どうも、私です。
クリスマスが今年もやって来ますね。
今日は、「サンタ・クロースの秘密に気づいた話」をします。

お付き合い下さい。

私は長らくの間、サンタさんの存在を信じていた。


もちろん、サンタさんはいるけども。


小学校の高学年になっても、それが揺らぐことはなく、クラスの男子に馬鹿にされたこともあったが、気にしていなかった。


そう。
あの手紙を受け取るまでは。


中学1年生の冬。
私は、何がきっかけだったかは知らないが、トランペットが欲しくてたまらなかった。だからといって、我が家はお金がない。練習するスペースもない。でも欲しい。

母「サンタさんに何が欲しいか、クリスマスツリーに向かって大声で言いなさい」

そう言って姿を消した後、クリスマスツリーに飾られたサンタさんに私は叫んだ。


私は!トランペットが!!欲しい!!!!


すると、翌日。
サンタさんから1通の手紙が届いた。中には便箋が1枚。そして、お金が入っていた。

サンタさん「むぎちゃんも大きくなりました。なので、サンタさんからお小遣いをあげます」

みたいなことが書かれていたと思うのだが、私はある異変に気付いた。


この『す』お母さんが書くのに似てる。


母は、丸みに特徴がある『す』を書く人。他の字は気にならないのに、何故か『す』だけが気になって、私は小学校の時の連絡帳に書かれた母の『す』と、手紙の『す』を何度も何度も見比べて、母に問い質した。

私「サンタさんからの手紙なんだけど、この「す」、お母さんが書いた『す』だよね」

母「え、違うよ」

私「だって、連絡帳に書いてあるのと一緒じゃん!この丸み!!」

母「違うってば」

私「じゃあ、紙に書いてみてよ!!」


サンタさんの正体が、お母さんなわけがない!


私は母に執拗なほど問い詰め、いらない紙に何度も『す』を書かせては納得できずイライラした。
(母は母でバレるわけにはいかず、また私が『す』を頼りに事情聴取をしてくるとは思わなかったらしく冷や汗をかきながら『す』を普段とは違う筆跡で書いたと最近になって白状した)

その後、

姉「まぁまぁ、お金もらえるなんてラッキーだって思っときなよ!世の中には、プレゼントをもらえない子だっているんだし!」

という大人な一言で事態は収まったのだが、トランペット熱も冷めた約5年後の冬に現実をつきつけたのは、何を隠そうお酒大好き魔人・父である。

私「サンタさんは今年、何くれるのかな」

と薄々真実に気づきながらも、呟いた私に、父は赤ら顔で1万円を渡した。そして、静かに言った。

父「サンタさんは、いない(キッパリ」


…言っちゃったよ、この親父。


ちなみに、大きな靴下に入ったお菓子の詰め合わせを姉妹仲良くもらったことが何度もあるが、それに関してはおばあちゃんが隠すことなく目の前で買っていたので、サンタ・おばあちゃんがいることだけは理解していた私です。


皆様、良いクリスマスを!


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ひやむぎ
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