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【全文無料特別号】むぎのマガジン vol. 152 タロットカードの意味はわかるけど占えない!からの卒業方法ー毎週とどくタロット鑑定解説マガジンー

こんにちは。むぎのタロットのyukiです。今回は月に1度の特別号として、全文無料公開です。
今回は「タロットカードの意味はわかるけど占えない!からの卒業方法」について解説します。

むぎのタロットマガジンでは、毎週1本ずつ、公開許諾をいただいているタロット占いの事例をじっくり解説した記事を掲載しています。また、時々、今回のようなタロットを学ぶためのノウハウも発信しています。

詳細は以下からご覧ください。毎月のバックナンバーも購読できます。


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「カードの意味はわかっているはずなのに占いができない」時に起こっていること

今回は、
「タロットカードの意味はわかっているはずなのに占いとしてまとめられない」
と感じる方のために、カードの意味から占いの内容をまとめるポイントをお話しします。

意味がわかっているのに占えないのはなぜ?

私は現在、タロット占い師をやりたい方のためのオンラインサロンを運営しており、そこで月に2回、サロン会員のみなさまのための練習会を開催しています。また、サロンでは鑑定に関するお悩みの質問をいつでも受け付けています。
そこで、練習会をしていても、ご質問を受けていても、カードの意味がわかっているはずなのに占いの意味としてまとめることに難しさを感じておられる方が多いのかな?と思います。

伝えるのは「カードの意味」ではなく「占いの結果」

そういった練習会で皆さんが「占いの意味」をまとめることに難しさを感じておられる一番の原因は「カードの意味をすべて伝えようとしてしまっているから」ではないかなと思います。

もちろん、タロット占いは、出てきたタロットカードを元に占いの結果を考えます。でも、「タロットカードの意味を読み取ろう!」「タロットカードの内容を全部つたえよう!」と考えてしまうと必要なことが伝わりにくくなってしまうこともあります。

また、そもそも、ご依頼主様が知りたいのは「自分の問題をどのように解決するか」であって、「全てのカードの完全な意味」ではありません。
まずは「私はカードの意味を伝えるためにカードをひいたのではなく、ご依頼主様の質問に答えるためにカードをひいたのだ」「伝えるのはカードの意味ではなく質問の答えだ」というマインドセットをすることがとても大切になってきます。

「全部伝えようとすると、伝わらなくなる」ことの体験

「カードの意味をすべて伝えるのではなく、「ご依頼主様の質問の答え」を伝えることを意識する。」
このことがタロット占いの結果としてカードから読み取った情報を相手にわかりやすく伝えるための第一歩なのですが、そのためには

「ちょうどいい分量で情報をまとめる」ことがとても大切になってきます。

タロット占いをされる方はとても優しくて思いやりのある方が多いような気がします。
そして優しくて思いやりのある方ほど「全ての情報を誠実に伝えないといけない」と思って、説明を増やしすぎてかえって相手に情報が伝わりにくくなったりします。

また、昨今のネットやアプリを介した占いでは、時間や文字数で料金が発生することもあり、「短い言葉で伝えなければ」と焦りすぎてしまった結果、「おみくじみたいで抽象的すぎる」表現になってしまっている方もいるのかなと思います。

相手に情報を伝えるためには「簡潔だけど、内容のオリジナリティを損なわない分量の情報を伝える」ことがポイントになってきます。

この「簡潔だけど、内容のオリジナリティを損なわない分量の情報を伝える」ことを桃太郎のお話を通じて説明してみます。

どの桃太郎の説明がわかりやすい?

今から3つの「桃太郎」にあらすじを説明した文章を記載します。どの文章が「初めて桃太郎の話を聞いた人にとって、あらすじを掴むのにわかりやすいか」を考えてみてください。

パターン①
あるところに暮らしていた老夫婦が、ある日川から流れてきた桃を拾う。そこから桃太郎という男の子が生まれてくる。
桃太郎が成長してきた頃、都では鬼が暴れていて人々は困っていた。それを受けて桃太郎は「自分が鬼退治にいきたい」と考え、鬼が住んでいる鬼ヶ島に鬼退治に行くことにする。その際、おばあさんから動物を味方にできるキビ団子をもらう。
鬼ヶ島に向かう道中、桃太郎は犬・サル・キジにそれぞれ出会い、キビ団子で仲間にする。3匹の動物と桃太郎は鬼ヶ島に到着し、鬼を無事退治する。
鬼を退治した後桃太郎は褒美をもらい、幸せに暮らす。そんなお話。

パターン②
桃から生まれた桃太郎が、犬・猿・キジをお供に連れて、鬼退治を行うお話。

パターン③
桃太郎が鬼退治する話。

さて、もしも「桃太郎の話を全く知らない人に桃太郎がどんな話か」を伝えるとしたらパターン①から③のどれがわかりやすいと感じるでしょうか?


いろんな意見があるかな、と思うのですが、私はパターン②がわかりやすいのではないかと思います。

パターン①は情報が詳しく、桃太郎のお話はよくわかるのですが、耳で聞くだけでは、情報が多すぎて話の要点がどこだったのかわかりにくいのではないかと思います。

パターン③は簡潔ではあるのですが、「鬼を退治した」お話は他にも一寸法師や酒呑童子など、さまざまな日本の昔話があります。桃太郎のオリジナリティはこの説明では伝わりにくいと思います。

パターン②は3匹のお供やきび団子などの情報は省略されていますが、「桃から生まれた子」という桃太郎のアイデンティティと、「鬼を退治した」という物語のおおまかな流れが触れられていることで「どんなお話か」と「桃太郎の独自性」はざっくりとは伝わりやすいのかなと思います。

