【ポッドキャスト|文字起こしつき】〈AIラヂオ003|生成AIは人の仕事を奪うのか〉をお届けします!
みなさま、こんにちは!テック系フリーランスライターの五条むいです。
テクノロジーとの共生でハッピーになりたいHarmonic Society株式会社の師田賢人とテック系フリーランスライターの五条むいがゆるく愉しくお届けする、〈AIラヂオ002〉をお届けします!
今回のテーマは〈生成AIは人の仕事を奪うのか〉です。あまりにも手垢がついちゃったテーマですか?? でも師田と五条が思いっきり持論を展開します!!ぜひお愉しみください!!
ところでボクたちは、AI研究会でも活動しています。よろしければこちらにもお立ち寄りください!
AIを活用した「伝わる」文章の作成を研究する会
AIラヂオ003の文字起こし
師田:皆さんこんにちは。AIラジオです。
この番組では「やさしいDXの推進」をテーマにAIに関する情報発信をしています。お届けするのはHarmonic Society株式会社の師田と五条むいです。それではよろしくお願いします。
五条:よろしくお願いします。
師田:はい、早速、第3回目始めていきたいんですけども、まず最初にそうですね。今回、話し合いたいテーマがあるんですけど、その前に、五条さんがどういうふうに生成AIを使ってるのかっていうのにすごい興味があって、そのお話とかしていただいてもいいですか。
五条:そうですね。
ボク、生成AIって、コーディングに使ったりいろいろ使ってるんですけど、ライターなので、ライターとしての立場からお話をさせていただきますね。
ボク、テキストの生成に生成AI使わないんですよ。リサーチに使うんですね。
Perplexityという、最近話題のリサーチ向きの生成AIがあって、それでリサーチの生産性が体感スピードで言うと、なんか100倍ぐらい上がってるなっていう感じなんですけど。
ボクは海外動向のリサーチをしたりするので、リサーチの比重が非常に高いんですよ。
師田:なるほど、なるほど。
五条:うん。だからPerplexityで英語Web資料を探してとか言って探してもらって、そこのURLを手がかりに、また深めていくみたいな手法を使っていて、これ非常に快適ですね。
師田:リサーチに使うって感じですね。それも英語でもって感じですね。
五条:ただボクがポイントを置いているのが、実はテキスト生成に生成AIを使わない点なんです。
師田:それは何か理由があるんですかね。
五条:これ結構、持論があって、第1に生成AIってハルシネーションっていう、生成AIが巧妙に嘘をつく問題があるじゃないですか。
だから使いにくいという理由が大きかったりするんですけど、それよりもボクはライターとしてはですね、生成AIが生成するテキストが真面目で面白くないので使いたくないんですよ。
師田:確かになんか生成AIっぽい文章とかになっちゃいますもんね。
五条:そうそう。そういう気がしませんか?真面目で面白くない文章ばっかり生成するなっていう。
師田:そうですね。何か感情がこもってないというか、すごいニュートラルすぎるテキストになったりとかっていうのはやっぱ感じますよね。
五条:ChatGPTとか生成AIは、動作原理自身が、次に生成すべき単語は、統計的に最ももっともらしいものを生成するとなってるわけじゃないですか。
師田:そうですよね。うん。
五条:ということは動作原理からして、真面目で面白くない文章しか書けないわけですよね。
師田:確かに。
五条:生成AIって内容を考えてるわけじゃないわけです。どんどん言葉をそうやって続けていくだけなので、それって言い方を変えると、生成AIには感情がないわけじゃないですか。
つまり統計的に文章を生成してるだけなんですよね。生活した経験がないし、何か欲望や願望を持つこともないので。
だから昨日ボクなんか無性にチキンラーメンが食べたくなって、食べたらその懐かしい味に癒されるっていう、すごいほっこりしたんですけど、そういう感情をChatGPTなんか持つことができないわけですよね。
師田:そうですね。感情とか人格とかそういうものはないですね。
五条:うん、何を言ってるかっていうと、生成AIには経験とか感情を織り込んだ文章を書くことができないので、だから誰かの心を揺さぶる文章は書けないんですよ。
師田:なるほど、なるほど。
五条:だから好まないっていう感じなんですけど、どうですか、師田さんはどういうふうに使われてますか。
師田:そうですね、ボクは結構、クリエイティブ系の仕事って発散と収束って二つのフェーズがあると思うんですけど、どちらかというと生成AIはアイディアを発散させるときに結構使うことが多いですね。
たとえば、アイディアの発散といえばブレーンストーミングとかありますが、あれって何か1人でやっても悲しいじゃないですか。
