションのためのキャラメイク通話とか本当に面白くて、KPとしては「この雰囲気さえ出せればこのセッションは勝ちだな」と、確信していました。
結果、あまり御三方を緊張させることなくのびのび自由な発想で――本当に――遊んでいただけたと思っています。
さて、せっかくnoteで投稿しているのでネタバレも含んだ解説・感想を時系列に従ってKP視線でしていきたいなと思っています。一部配信中に頂いたチャットコメントへの言及も。
文字で見るオーディオコメンタリーみたいな雰囲気になればいいな。
このあと、「激情メソッド~B級ホラーの作り方~」に関するネタバレが含まれます。ご注意ください。
0:00~【配信開始】
さっそく音声トラブル(さばきの声のエコー)。オアアアアーー!!
まずは、配信画面的なお話から。
今回はかなりスマートな配信画面のレイアウトになったんじゃないでしょうか。基本的に画面をシネマサイズの比率にして、上下を黒帯にして映画っぽさを出してみました。
プレイヤーキャラクターの立ち絵は大きめにして、枠などで区切らずに、そのまま背景の前に配置して、劇中人物感を強めました。背景が全画面に広がっているので、普段のTRPGよりも広々とした画面に見えるんじゃないでしょうか?
判定のメッセージとダイスも邪魔にならないような位置に配置しています。結構自信作です、えへへ。
少し配信者向けのお話になるのですが、今回プレイヤーキャラクターの立ち絵はココフォリア上で配置しています。
本来、OBS上で配置した方が秘匿会話時の立ち絵の切り替えとかをディスコードと連動出来たりして便利なのですが……今回の画面構成でプレイヤーキャラクターが配置されていないココフォリアの画面は……左半分がスカスカでちょっと寂しいんですよね。
特に今回は、秘匿会話もあるのでプレイヤーの皆さんは配信画面を見ることが出来ません。なので、プレイヤーの皆さんにもココフォリアの画面だけで楽しめるようにしたかったので、あえてこうしました。
立ち絵の切り替えとかもプレイヤーの方にお願いする形になったので面倒をかけてしまったのですが、立ち絵を自分で操作できる楽しさを味わってもらえればなあ……なんて。
11:25~【自己紹介(羽山マチカ)】
羽山マチカちゃん。ダイスの神様に愛された女ですよ。
・応援したい
表向きのプロフィールだとめちゃくちゃ健気な感じなんですよね。
ここらへんキャラクターメイクの時点で情報の見せ方を計算してて見事です。イヴァンカちゃん本当にキャラクター作るの上手くなったなあと感心していました。
キャラクター紹介素材は芸能事務所のHPの所属タレント紹介をイメージしています。出羽芸能は大手ってイメージ(「は行」とかから五十音でカテゴリ分けできるくらい人材いるんだと想像してもらえれば)。
12:40~【自己紹介(櫻小路サロメ)】
櫻小路サロメちゃんですわ。BIG屋敷ってなんだ。「サロメ」は平和を意味する名前ですが、サとメからサメの暗喩だそうです。分からないよ!
