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ひやむぎ、『明治村』に行く
どうも、私です。
もう12月とか、信じられへんねんけど。
というわけで(?)、今日は、「女4人で、『博物館明治村(以下、明治村)』に行った話」をします。
お付き合い下さい。
◆
以前、お隣さんのおじいちゃんとおばあちゃんの話をしたと思う。
お2人の娘であるUさんは、遠方に住んでいて、おじいちゃんやおばあちゃんに会いに来ると、母、姉、私にも顔を出してくれる笑顔が可愛い、優しい人だ。母と幼馴染なのもあって、本当の家族のような存在。
さすが、『我が家の準レギュラー』。
おばあちゃんの件が落ち着いて、Uさんが帰ることになったある日。
母「今度、4人で出かけよう」
Uさん「うん!出かけよう!」
姉「この後、緊急会議です」
私「楽しくなって参りました」
と母が提案したのもあって、Uさんと4人で出かけることになった。
行き先は、『明治村』。私が訪れるのは、20年以上ぶりとなる。
当日。
母、姉、私「Uさーーーーーん!!!!!」
Uさん「久しぶりーーーーー!!!!!」
久しぶりに再会したUさんの元気そうな姿に安心しつつ、『明治村』へ向かうバスに乗り込んだ。
到着し、中に入ると、入口を入ってすぐのところに、明治年間で記された日付が書かれたプレートが立っていた。
2024年現在は『明治157年』らしい。
明治157年!?
と驚きつつ、散策していると『京都市電』が出発するのが見え、姉と私は車掌さんに全力で手を振った。
4丁目にある『鉄道寮新橋工場・機械館』
そこに展示された『リング精紡機』を見て、私は思わず声を上げた。
私「『ペリーヌ物語』だ!」
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『鉄道寮新橋工場・機械館』
『世界名作劇場』で放映されていた、『ペリーヌ物語』。
主人公・ペリーヌが、両親との別れや数々の困難を乗り越え、フランスでパンダボアヌ工場を経営している厳格な祖父・ビルフランに会う為に、ボスニアからフランスを目指す姿を描いた作品。
作中、パンダボアヌ工場で稼働していたのが『リング精紡機』だった。
私「これで紡いだ糸を、トロッコ押しとして働くことになったペリーヌが回収して、トロッコを押すシーンがあるの。ちなみに、ペリーヌがフランスで知り合ったロザリーって女の子も働いてて、『リング精紡機』で糸を紡ぐ作業をしてるんだよ」
姉「すごい語るじゃん。笑」
私「しかも、ビルフランに会えたのはいいけど、目が見えてない上に両親の結婚に否定的な人だって知ったから、ペリーヌは孫だって名乗れなくて、オーレリィって名乗って働くのよ」
姉「マジか」
私「1番好きなシーンは、英語も出来るし、馬車の運転も出来るし、誰も使ってない小屋で暮らすくらいには賢くてサバイバル能力の高いペリーヌが、トロッコ押しの最中に靴が壊れちゃって、トルコ靴を自作しちゃうシーン」
姉「は?靴を?」
私「詳しくは、本編をご覧下さい。笑」
皆さんもぜひご覧下さい。
次に立ち寄ったのは、『呉服座』。
当時の芝居小屋が再現されていて、外観はもちろん、中も最高だった。
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舞台上には、歌舞伎のワンシーンを再現したパネルが立っており、客席も今では見る機会の少ない『枡席』となっていた。
姉「はい、最高!」
私「大声。笑」
姉「ここが1番来たかったのよ」
私「歌舞伎、好きだもんね」
姉「『枡席』に座って、歌舞伎見てみたかったなぁ…」
私「今とは違って、娯楽も限られてただろうから、賑わっただろうね…」
また、『呉服座』に縁のある著名人の写真も飾られていて、訪れた人達の中には懐かしさから声を上げる人もいた。
5丁目に足を伸ばし、向かったのは、『金沢監獄中央看守所・監房』
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中には、当時の生活を再現する為に、囚人のリアリティ溢れる人形が展示されていて、私達自身も独房や書信室(囚人が家族へ宛てた手紙を書く部屋)に入って写真を撮ることが出来た。
姉「撮ってあげようね、って、むぎの表情が凄く不服そう。笑」
私「無実だもん」
姉「冤罪はヤベェよ。笑」
私「私、やってないもん」
と言いつつ写真を撮っている間、母もUさんも見守るだけだった。
姉「お母さん、撮らないの?」
母「独房に入るのに、靴脱ぐの面倒だし、隣の独房にいる人形が、視界に入って怖い」
姉「Uさんは?」
Uさん「いい!いい!怖い!」
私「よし、出よう!笑」
隣の独房に鎮座している人形が、母もUさんも怖かったらしく、ホラーが苦手なUさんの限界が近いので、早々にその場を後にし、私達は『聖ザビエル天主堂』に向かった。
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中には、修学旅行生の姿もあり、それぞれが思い思いの時間を過ごしていた。
姉「美しいね」
私「心が洗われるね」
Uさん「ステンドグラス、綺麗…」
母「皆さん、祈りましょう」
姉、私、Uさん「何か、危ない(?)。笑」
教祖様な母(?)に笑いつつ、日の光を受けて美しく輝くステンドグラスを眺めた。
ずっと、こうしていたいな。
静かで厳かだけど、ゆったりと穏やかな時間が流れる。
本当に心が洗われる気がした。
最後に向かったのは、『帝国ホテル中央玄関』。
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小さく見えるのは、設計者であるフランク・ロイド・ライトの写真。
喫茶室では、多くの人がゆったりとお茶を楽しんでいて、私達もそうすることにした。
姉「充実した1日だったね」
私「もう最高。また来る」
母「来るんかい。笑」
私「来ようよ。ね?Uさん」
Uさん「そうだね、また来よう」
姉「まだ行ってない場所もあるしね」
そう、『明治村』は広大な土地に広がっている。
見どころは、沢山あるのだ。
姉「私の推し、夏目漱石の家とか」
私「推しなんだ」
姉「顔がいい」
母「そこ!?笑」
Uさん「小説じゃないんだ。笑」
姉「好きよ?でも、顔がいい」
私「大事なことなので2度言いました。笑」
そう笑っているうちに、1日は過ぎていく。
少しだけ寂しかった。
私「『明治村』じゃなくてもさ、Uさんとまた出かけたい。4人で」
Uさん「そうだね。行こう」
母「次は、どこに行こう?」
姉「どこがいいだろうね」
次に会うとき、私達はどこに行くんだろう?
それまで、Uさんも私達3人も元気でいたいね。
お茶をしながら、そんなことを思った。
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