ポストイットを1人で変えたりとかして。でも1人でアイディア発想しなきゃいけないときとかあって、何かそういうときにアイディアちょっと100個出してみたいな感じで、なんか01のところを100個ワーッて発散してくれて、その中からいいのグルーピングしてみたいなのやってると、なんか1人ででも寂しくなく、アイディアの発散ができるっていうのはあるなっていうふうに思っていたので、アイディアをたくさん生むといったところでは、結構生成はいいんじゃないかなって思ってます。
あともう一つ結構よく使うのは、長いテキストを、どちらかというと収束の方かもしれないんですけど、長いテキストとかの要点だけ掴みたいときとかに、これ要約してとか、これで要点だけ教えてとか、この文脈の話だけ捕まえてみたいな指示を出して大量の情報を効率的にインプットするっていうときChatGPTとか結構使ったりはしますね。
五条:わかりますね。
師田:うん。ライティングとかもするのでテキスト生成に使おうかなって思ってた時期もあるんですけど、やっぱり人間らしい文章にならないのと、何かちょっと違和感があって、結局、自分が書き直したりっていう編集をかなり大幅にしたりとかっていうふうに手間がかかるので、テキストをそのまま生成するっていうことは、今やっぱり五条さんと同じで、あんまり使わないですね。
五条:生成AIが持ってる知識量は半端ないので、だから発散でアイディア100個でも1,000個でも出してっていう、これ得意なとこですよね。
師田:そうですね。やっぱ1個のアイディアの質が高いわけではないんですけど、ただ数がいっぱいあると、必要なアイデアを生み出すこともあるので、そういう意味で言うと、かなり助かるなっていう。
あと生成AIは、いい感じのリズムに乗れないというか、自分の気持ち的にもテンポが悪くて、なんかやっぱ人とやったときの方がアイディア出しやすいってあると思うんです。
五条:そうそう。人間って、対話の中から新しい考え方を生み出していくじゃないですか。だからそこにはやっぱり人間同士の会話があって、共感がついてまわってるから、そこから何か新しいものが共感が土台になって生まれたりするような気がするんですけど、その一方で、生成AIって機械的に100個アイディア出したりできるわけですよね。
感情的な熱量とかいうものがない中で、機械的に持ってる知識から、網羅をするのが得意なので、生成AIってアイディアをたくさん出してくるのは得意っていう。
師田:MECEに出してとかって指示すること結構あります。もれなくダブリなくですね。MECEにトピックを網羅してみたいなものとかは、やっぱり正確だなっていう気はしますね。
五条:やっぱ生成AIって機械的な論理の世界なので、そこらへん得意そうですね。
師田:5W1Hでとかっていうの結構はまったりするケースも多いなと個人的には思ってます。
五条:機械的な論理思考は得意って感じですかね。
師田:そうですね。感覚でグルーピングしたり共通のパターンを見いだしたりっていうことは、それほど得意じゃないのかなっていう気はするんですけど。
五条:なるほど、なるほど。生成AIの性格がちょっとわかってきた気がしますね。
師田:そうですね。2人ともライティングには、テキスト生成に直接は使わないっていうところは共通してますね。
五条:そうですね。生成AIが生み出す文章って、なんか面白くないなと思って。
師田:そうですよね。うん。使ってる人も多分いるとは思うんですけど、なんかあんまりかなって個人的には思いますよね。
五条:そうすると、今日の本論ですよね。
師田:今日の本論なんですけど、用意してきたテーマがあって、「生成AIが人間の仕事を奪うと思いますか」というテーマを、話し合いたいなと思ってるんです。
ズバリ五条さんは、生成AIは人間の仕事を奪うと思いますか。
五条:この話をするためには、大前提を置く必要があるじゃないですか。
つまり当面の生成AIを対象に考えるのか、未来の生成AIを、それこそシンギュラリティを超えたようなね、生成AIを対象に考えるのか。
そもそもシンギュラリティが起こるかどうかっていうこと自身もいろいろ議論があると思うんですけど。
ボク自身は、未来の生成AIがどうなるかって正直言って全然わかんないんですよ。
師田:結構、先の未来ですよね。たとえば10年先とかね。
五条:うん。うん。
テクノロジーの世界では、未来は予測できないという大原則があるとボクは思ってるので、こうなりそうだっていう考えが全くないわけじゃないんですけど、今日ボクができるとしたら、当面の生成AIが仕事を奪うかどうかという議論はできると思ってます。
師田:そうですね。シンギュラリティとか汎用AIとか、そこら辺はちょっと考えずに、向こう3年、5年ぐらいですかね、スコープにやってみましょうか?
