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ひとり暮らしをしたならば

ひとり暮らしをしたならば

隣はjazz barであってほしい、と思う。
地下鉄一本乗ったなら、レコード収集が趣味のお姉さんが住んでいて、うっかり知り合ってしまいたい。ずっと誰かに対していいなあと思い続けていたいし、誰に目が死んでるねと言われても主観ではキラキラしていたい。
たまに勝手に家に入ってくつろいでる相方がいてほしい。相方のプリンを勝手に食べたことに反省して、同じのを2つ買って、美味しいコーヒーを用意して次くつろぎに来るのをニマニマしながら待ちたい。
できれば安めのワンルームで、ちょっといいスピーカーを買ってドコデモダンスホールみたいな生活がしたい。それにあたってミラーボールがあるといい。
クローゼットは大きめで、女性物の赤い靴がひとつ欲しい、ひとつがいい。
30歳までには大きめの植物を買って、育てるということを知りたい。
下着泥棒には干し柿をプレゼントしたいし、ご近所さんには新鮮な柿をお裾分けしよう。

最近、なんだかんだ自分と話すのが1番気合って楽しいので、趣味の似た友達はなかなか出来る気がしないし、自分ともっとお友だちになりたい。
秋が近づいて、夜には涼しい風が吹く。
ちょっと涼しくて、季節を感じながらニーナシモンをきいて煙草を吸う。その度に上に書いたようなことを思うのだ。
明日朝起きたら、体がウッドベースになって、右腕はサックス、左にギター、顔はキーボードになってないかな。そしたら今の仕事をやめてもはや音楽になりたいです、もう。

でもよく考えれば、前住んでた家は自転車5分走らせたらjazz blues barがあった。
店主伊藤さんはわたしにニーナシモンや、ボブディランや、ビートルズ、パティスミス、ウェスモンゴメリーなど教えてくれた。CD、レコード、カセット、なんでもあった。このスピーカー使わないからあげるよと、ステレオスピーカーももらった。
レコード姉さんではないけど、音楽が好きな人とよく出会った。たくさんお話をした。
なんだ。過去が理想みたいになっていただけか。
頭の中にはいつも理想が無数にあって、浮遊している。
たしか四次元ポケットの中みたいな感じに浮遊している。
掴むも掴まぬもの己次第だけど、実央さんに言われたチャンスの神様の話を青ざめるほど信仰してしまっているので
わたしはしっかりと掴んでいく。

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