黄昏ジャイグルデイバ
マグさんは札幌におります。
そうです観劇ツアーです!
よっ!
待ってました!
ピーピー♪︎
我らが能登英輔(Simejiで出てくる!)が出演するよ!
黄昏ジャイグルデイバ
40代の悲哀が2時間弱の間にギュッと詰まったお芝居でした。
ざっくり言うと高校時代に演劇部だった4人が仲間の死を偲んで集まった居酒屋カフェで起きる会話劇。
この4人は45歳の学年で私とほぼ同じ世代。
物語の冒頭はガンで亡くなった友人「達夫」のことが語られる。
イケメンでなんでも出来ちゃう達夫。
その早すぎる死に仲間たちはそれぞれの思いを語っていく。
そんな中、我らが能登英輔演じる「田村誠」が熱弁を振るう。
俺たちはこのままでいいのか?
結婚して子供作って、クルマ買って家買って
毎日働いて同じことの繰り返し
老後は管を繋がれて生かされるんだ
そんな命になんの価値がある!?
わかる。
私も同じ考えなのでまるで自分が舞台にいるかのような感覚になった。
いいぞ誠!もっと言え。
豊かな老後なんて今の日本でありえない。
死ねる時に死ぬのが一番だと思う。
45歳って社会的にもある程度の地位についていて責任ばかり取らされたり、家庭でも子供がいい感じに手がかかってたりして、本当につまんない。
何のために生きてるのか
ここで会場にいた人は自分の人生について考えたりしたんじゃなかろうか。
きっと誰もがこれくらいの年齢なると今までの人生を誰かと比べたりこれからの人生に期待をしたりするのだろう。
劇中の人物もこれからの人生に「まぁ、何となく生きる」みたいな答えしか持っていなかった。
私もそうだ。
この歳になると色々諦める選択をしなくてはならない。
リアルだったのは看護師で離婚して子供無しという風子。
精子の量が少なくて子供が出来ないヨッシー。
看護師というちょっとクセのある職種で離婚、45歳女性・・・多くの場合この先独りの人生になると思う。
ヨッシーの場合もそう。親がいなくなったら彼は独りだ。
誠は言う「俺たちで秘密結社を作ろう。死に価値を与えるんだ。これは人助けなんだよ。」
直近で観た「さがす」という映画で死にたい人を募って殺すという行為に「人助け」という言葉が使われていたのでそれを思い出した。
誠は犯罪者になろうとしているのか。
この序盤から中盤にかけての激しくまくし立てる能登さんには共感しかなかったなぁ。
そんな誠も後に会社での不遇から友人の死を目の当たりにしておかしくなってしまった事が語られるのだけど・・・ホントに40代は色々起きる。
なんだろうこのしみじみ感。
「おかしくないよ。」
暴走する誠を止めた風子のひと言。
あの中で唯一の女性
そして看護師というもう一つの顔を持つ風子が言うことで誠を優しく包み込んだ。
演じたフルサキエミさんの存在感がキラリと光る瞬間だった。
警察官の晶も金貸し(ヤミ金か)の芳樹もそれぞれの思いを抱いて生きてきた。
それにしても江田さんはあぁいうキャラがやっぱり似合いますな。
物語も中盤から終盤に入ると重要なキャラが登場する。
それまでコミカルな動きをしていたこの店のオーナーが達夫の兄だった。
まぁ、展開はある意味あるあるで、兄の口を通じて仲間への想いが語られ「遺品整理してたらアイツの宝箱から出てきた」と1冊の台本が見せられる。
それは高校時代にみんなでやったお芝居の台本。
そこからラストにかけて物語は一気に駆け抜ける!
新撰組を題材にした劇中劇!
能登さんが歌う!(ギター弾きましょうか?)
能登さんのジャンピングソファ座りからの優美花さんとイチャイチャなでなでタイム!(ワシもなでてくれ!)
エア殺陣からのシーーーッ×2!(シー!ってされたい!)
おや?
私はどうやら能登さんしか見てなかったようだ(笑)
あーもう
こういうワチャワチャタイム好きやねん♥
というわけで大団円。
正直ワチャワチャの余韻でどんなラストか覚えていない(笑)
覚えているのは能登さんの髪がツヤツヤだったことぐらいだ。
私は30代では考えもしなかった「死」を40代後半を迎えて意識し始めた。
毎日ゆっくりと「死」は近づいている。
それと同時に仕事や家族、めんどくさい事にも縛られるステージに入って来てることも自覚し始めた。
まさに「黄昏」。
人生もゆっくり日が沈んでいく時間になってきた。
オーナーは年齢なんて気にしてるのは日本と韓国だけだと言ってはいたが昭和生まれの私には染み付いた感覚だから拭えそうにありません。
ふた周りも下の彼女なんて色々ムリ(笑)
きっと私は独りで死ぬことになるだろうから
そうなった時はお隣さんから「異臭がします」って気づいてもらおう。
あと、安楽死について扱った映画「Plan75」という磯村勇斗が出てる作品が公開中なので興味のある方はどうぞ。
黄昏ジャイグルデイバ…40代から50代の中高年の方には刺さる部分は多かったのではないでしょうか。
あと、能登さんのサラリーマン姿は似合いすぎててずるいんじゃないでしょうか。
娘の写真見せるところは完全に能登英輔で素だった疑惑も浮上しております。
つまり、DVDでいいので販売してください(笑)
おしまい。