人生初の救急搬送で、夫は-4㎏ 私は+1㎏(入院編)
前回の外来編のつづき
前回のお話はこちら
2022年12月16日(金)
夫が救急搬送されて入院した。
夕方、家に帰ってワンコの散歩を済ませて、スーパーに行く気力がなかったからご飯とカップ麺を食べた。食後のおやつにチョコレートも食べた。
昔から心配事があったり、ストレスがたまると何故か大食いになる。過食とまではいかないけど、しっかり食べてる。
今、夫に必要な物…
寝たきりの人に必要な物…
一応、夫にもLINEで聞いてみた。
「ストローで飲むタイプのコーヒーと水」
コーヒー大好き人間の夫らしい。
ストロー付きコーヒーはコンビニですぐ買えるけど、水はペットボトルだからどうしようか…
あっ!
子供が小さい頃、よく使ってたやつ!
今も売ってるかな?
ジャーン!あった!
念のため水用とコーヒー用に2個ゲット。
ちゃんと350mlでも500mlでも使える様にストローが差し込みで延ばせる様になってた。
うんうん、優秀!
次はシャンプー。
身体は拭いてもらえるけど、腰が痛い夫を寝たままシャンプーは無理だろうな…
って事で洗い流さないシャンプー。
12月17日(土)
寝たきり…
高齢の方を想像させる言葉。
夫は54歳、しかも突然に…
動くと神経を圧迫して痛みが急上昇するらしい。幸い、体の向きを変えることは出来るけど、長時間右を下には寝られない。
私的には根本的にヘルニアを治したいと思っていたので、手術出来る病院で診察を受けたいと先生にお願いしてみた。
医者にも色々な考え方があって、治療方針もそれぞれ違ってくる。
私が悩んだ時に必ず聞くのは
「先生なら、先生の家族ならどうしますか?」
今の担当医は
「僕は保存的に経過をみて痛みが収まるのを待つ、手術はしないと思う」だった。
ただ、MRIを見るとヘルニアがかなり大きい、足に力が入らない、今現在、寝たきり状態…
これがいつまで続くのかが不安でたまらなかった。
紹介できる病院を探してもらったところ…
□□病院はコロナの影響で外来診察すら出来ない状態。
●●病院は診察は予約出来るけど、手術となると2-3ヵ月待ち。
えーっ?マジで?
それまでも「腰椎椎間板ヘルニア・手術」でネット検索しまくっていた私たち。
いざとなると、やっぱり不安だらけ。
そんな時、病棟の後輩ナースに相談してみると、母親が腰椎脊柱間狭窄症で行った○○病院が良かったと。
手術はせずにリハビリ通院で良くなったと。
診断名が違うし手術もしてないけど、その病院はネット検索する中でも出てくる病院だった。
整骨院に来てくれる患者さんの中にも、行った事があるって言う人がいた事を思い出した。
一か八かそこに紹介してもらう事になった。
でも寝たきりの夫ーどうやって連れていく?
そこは介護タクシーを手配出来ると聞いて一安心。
と思っているとまた別の心配が…
食事が出来ないのも心配だけど、排泄の方が心配だった。
オシッコは尿瓶を使う事に慣れてきたらしいけど、問題は大きい方だ。
元看護師の私は分かる。
ベッド上で寝たまま排便するための差し込み式の便器のこと。
腰に当たる部分があるから、今の夫には使えないだろうなと…
恥ずかしいけどオムツを当ててもらうのが一番妥当だと…
夜になって夫から電話がきた。
「どうしても痛みがキツイから起き上がられへん、夜に排便したくなるのが怖い、どうしよう」
患者さんが恥ずかしがるのは無理もない。
でも看護する立場からは排便を我慢する方が体には良くない、排便の介助をするのが嫌だとは思わない、寝たきりでストレスたまるのに、排便の事でもストレスためてほしくない…などと説明しながら電話口で励ます事しかできなかった。
夫も意を決して看護師にオムツのお願いをした。便意があったらオムツを当てるか、下に敷いた状態でも出来ると言ってくれてホッとしたらしい。
12/18(日)
結果的には夜間に便意はなかったらしい。
良かった良かった。
10時ごろに荷物を持って行くと
「○○さん、トイレまで歩けましたよ!」
ん?なんて?
あとで聞いてみると…
朝目が覚めて痛みが少しマシになってた。
なんだか起きれそう…
あれ?起きれた!
ポータブルトイレに座れるかな?
でもオシッコした後で立てなかったらどうしよう…
あれ?立てる!
