むぎのマガジン vol. 71 「鑑定が上達するポイントは?」
こんにちは。むぎのタロットのyukiです。このマガジンでは、毎週、公開を許諾いただいた鑑定事例の動画と、実際に返したお返事、カードの解説をお届けします。今回は、お仕事に関する相談です。
解説動画
ご依頼内容
状況について
去年の6月から本格的に動画講座で学び、添削を受けたりしながら、本業が終わった後の夜の時間でタロット占いをしています。練習として無料で見させて頂いて60人くらいです。有料で申し込んでいただける方も少ないですがチラホラいます。これからは、有料の方を広げ、無料を辞めて行こうかと思っています。
タロットを展開してから、案件によっては解釈まで1時間以上の時間がかかることを解決したいです。解釈がハマる時はハマるのですが、どちらにも読めなくない、やこの件でこのカードってどういうこと?みたいな自分でも落ちどころがないようなリーディングに悩んでしまいます。
占いでのご意見を聞かせて頂けたらと嬉しいです。
もっと占いが上手になる(早く鑑定ができる)にはどんな勉強方法・気持ちの持ち方が良いでしょうか?
有料で打ち出していける占い師としての私の強みはなんですか?
鑑定を希望する項目
どんな勉強をしたら良いか?勉強は合っているのか?どう考えたら良いか?
使った並べ方
3枚引き:フリースリーカード
3枚のカードを並べて、必要に応じてアドバイスカードを1枚で追加でひきます。3枚に独立した意味はなく、3枚のカードを総合して、質問に対する答えをだしていきます。
5枚引き:今やめることとはじめること
5枚のカードをひいて、その問題に対して今何をやめて何を始めるべきかを探ります。困難な状況での解決策を出すのに向いています。
鑑定者の回答
前文
こんにちは。この度はご依頼ありがとうございます。継続してタロットを学び続けられていること、とても素敵ですね。
この鑑定で少しでもお力になれればと思います。
鑑定の結果とは関係ないのですが、「解釈によって1時間以上かかる」ことは案件によっては普通かもしれないな?とちょっと思いました。
私自身も時間制限のないサービスを受け付けている際にはとてもしんどい案件だとカードを引いて文章を書き上げるまでに1時間ぐらいかかることはありました。今でも、みなさんからいただいたご質問の添削に実は1件30分以上かかっていることもあります。
ある程度「早く」することは大切ですが、どうしても限界はあると思います。ですので、その「はやさ」も見越して1件あたりの料金を設定されるのも良いのかなと思います。
また、身も蓋もない話をしてしまうと、「タイピングの速度」なども速度には大きく関わってきます。いくら読むのが早くてもタイピングに時間がかかる場合にはどうしても時間がかかってきます。あくまで私の経験ですが、タロット以外の仕事や日常生活の中で即興で記事を書き上げたり、タイピングをする機会が多く、そこでの経験が「速度」には関係している気もします。
今回の鑑定結果とは関係ないのですが、もし単純に「速さ」を重視されるのであれば、「タロットの勉強」というより、そういった「考えを文章にまとめる活動」の多さが「速さ」を左右する気がします。ですので、「タロットの勉強法」や「考え方」を気にするよりも、例えばタロットでも他の分野でも自分の興味があることを「想定したターゲットにきちんと情報が届くような形で」ブログの記事に書いてみるとか、ご自身が楽しめたりお仕事とか変わるような形で発信活動をされていくとタロットの速さにつながっていくのかもしれないなと感じました。
あとは、私自身は「文章の型」を実は決めています。
・最初に結果の要約を短く書く。なるべく短文が連続した形で、長くても3つの文章で収める。
・その後、それぞれのカードの解説をする
・最後にまとめを書く
この順番で書くと決めています。そうすることで、悩まずに文章が書けるので早く書ける気がします。
今回の鑑定でも2つ目の鑑定では、上記の文体で記載させていただくのでご参考になればと思います。
長々と前置きが続きましたが、早く鑑定できることは多分、「占いの勉強」以外のファクターがあるような気がしたので、鑑定の前に少しだけお話しさせていただきました。あくまで「私はこうしています」というお話しなので少しでも参考になることがあれば幸いです。