おまけに、こるのちゃん本人は暗喩がばれないように可愛さでカバーすると事前に言っていたんですが、可愛さでカバーできる要素ではない。
サロメちゃんのHPデザインに関しては反省点があって、『オフィスこるの』のロゴの虹色がすこぶる汚らしいんですよね。データを間違って統合していなかったら直したかったなあ。
14:10~【自己紹介(花山ルリ)】
花山ルリちゃん。儚げな感じのキャラクターですね。ねもちゃんとは配信で、しかもTRPGでご一緒するのは初めてだったので、どれくらいのノリで来られるか直前まで読めない部分がありました。幸い友人の唐子ちゃんという存在が生まれていたので、いざとなればKPが唐子ちゃんとしてルリちゃんにアドバイスを出すみたいなフォローも考えていたんですけどね。
全く心配無用でした。
ルリちゃんの紹介素材は言うまでもなく、某めちゃくちゃデータが軽い有名俳優さんのHPのパロディです。
・お三かたとも良いキャラをしている
・三人とも可愛いなあ
・みんなかわいいね
・並ぶとチャーリーズエンジェルみたいな良さがある
せやな(せやろか……?)。
15:55~【自己紹介(堤監督&中仙道)】
堤監督と中仙道涼香です。今回はNPCの立ち絵も私が書き下ろしています。
堤監督は白石 晃士監督がモデルです。
監督の着ている服にもちょっとした仕込みがあります。
是非、樺音ハナコちゃんがKPを務めた『【エモクロアTRPG】サメ部 VS ”キラーパセリ”【千早とわ/古書屋敷こるの/出羽イヴァンカ/六児雛さばき/樺音ハナコ】』をご視聴頂いた上で、改めて監督のTシャツのデザインをまじまじとご覧になってみてください(ちなみにですが、KPとしては勝手に「サメ部vsキラーパセリ」は精神的兄弟作品だと思っています)。
中仙道のデザインは、シナリオに掲載されていたオリジナルの中仙道のデザインを踏襲しています。一方の元々裏の素行は悪い感じでいこうと思っていた中仙道でしたが、マチカちゃんのファンブルのせいで完全にチンピラロールプレイになってしまった。
24:30~ 秘密の行動①(羽山マチカ)
あなたは「フランケンシュタイン博士」だ。
早速衝撃の秘匿ハンドアウトですね。この秘匿ハンドアウトで一発でなんでもありなシナリオなんだとご理解いただけるんじゃないでしょうか。
マチカちゃんの口から語られる裏設定が実に良いんですよ。正しくホラー感あるサイコパスな設定ですよね。
火傷の痕のおかげで細かい部分が挿げ変わっても気付かないとか渋いですね。KPの好物。
元々のハンドアウトの文面からするとホイホイとパーツを脱着できるのは若干拡大解釈ではあるかもしれません。ただ、私の今回のマスタリングのコンセプトは「基本的にプレイヤーの提案は否定しない」と決めていました。
のびのびやってくれた方がこの三人の魅力が伝わるでしょうし、なによりこのシナリオはちょっとやそっとじゃ崩壊しないんです。
・ヤバイ
・こわすぎる……
・ホラーじゃ
・いい性格しとる
・助かるサイコ
イヴァンカちゃんの邪悪さがにじみ出るようなキャラクターですね。
ちなみに、秘密の行動の判定はレギュラー成功しています。
31:00~ 秘密の行動①(櫻小路サロメ)
あなたは「サメ調教師」だ。
サメ調教師 とは。
・サメw
・サメ!?
・サメで笑う
・サメだああああ
・草
みんな、「ですよねー」ってなりますよね。
配信内でも言ってますが、サメ調教師と言う秘匿ハンドアウトは、『激情メソッド』のシナリオには存在しません(第6版用の『激情メソッド』には【密猟者】という、幽霊の鮫を宿しているハンドアウトはあります)。
存在しない秘匿ハンドアウトを使用するという、他のプレイヤーにとってはかなりズルいことをしているのですが、サメが劇中に出てきたら真っ先に(プレイヤー的な意味で)疑われるでしょう。
なので、サメを如何に他のプレイヤーに見せないようにしてサメの被害を及ぼすかが秘匿のカギになるはずです。
このあたりの駆け引きが面白そうなのでOKを出しています。
なにより
・紛うこと無き古書屋敷こるのw
・お嬢様の皮を被ったこるの
・これは次女
・ただのサメ屋敷さんだった……
・安心と信頼の古書屋敷ブランド
古書屋敷こるのからサメを奪うなんてとんでもない!!