五条:そうですね。そういった意味で言うと、師田さんは、どうお考えですかね。
師田:そのまま返してきましたね(笑)。ボクはそうですね、結構そもそも論的な話なんですけど、仕事が奪われることの何が問題なんだろうなっていうのを、まず前提としてちょっとだけ話したいと思ってて。
五条:はい。
師田:生成AIで仕事を奪われて、ただその仕事をやらなくて済むことになるので、他の仕事ができると思うんですよ、単純に。
五条:うん、うん。
師田:なので生成AIが仕事を奪ってくれるんだったら、ありがとうっていう感じなんですけど、それって自分が事業やってるからの視点であって、自分がたとえば会社の何か、何かの業務をやってて、その業務をAIでできちゃうってなったら、自分がいる意味なくなっちゃうあるじゃないですか。
だから問題なのかなっていうふうに思っていて、ある設定として仕事を奪われることは別に悪いことじゃないよねっていうのは思ってます。
五条:なるほど。
師田:その話はちょっと置いといて、実際に仕事を奪うかっていうところなんですけど、奪うと思います。
どんな仕事を奪うかっていうことで言ったら、フィジカルな要素が少ないというかホワイトカラー的な仕事っていうのを、やっぱり生成AIは奪っていくと思います。
五条:うん、はい。
師田:それは、結構、本当にもう短期的に3年とか5年では、結構ホワイトカラーの仕事とかそういう抽象的なフィジカル性が伴わない、質量が伴わないような仕事っていうのは代替されるんじゃないかなと思います。
ただいろんな理由があって、たとえば会社で、仕事がなくなっちゃう人が出たら困るからみたいな理由で、導入が進まないとか、何かそういう足を引っ張る要素はいろいろあると思うんですけど。
ただホワイトカラー的な仕事で、ミスが割と許される系の仕事とかクリエイティブな仕事とか、たとえばコピーライティングとか、何かそういうところが特に代替されるのかなというふうに思います、
五条:実際に現象として、アメリカでは、企業が新入社員の採用を控えたりしてますもんね。
師田:つまり生成AIがもう仕事を代替することを前提に、社会が動いていくと。
五条:うん。ただ、どうでしょうね。ボク自身は、一般的な議論とは全く逆の見方をしていて。
というのは、いまのはテクノロジーがボクたちをハッピーにしたり、仕事を奪ったりするんじゃないかという議論じゃないですか、
師田:うん、うん。
五条:でも違うんですよ。ボクの考えだと、ボクたち次第で、テクノロジーと一緒にハッピーになったり、逆に仕事を奪われたりするんだと思うんですね。
師田:なるほど。
五条:たとえばさっきボクは、生成AIは感情を盛り込んだ文章は書けないし、真面目で面白くない文章がしか書けないって言ったじゃないですか。
師田:うん。
五条:でもね。ボクの仕事は、ある意味、こたつ記事ライターなわけですよ。
師田:ええ。
五条:コタツ記事ライターとしてのボクが書く文章と、生成AIが書く文章の優劣を比較したら、もしかしたら今でも生成AIの方が勝つかもしれないとボクは思ってるわけです。
師田:なるほど。
五条:つまりその意味で、ボクはこたつ記事ライターは、もうすぐ絶滅するんだろうと。
師田:なるほど。
五条:由々しき問題でしょ? もうボクなんか焦りばかりですよね。
だからボク自身はいろんな方向で可能性を探ってるんですね。
たとえば経験や感情を織り込んだ文章を生成AIは書けないわけだから。だから何とか創作大賞に応募してみたり。
師田:はいはい。
五条:今、書いてるメディアでは、新企画を提案して採用していただいたり。
あるいはね生成AIに絶対できないのは、人間同士の共感を備えたコミュニケーションなんですよ。
だからね、こたつ記事ライターからディレクターにジョブチェンジするとか。
何を言いたいかというと、未来は自分で作るしかなくて、その作り方次第で、仕事を奪われることもあれば、つまり何もしなければ仕事を奪われることになるだろうし、でもうまく未来を作れれば、何かジョブチェンジができてみたいなことがありうると思うんですね。
そのときに生成AIをうまく使えれば、生産性向上にめちゃくちゃ役立つって感じてます。
師田:そうですね。やっぱりボクたち人間が、どういうふうに生成AIと向き合うか、どういうアティチュードをとるかっていうことで、結構変わってくるってことですよね。
実際イギリスで産業革命とか起きたときに、ラッダイト運動という、機械を壊す運動が起きたと思うんですけど。結局あれも仕事が奪われるからって、そういう行動が起きたわけですね。
