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冬のおわり
節分。今年は2月2日。124年ぶりだとか、全世界の人は初めての経験。といっても節分の行事があるのは日本だけだろうけど。しかも、今年はコロナ禍で多くの神社仏閣はその祭事は執り行われない。
去年は当然の如く2月3日だった。この2月3日は私にとって深い思いがある日なのだ。どうも、この2月というのは私にとって担って天中殺の月になっているようだ。実際来年から天中殺に入る、はたしてどうなることやら。
去年の2月3日は翌日に入院を控えていた。その入院を前にちょっと私は体調を崩していた。どうも数日前から体中の関節が痛く、動くのも辛かった。この調子だと、鎌倉宮の豆まきの祭事には行けそうにもないと、諦めるしかなかった。豆まきは3時頃から行われるので、それまで鎌倉にいる体力はなかった。ある思いがあっただけに残念で仕方なかったが、翌日は入院して5日には手術台に上がる身なのだから、ここで風邪をひいて熱を出すということはできないのだ。
世の中は、中国武漢で発生した新型コロナが、なにやら怪しい雲行きになって来ていた。春節の休暇で多くの中国人が日本にやってきたし、江の島もいつもの春節よりも少なくはあったが、それなりに中国人観光客がいた。この頃には既に街中から、マスクや消毒スプレーが消えていた。花粉症と、入院の為のインフルエンザ予防のためにかってある、マスクと消毒液で当座をしのぐしかなかった。
なぜ入院するかというと、去年の10月に早期食道癌が発見されたのだ。そして2月5日が食道癌の内視鏡治療日になった。内視鏡の場合は切ったりするわけではないので、手術ではなく治療ということになるらしい。だから消化器内科での治療になる。切ったりするときは消化器外科になる。
私の場合は、ずっと喉に閉塞感があったので1年に1度胃カメラで検査を受けていた。逆流性食道炎の所見だったが、さほどひどいものではないということで、投薬治療で様子を見ていたのだ。それで、昨年10月の胃カメラで生検になった。まあ、なにかあるのだろう。不思議なくらい気持ちは落ち着いていた。食道だろうか?胃だろうか?そのくらいだった。結果は早期食道癌だった。
取り敢えずは、内視鏡で治療を受ける。まずはそこから次が始まるのだ。それだけだ。というわけで、去年の冬の終わりの日は、翌日からの1週間の入院を前に、自分の次の一年の事を考えていた。
そして、今年の春の始まりに再び手術を受ける。今度は消化器内科ではなく、皮膚科なので癌ではないはず。これも組織検査をしてみないと癌ではないと確定できないが、おそらく癌ではないだろう。