(ゆっくり…そーっと…歩き始める)
あれ?トイレまで来れた!
(個室で室内にトイレがあった)
て事で室内トイレでオシッコ出来た!
丸2日、動かずに安静にしてたのが良かったみたい。でも調子にのるとまた、寝たきりになるからトイレ以外は安静に…
その個室にはシャワーも付いていてナースから許可もらって入ったと、夕方に嬉しそうなラインがきた。
で夜には念願のトイレで排便!
(汚い話ですいません)
この日の当直が夫の先輩の娘さんだったので、トイレに行けた事が本当に嬉しかったみたい。
12/19(月)
○○病院の予約が12/21(火)になった。
腰椎専門の医師の外来の予約がとれた。
夫も歩けるので、私が運転する車で行く事になった。
夫は手術せずに収まりそうと考えていたけど、私はあっさり手術して治したかった。
○○病院の先生が手術はどっちでもいい、患者さんが希望すれは手術しますって言われたらどうしようかと夫が悩み出した。
夫はいつも悩みすぎて考えすぎる。
明日行って先生に言われるまで待つしかないのに…
もう何も考えずに寝て~(笑)
12/20(火)
予約は10時20分
渋滞も考えて8時30分に出発した。
夫は念のため、後部座席で横になった状態で出発した。
○○病院へ到着。
受付を済ませて看護師から問診を受ける。
診察室の前が混んでたので立って待っていると、夫の痛みが急上昇!
「うーっ…いっ…痛…痛い…」
すぐに看護師に横になれる場所はないかと相談すると、次に呼んでくれると言ってくれた。
診察室に入るなり先生が
「明日か金曜日、どっちが良いですか?」
ん?なにが?
医師・MRI見るとヘルニアが大きいですね
足の指を反らしてみて…
ね、右は力入ってないでしょ
これ麻痺出てるから
時間経つと戻らなくなるよ
手術しましょう
夫と私はあっけにとられながらも…
「あっはい!明日お願いします!」
それからMRI画像を見ながら詳しく説明が始まった。
医師の説明→
出っ張ってるヘルニアが後ろの神経を圧 迫してペチャンコになってる。
神経がトムとジェリーみたいになってる。
ん?トムとジェリー?
医師の説明→
ドアに挟まったトムはペチャンコでヒラヒラ~ってなってるでしょ、あれみたい。
あ~なるほど(笑)
医師の説明→
内視鏡で手術するから傷は2㎝位。
手術時間も2時間弱。
終わったら電話するから奥さんは家で待ってていいですよ。手術した日だけ15分位の面会は出来るよ。
翌日の朝から歩けるし、2日後にはシャワーも入れる。
入院は6日、退院して3ヵ月は週1回のリハビリをする。
淡々と説明を聞きながら、医学の進歩は凄いなぁと改めて思った。
明日が手術と決まったら急にやる事いっぱい。
夫は検査へ
血液、尿、レントゲン、心電図…
私は入院の説明を受けて書類にサイン。
検査が終わると、次は装具。
手術後に装着する腰の装具(ベルト)のサイズ測定が始まったと同時に料金の説明があった。
装具は27600円を一旦支払ってもらう。
区役所の保険課に申請すると3割負担の場合7割返金されます。
あ~よかったぁ!
27600円って聞いた時、高っ!と声がもれそうだった。(笑)
外来でする事が終わったのが13時。
今からでは昼食が出ないので売店で買ってきて下さいと言われて売店へ。
たまごサンド、焼きそばパン、バウムクーヘン、カフェオレ2つ、水、雑誌を買っていった。
患者さんと家族は別々のエレベーターで病室へ移動した。(ここで一旦お別れになりますと説明された)
家族用のエレベーターで病棟に上がると、ガラス張りで入口にインターホンが付いていた。
めっちゃ広い!
めっちゃ綺麗!
そうしてると病棟ナースが袋をもってやってきた。
ん?なんだろう?
「○○さんは糖尿病があるのでこれは没収させてもらいました。」
えっ?マジ?
袋の中にはバウムクーヘンとカフェオレ2つが入っていた。
「病棟に自動販売機があって水もブラックコーヒーもありますから!」
病室でしょんぼりしてるだろうな(笑)
と思いながら帰りの車で美味しくいただきました。
元の病院へ荷物を取りに帰って、そのまま戻り荷物を預けた。
夕方、夫からLINEがきた。
「糖尿病食、意外と美味しそうや(笑)」
手術編につづく