さて、そんな彼女の秘密の行動は……「サメを呼び出しルリちゃんに襲わせます」。
駆け引きなんてなかった(ちなみにハード成功)。
40:15~ 秘密の行動①(花山ルリ)
あなたは「保菌者」だ。
これはなにもかも唐子ちゃんが悪い。一応、ねもちゃんの名誉のために言っておくと、ルリちゃんの裏の設定をどうするか悩んでいたねもちゃんに「唐子ちゃんって友達を上手く絡めると面白そうですね」とKPがアドバイスを出しているので、唐子ちゃんが闇堕ちしたのはおおよそKPのせいです。
「一番健康そうな人から着実に狙っていきたい気持ちがあるのでぇ…まあ、やっぱりサロメちゃん……。今までなんか明るい人生を送ってきてそうなので憎いので」
こっちの闇はねもちゃん天然由来成分です。
秘密の行動は「サロメちゃんに菌を吸わせる」。危なげないハード成功でした。
さて、こうして三人分の設定が明らかになったわけですが
・この人たちなんなの?
・怪物の集まりじゃないか・・・・
・いいねみんなB級だ・・・
ロケバス内での自己紹介の時と完全にコメントの反応が違ってて草ですね!
47:30~ 撮影①(浦島ランド)
秘密の行動で空に舞い上がる黄色い風船は、中仙道がハスターの化身の召喚に失敗したことによる副産物です。
ルリちゃんに襲い掛かるサメ。低予算の映画であれば安物のCGで空に浮いて移動するか、粗悪な着ぐるみで地面を走るか、そもそも画面に映さない、などが考えられますが、幸いにも櫻小路家の膨大な資産によって育てられた生のサメなので、思いっきり尾ひれで地面をたたきながら飛び跳ねて行動します。
サメに腕をかみつかれながらも演技をやめないルリちゃんはもっと評価されても良いです。
菌を吸い込まされて、具合が悪くなるサロメちゃん。
「こんなに汚らしいところにいるからかしら……」
咄嗟に失礼なセリフをスッと出せるあたり、さすが次女ですね。
中仙道の顔がそばかすとキズだらけになったのはゲーム的にはあまり効果は無いのですが、マチカちゃんの陰湿な行動の象徴として心に刺さりますね。
ちなみに、イヴァンカちゃんはセッション当日の午後から、マチカの行動パターンを考えて事前にKPにやってもいいか、出来るかどうかを相談してきており入念な準備をしています。おおよそ半日の間「他人をどうやって陥れるか」を考え続けたことになります。邪悪ですね。
こんな中でも撮影が続きます。シナリオがそうなっているのですから仕方ありません。ルリちゃんの「サメが…!」という訴えに監督はあまりに非常でしたね。改めて見直すと、サメと3人が戦うシーンをアドリブでやらせるというのも面白かったかもしれないですね。どうせ死なないんだし。
55:10~ ロケバスで移動
田舎とCGのツーワードですべて乗り切ろうとするマスタリング。
数時間で発症する菌を吸い込んでいるサロメちゃんの病状は進行していきます……。
57:35~ 利根川紋次郎登場
ベテラン俳優の利根川紋次郎の登場です。モデルは柄本明さんです。
ここでの判定でもマチカちゃんはファンブル。コミュ障!
直前のあいさつで人当たりよくロールプレイをしていたのに…不憫ですね。
ちなみに、ここで【目星】に成功すると破壊された祠のようなものがあるのを発見するはずでした。実はダゴンを信仰する魔術師・利根川がダゴン復活の為に必要な怨霊を解放するために祠を破壊していたのです。利根川がロケの合流に遅れた理由も、それが原因です。
1:01:45~ 秘密の行動②(羽山マチカ)
「どうにも偉そうな人ばっかりで困っちゃいますよね、この業界」
そんなことはないです(震え声)。
ルリちゃんの瞳を超老眼のおばあちゃんの瞳と取り換えようとするマチカちゃん(ハード成功)。
・ひどい
・発想がマジモンなんですよねえ
発想がゲスいですねえ!!
