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【詩】埠頭、二十五時
四分休符無応答の埠頭
労働苦労疲労と不幸
孤独な咆哮を送ろう
対岸煌めく夜景の向こう
夜風に燻るラキストの蛍火
それを飲み込んだ工業地帯のライトアップ
晴れた日には禁煙してるフリをして
夜と曇りの日ばかりヘビースモーカーの煙突が
冬の寒さで肺を痛めている
コンテナを積み上げて築いた城壁
ブロックを連結させて出来たあの牙城
資本主義と情操教育が同居する名古屋港
暗がりに響くサイレンは寝静まった子どもらの耳をもつんざくというのか
二分休符不穏当の埠頭
妄想流浪異様の腫瘍
恐らく無謀な彷徨と供養
空より暗い深海をゆこう
【自作まとめ】