もしもし母よ
どうも、私です。
今日は、「母のけん玉チャレンジを見守っていたら、私がバグった話」をします。
お付き合い下さい。
◆
母「けん玉の、もしもし亀よってあるでしょ」
私「突然どうした」
ある日。
母は、そう言って我が家に眠っていたけん玉を取り出した。
母「職場の人と、出来るか出来ないかって話になりまして」
私「平和な職場ですね」
母「私、出来るような気がするって答えたんです」
私「ほーう」
母「なので、今から出来るかどうか確認します」
そう言うと、母はけん玉を構え、
失敗した。
母「出来ませんでした☆」
私「さっきの自信wwwww」
母「だって、出来ると思ってたんだもん……」
母はよほど悔しかったのか、それから毎晩練習し始めた。
私もそれに付き合い、歌いながら練習を見守っていたのだが。
私「もしもし…も…もし…もしも…もしもしかm…もしm……」
母がミスりすぎて、深刻なバグ発生。
母「ちょwww歌うのやめてwwwww」
私「歌ったほうが、分かりやすいでしょうがwwwww」
母「そうだけどwwwww」
姉「お母さんがミスるのと同時に歌うのやめるせいで、むぎがバグってるのウケるwwwww」
深刻なバグを何度も経験した、ある夜。
母は少しずつ、着実に上達していた。
私「もしもし亀よ 亀さんよ
世界のうちに お前ほど」
何度も失敗した個所をクリアし。
私「歩みののろい ものはない」
いよいよか、と思ったその時。
私「どうしてそんなに のろいのかーーーーー!!!!!」
1番を歌い終え、ほぼ叫び声と化した歌の向こうで、母は偉業を成し遂げた。
母のけん玉チャレンジは、終わりを迎えた。
母「やったーーーーー!!!!!」
私「出来たーーーーー!!!!!」
母「もしもし亀よーーーーー!!!!!」
私「でも、これを披露する場は……?」
母「残念ながらございません!!!!!」
ここまで、けん玉で興奮する親子がいるだろうか。
当時の私達は、とにかく喜んだ。
何故、今この話をするかというと。
ある深夜に、棚に置いてあるけん玉が、「そんなことある?」と言いたくなるくらいの大爆音で床に落下し、私の健やかなる眠りを妨害したのをきっかけに(?)思い出したからである。
もう、さすがに出来ないかしら?
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