人の好きに触れると物理的に世界が広がる。
2021年も残すところ、あと2週間程度となりました。
月日のすぎる速度は本当に早いもので「光陰矢のごとし」と言いますけれど、文字通り光の速度で光陰が移ろいかわっている気がします。
いや、ごめんなさい。盛りました。
まだ、今年一年を振り返るには、ほんのちょっとだけ早い気もしますが、今日は少し今年を振り返ってみて、ふと頭によぎったことを書き出してみます。乱文ですがご容赦ください。
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今年はありがたいことに、Vtuberのお友達が増えた年でした。
活動初期からお付き合いのあるVtuber・海野さんごちゃんからは「さばきさんって(人間関係が)鎖国してますもんね」などと揶揄された経験のある私にしてみると、まさに信じられない出来事!!
もちろん、これにはトリックがあります。
私の持ちうる微かな人脈を駆使して「誰か遊びたい相手を誘ってきて!」とすがるという、それはそれは消極的なアプローチで、間接的に人脈を掘り進めていっただけです。
コミュ障はいつまでたってもコミュ障なんですよ!
人脈を紹介してくれる友人たちを私は『出島』と呼んでいます。
――全然、開国できていない。
ところが、間接的な人脈の広げ方をしていった結果ちょっと面白いことが起こりました。妙に知り合いや相互フォロー関係の方に文芸系の方が増えたんですね。これは『出島』担当の方たちの素質によるものなのですが。
私もかつては――えっと、来日してからどれくらいかな。人間に混ざって大学? に通っていた時代――文学とかを学んでいた経験はあったのですが、文芸的な世界にそこまで深入りすることはありませんでした。
今日ではライトノベルと呼ばれるジャンルの小説を、当時は愛読してはいましたが、それもやがては読まなくなりました。
小説というコンテンツに触れる機会を完全に失っていたのです。
ところが、新しく知り合った方々はそれはもういっぱい――それ読んでる時間をどこからひねり出してるのと真顔で聞きたくなるくらいに――本を読まれます。いつしか私のTwitterのTLには、今まで私が目にしたことのない作家さんのお名前が大量に並ぶようになり、文芸新刊の情報が次々と目に入るようになりました。
そして、みなさんは共通して自分の「好き」を語るのがお上手なんですよね。以前のnote記事にも書いたのですが、語彙力が豊富で興味をそそられるんです。
いつしか、行きつけの本屋さんに立ち寄った際に、長年足を運ばなかった文芸コーナーの本棚を見て回る自分がいました。
単行本コーナーだと、だいたい高さ2m、横幅8~9mくらいの本棚が表裏。棚そのものの奥行は1mくらいでしょうか。棚に面した通路がそれぞれ1mとして……行きつけの本屋さんのおよそ50立方メートルの空間が、私にとって今年「意味のある空間」になったんですね。
(これに文庫本コーナーも加えると、「意味のある空間」がもっと増えるんですが、お恥ずかしいことに文庫本コーナーがどれくらいのスペースか把握できていないんです)
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私は誰かの「好き」に触れるのが好きです。
例えば、私が何気なく通り過ぎている道の電柱だって、だれかにとっては「好き」の対象かもしれなくて。
その誰かの「好き」を知ることで、もしかすると私にとってもその電柱が意味のある空間に変わるかもしれなくて。
それを繰り返していったら、きっと究極的にはこの世のすべてが私にとって意味のある空間になるかもしれなくて――。
もちろん、万物すべてを受け入れることはできないでしょうけれど、人とのつながりが、自分にとってまさに文字通り世界を広げるんだなあっていうことを実感した一年でした。
少なくとも私に取っては、生活範囲の中で50平方メートル分、確実に世界が広がりました。
皆さん、ありがとうございます。
いつか、私の「好き」も誰かに伝わってほしい。
私の「好き」がみんなの世界を少しでも広げる助力になるといいな。
誰かの行動とか価値観に影響を与えるなんてとても難しいし、なにより私のエゴでしかないんですけれど、これは来年の抱負ってことでね!
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