このように、『「桃太郎」のお話を伝える』、とは『桃太郎の話の全てを伝える』ことではなく、『桃太郎のお話の「独自要素」と話の内容をざっくり伝える』ことなのではないかと思います。

占いもそれと同じで『省略しすぎてその人の占いの独自性がなくなるのは良くないけど、カードの解釈を全て伝えるとかえってわかりにくくなる』と言えるのではないかと思います。

では次に、具体的にわかりやすく伝えるポイントについてお話していきます。

タロットカードの意味を占いの結果としてまとめるポイント

ここでは、タロットカードの意味を占いの結果としてまとめるポイントをいくつかご紹介します。全てのポイントをやらなければいけない!というより、まずは自分がやりやすそうなものから1つずつ意識してみるといいのかなと思います。

① 相手が知りたいことの答えを読む、と意識する

冒頭でも述べましたが、これが一番の基本です。でもこれは、意識しないと案外難しいことなのかなと思います。
カードの意味を読むのではなく、「相手が知りたいことの答え」をカードから探そう、と考えましょう。

② 先に大まかな全体像を掴んでから細かい意味を考える

まずはカード全体をみてざっくり、「うまく行きそう」「しんどそう」といった全体像を捉えて、その後詳細を読んでいくと話がつながりやすくなります。

③ 最後は「信じる」・「絞り込む」

正解のないタロット占いは様々な解釈が成立します。あれこれ悩んで迷うよりも、最後は「この意味だろう!」と解釈を絞り込んでいったほうがわかりやすい内容になります。生成AIが盛んに活用されているこのご時世、正しく意味を要約するだけなら生成AIで十分かもしれません。ですが、たくさんあるカードの意味の中から「このご依頼内容では、この側面をピックアップしてこの内容を伝えよう」と決めていくことが生成AI時代の占い師さんの仕事であり、それが占い師さんの個性になるのかなともいます。「正解じゃないかもしれない」「当たらないかもしれない」と悩むより、最後は自分の感覚を信じて占いの意味を絞り込むことがとても大切になっていきます。

実践例

最後に、実際の鑑定を通じて、占いの結果をまとめるとはどういうことかをちょっとやってみます。

こちらの事例を例に説明していきます。

ご依頼主様は転職活動を検討されていて、今の職場に残るべきか、今の職場でどう思われているのか、転職をしたほうがいいのか、と迷われています。そのためまずは、「今の職場でどのように評価されていて、今の職場にこのまま止まり続けるとどうなるか」について鑑定させていただきました。

そこで、
「女帝(逆)、カップのナイト(逆)、ペンタクルの4」というカードがでてきました。
まず3枚のカード全体を見通して感じたことは「停滞感」と「精神的に満たされない感情」というざっくりしたイメージでした。

そんなふうにざっくりしたイメージを掴んだ後で個別のカードをみていきます。
そうすると

・女帝(逆):精神的に満たされない状態が続く
・カップのナイト(逆):期待している状況は訪れない
・ペンタクルの4:停滞感を感じる

と、この場合は解釈できるのかなと思います。
評価されていないことはないですし、特段悪いことは起きることはないのかなと思うのですが、転職を考えておられるぐらいには現在の職場への不満があるご依頼主様のお気持ちの晴れない状態は今後も続くのかなと思います。

上記3枚の解釈と全体の解釈をミックスすることで、例えばこんな鑑定結果が作れるのかなと思います。

鑑定例
今の職場でこのまま勤務を続けられた場合、良くも悪くも「今のまま」の状態が続きそうです。今の職場の方はあなたに対して決して悪い印象はもっておられず、「事務の仕事もやりながら困ったときには保育も手伝えてもらえてありがたい」と感じておられるようです。カードを拝見するかぎり、トラブルがおきたり、大きな問題がおきたりするわけではないのですが、やりがいや精神的な充足感を感じにくい状況はこのままつづいていき、少なくともしばらくは期待しているような仕事や成果は得にくいでしょう。今感じておられる停滞感はこのまま続いていくことになりそうです。

こんな感じで
・カードの意味ではなく質問の答えを読み取ろうとする
・全体のイメージを把握してから個別のカードの意味を考える
・個別のカードの意味をもとに、全体のイメージに沿って鑑定文を作る

ということをやっていくことで、相手の質問に具体的なアドバイスを出しながら、わかりやすい鑑定を作っていくことができるのかなと思います。

まとめ

「カードの内容」を伝えることは目的ではない

本当に繰り返しになりますが、タロット占いの目的はカードの意味を伝えることではなく、ご依頼主様の問題解決のサポートをすることです。そのため、カードの意味をよく理解するようになると、かえって伝えたいことが増えて話がまとまりにくくなることもあるとおもいます。
そういうときこそ、改めてゴールは「質問の答え」を伝えることだと強く意識することがまずは大切になっていきます。

「全部伝えよう!」としすぎない

カードから読み取った情報を全て伝えることはゴールではありません。「相手に分かりやすい情報」になるようにうまく調整することもとても大切です。

相手の視点に立って話をまとめる

どうしても人は自分が語るときに自分の語ることに夢中になって、相手の視点を忘れてしまいます。大好きなカードを使うときにはなおさらその傾向は強くなるかもしれません。「相手からこの話はどうみえているか」「私がたくさん伝えても相手が理解しなければ意味がない」ことを念頭に置いて、相手の視点を意識しながら話をまとめていくことがとても大切です。

もっとタロットを学びたい!

むぎのタロットでは、タロットを学びたい方向けに、1回完結のタロットスクールや、月額1000円でさまざまな特典で学び続けることができるオンラインサロンを運営しています。

みなさまのご参加お待ちしています。

次回の配信について

次回は2024年11月9日(土)配信予定です。恋愛に関する鑑定の解説の予定です!また次回皆様にお会いできることを楽しみにしています!

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