「サロメちゃんって呼んでいい? って聞いたら断られたんですよね」
秘匿会話の裏で面白い会話するの最高なのでやめてほしい(でも録音してもらってますよ、ふふふ)。
追加の行動は難易度をハード成功以上が必要ということで許可しました。サロメちゃんの髪の毛も取り換えようとしましたが、これは失敗しています。判定に失敗したので、ペナルティとしてナイフがばれないように腕に仕込みナイフという小細工を宣言していますが、即晒してしまうことになるんですよね……。不憫。
1:06:45~ 秘密の行動②(櫻小路サロメ)
「具合が悪すぎてなんだかチェーンソーなんて振り回せそうにありませんわ……」
ここ、改めて聞き直して笑っちゃった。
「マチカさんの周囲にトリプルヘッドシャークが出現して、手・手・肩で嚙みついてくるというのは如何かしら」
多分、TRPGの行動宣言でこれ言った人、人類の歴史上で初めてでしょうね。ちょっと特殊なサメなので難易度あげましたが、見事ハード成功です。ダイスの女神様はきっとサメ映画好きなんでしょうね。
「ぶっころですわ」
ここしばらく漂っていた、こるのちゃんの清楚感をだいぶ剝がせましたね。
1:09:35~ 秘密の行動②(花山ルリ)
「サメと言ったら、サメ屋敷さん」
・ですよね
・ばっちりバレとる
・でしょうね
・ですよね~
それはそう。
ジワジワと感染を広げるべくマチカちゃんを狙うルリちゃん。
「ああいうふうにまっすぐに生きていらっしゃった方、私、まぶしいので」
「活躍するのは私ですのでね」
「やはりね。他の人に活躍して頂くとちょっと困るんですよね」
ねもちゃん天然由来成分の闇です。いいですね、破壊三姉妹三女らしさが出てきました。
マチカちゃんを狙った秘密の行動は失敗しました。
1:13:35~ 撮影②(玉手箱の森)
リアルアクシデントが2回。
1回目はルリちゃんが秘匿会話の立ち絵のままになっているという、ちょっとしたミスなんですが……2回目はKP側の大チョンボですね。みなさんにお渡しした脚本がコピペミスで数行抜けていたために前後のつながりが抜けていました。
ロールプレイでつないでくれたプレイヤーのみなさん、本当にありがとうございます!!
・トラブルすら面白い
・ナイス小芝居
・ないすう
六児雛さばきのセッションは心優しいプレイヤーと心優しい視聴者のみなさんに支えられて成り立っております。
さて、秘密の行動の結果として、ルリちゃんは老眼になってしまいます。なんとなくフレーバー的に終わらせてしまいましたが、以後ペナルティダイス1、くらいの処理にしておけばよかったと後で気づきました。第7版だとこういう処理に対しての選択肢が色々あって楽しいんですよね!
そして、2回目のサメの登場。トラウマを負ったルリちゃんの叫びがいいですね! いや、飛び跳ねるサメに陸で遭遇したら普通は叫ぶかもしれない。とはいえ、今回の目標は幸いにもマチカちゃんです。
「なんで……! サメ……(頭が)……みっつ!?」
「新鮮なサメですわね」
・鮫きたw
・サメほんと笑う
・もうサメ映画じゃん
・サメ召喚の呪文やんけ
・こっっわ!!!
サメの混乱の中、ルリちゃんは判定に失敗したので自分で菌を吸い込んでしまい具合が悪くなり、サロメちゃんの髪を取り換えるのに失敗したマチカちゃんは、サメに襲われる中、仕込みナイフがばれてしまいました。
状況がカオスすぎて、もはや利根川が呼び出した怨霊が大した話ではなくなっているんですよね……。
そして、この時点でコメントでご指摘いただいているのですが、サロメちゃんとマチカちゃんのステータスが入れ替わってしまっていました。ちゃんと確認しておくんだった~~! 万全の準備をしたつもりでも抜けちゃうんですよねえ……。
――というところで、初日について語ったところでひとまず前編終了です。
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