家のこと⑧ついに出会えた家
買い付けまで入れたけれど、売主さんへの不信感で購入を見送った家。でも伊豆半島の自然や雰囲気は素晴らしくて、やはりここで家を探したいとの思いは変わらなかった。
引き続きチェックしていた不動産サイトで気になる物件を見つけ、さっそく見学を打診する。いくつかの不動産会社で仲介されていたので、とりあえず大手のところ。するとやはりコロナ対策で同乗案内は不可だった。
次に別の会社へ連絡。すると案内OKとの返事。こちらは工務店だけれど不動産も扱ってるらしい。内見する家の補修等も請け負った事があるそう。
場所も教えてもらえたので (個人情報なので教えてもらえない場合が多い) 当日は現地で待ち合わせ。駅から歩いてみてどんな感じかを知りたかったから。
家は小さな平屋、二人で暮らすには十分な感じ。だけど肝心の庭がせまい…というか傾斜部分が多くて、菜園には向かない。これには心底がっかりした。
案内してくれた工務店の社長さんにその旨を伝えると 「もうすぐ売りに出そうかなって言ってる家があるんですよ、ほら、あそこ」と窓の外を指さした。2件ほど隣の家、そこそこの広さの庭もある。
「いまは賃貸中だけど、5月いっぱいで退去の予定なんですよ。その後は売りに出したいって持ち主さんが言ってて」 と。金額も今回内見した家と変わらない。
「外からしか見られないけど、見てみますか」と言われ、喜んで外に出る。そしてひと目みて、いいな!ここ!と感じた。これまで見たどの家にも感じたことのなかった気持ち。そうか、ここだったんだ、って。
これは借主さんが退去された後、6月に再訪したときのブログ。
このときに家の中も庭もはじめて見たんだけれど、不思議なくらいに落ち着いた気持ちだった。もうここに住むことは決まってるんだから、という感じか。
そして来週、いよいよ契約。リフォーム契約も同時に行う予定。購入からリフォームまで同じ工務店さんでお願い出来るのはとても心強い。そして今後もずっとお世話になるだろう。
こうしてふり返ってみると、内見したのは10軒以上だし、閲覧したのは膨大な件数になる。その中でこうして辿り着いたのは、たった1軒。
でも、その課程はやはり私にとって必要だった。なぜなら縁がなかった家と、縁があった家、そのあきらかな違いをこうして肌で感じる事が出来たから。それはやはり直感、感覚だと思う。
そしてなによりも縁というものの確かさを知った。私だけでなく夫も、この家をこれまで見た中で一番気に入ってくれているのがわかる。そのこともとても嬉しい。