結局そういう作業とかを自動化して、人間は他の仕事をやることになったので、ただそのその変化のスピードがいまはすごい、そのときに比べたら圧倒的に速いっていうことだけだと思うんですよね。
五条:そうですね。
師田:考え方としては、やっぱり五条さんがおっしゃってるみたいに、生成AIと一緒に何かを作るっていうのは楽しいことだっていうのを、ボクもそう思うので、自分が作るっていうことを、生成AIがサポートしてくれるみたいな使い方をすると、仕事を奪うっていうのと違う、仕事のパートナーとか仲間みたいな感じになると思うんですよ。
だから何かそう受身とか何かネガティブに仕事を奪われてしまうとかじゃなくて、何かその仕事できるんだったら、自分はこういう仕事にもっと時間を使おうとか、何かこの仕事のクオリティを上げたメッセージ活用できないかなみたいなことが、すごい大切なのかなっていうお話を聞いてて思いました。
五条:前回も言ったように生成AIコードツールということでいえば、米国でもわかったことは、生成AIコードツールを使うプログラマーのスキル以上のコードを生成は書けないっていう現実があるわけじゃないですか。
だから、こたつ記事ライターも同じで、生成AIが書けるような文章しか書けないからコタツ記事ライターを絶滅するので、ボクなんか必死になってはライティングの技術を磨いてるわけですよ。
それによってのみ自分の未来を作ることができるっていう考えを持ってますね。
師田:やっぱ何でも一般的に言えることなんですけど、ピンチはチャンスっていう言葉があるように、自分の仕事の機会が奪われる可能性があるんだ。
ピンチがあるんだったら、それを何とかチャンスに変えて、自分のキャリアの飛躍のエンジンに生成AIを使ってみるとか。
逆に生成AIを使いこなすことができれば、キャリアアップに繋がるだろうみたいな、やっぱそういう姿勢が大事なんじゃないかなっていうのは、その通りですね。
五条:生成AIを使いこなせるライターというのは、ライティングの技術が高い人だと思うんですね。生成AIが書いた文書が、いい文章かどうか判断できなきゃいけないわけじゃないですか。
たとえば産業革命のときに機械が導入されて、生産管理のマネージャーという、ホワイトカラーの仕事が初めて生まれたんですよね。
これから生成AIが変革していく社会で、新しく生まれていく仕事は何だろうか。多分それは師田さんが言うように、クリエイティブ職みたいになってくるんだと思うんですけど、それは何かっていうのを議論することもやっぱり大切ですよね。
師田:そうですね。やっぱり何だろうな。まずオープンに議論するってことがやっぱ大切ですよね。
なくなる仕事と生まれる仕事が多分あると思うんですけど、それに関していろんな人とディスカッションして、自分なりの見解を持ってくっていうことはやっぱ大切なんじゃないかなと思いますね。
五条:うん。有効な議論をするための前提条件ってやっぱりあって、生成AIを実際に使ってみているということだと思うんですよね。
師田:やっぱ生成AIは嫌いとか、自分にはできないだろうとか、何かそういう新しいものに対して、何か試すのをためらうことは、少なくともやめた方がいいって感じですよね。
五条:そうですね。ただ、このラジオのオーディエンスの方は、そういう人はいないような気がするんですけど。
師田:どちらかといえばね。そうですね。
五条:そうそう。
師田:なるほど、そんな感じで話をまとめると、生成AIが仕事を奪うかということについては、生成AIによってなくなる職業とか、そういったことはいっぱいあると思うんですけど、ボク達がどういうふうに生成AIを塗うかによって、それがピンチにもなればチャンスにもなるみたいなところで、ポジティブにとりあえず使ってみて、まずはちょっと経験するところで。
それを経験したらいろんな人と意見交換をしてみるみたいなことをして自分なりの何か経験だんだん自分なりの感覚みたいなのを安くなっていければいいんじゃないかなというようなお話でした。
はい。という感じでラジオ第3回目でしたけど、いかがでしたか。
五条:ますますテーマが核心に迫ってきたなと、ハラハラしながら話をしてました。
師田:そうですね。一、二回目は、結構抽象的な話だったんですけど、これからどんどん具体的な話とかに入っていくと思うので、ぜひぜひフォロー、サブスクライブなどよろしくお願いします。
ではよろしくお願いします。
五条:はい。はい。
師田:第3回以上になります。ご清聴ありがとうございました。
五条:どうもありがとうございました。