さて、本題に入ります。
ご依頼内容を拝見していると
・効率よく鑑定ができるようになりたい
・自分の強みや持ち味を自覚したい
というお望みがあるのかなと思います。
そこで今回は
・効率の良い鑑定のためのポイント(勉強法なども含めて)
・ご自身の鑑定の持ち味・特色
の2点で鑑定させていただきます。よろしくお願いします。
鑑定項目その① 効率の良い鑑定のためのポイント(勉強法なども含めて)
現状:ソードの3(逆) 妨害:ペンタクルのクイーン 結果:ワンドの5(逆)
やめること:ペンタクルの7(逆) はじめること:カップのクイーン(逆)
現状として、ご自身として少しずつ手応えは感じ始めておられたり、お客様との出会いに感謝できるところはあるものの、本音では「コスパが見合わない」「結構頑張ってきたのにゴールが見えなくてしんどい」というお気持ちになっておられるのかなと思います。ご自身としてはガンガン売り込みをかけて認知してもらうよりは、自然と抜きん出た強みを自覚して、それをお客様から評価されることでブランディングしていきたいお気持ちが大きいのかなと思います。
その実現を妨げているのは「私の持ち味を誰かに見出してほしい」という受け身の姿勢であるようです。もちろん、お客様や他の人からのフィードバック、また、何らかのコンサルティングなどで「強みを発見する」ことはあると思います。ですが、ブランディングはそうした「強み」を自覚してはじめることだけでなく、動きながら自分の強みを自覚して言ったり、逆に自分の強みを「これだ!」と決めてしまってそこから逆算してサービスを作ったり、提案していくことも多いのではないかなと思います。「誰かに自分の強みを指摘してもらいたい」「お客さんに「見つけてもらえる」個性を「教えて」欲しい」という受け身の姿勢ではなく、「自分はこの路線でやってみよう」「まずはこれが楽しかったからこれを強化してみよう」というお気持ちも大切なのかなと思います。
ご依頼文章の中で「解釈がはまる」「はまらない」という表現もされていたと思います。もしそれが、「特定の案件(恋愛、仕事など)の時はハマりやすいけど、別の案件の時にはハマりにくい」という傾向があるのであれば、実はそれが「強み」なのかもしれません。そういった形で自分から提案していく、主導していく形のブランディングやサービス提供のスタイルが求められているようです。
ご自身が占い師としてもっと良くなっていくために、やめることにはペンタクルの7の逆位置が。はじめることにペンタクルのクイーンの逆位置が出ています。
この2枚を繋げると、「勉強法などにこだわりすぎるのをやめて、「自分がどうありたいか、どれぐらい稼ぎたいか、どんなふうになっていきたいのか」に照準を絞って活動を進めていくことが大切」というメッセージになります。
それぞれのカードについて説明します。
やめることのペンタクルの7の逆位置は、「自分に向いている方法があるのではないか」「もっと効率の良い方法があるのではないか」と試行錯誤しすぎるのをやめた方がいいことを示唆しています。もちろん、いろいろなメソッドや方法はあると思います。それを学ぶことは悪いことではないです。ただ、「この方法だと5分で書けます!」と紹介されている方法もご自身のこれまでの経験や、考えに合わなければ1時間かかってしまうこともあると思います。「もっと良い方法があるに違いない」「私はきっと効率が悪い方法をやっているんだ!」と考えて模索しすぎることで、自分自身の持ち味を潰してしまうこともあると思います。ちょっと逆説的ですが「勉強方法」にこだわらず、いただいた1件1件から学んでいくことが、一番早いのではないかとカードは告げています。
また、はじめることのカップのクイーンの逆位置は「お客様目線」であったり、「世間でよく言われていること」などを実践するのではなく、「自分がどうしたいのか」「どうありたいのか」を重視することが大切だと告げています。例えば、「鑑定に時間がかかってしまう」というのもお客様目線で考えると「なるべく早くやってお客様が出した値段に見合った時間だけ使おう!」という形になるかもしれません。ですが、自分目線で組み立て直すと、「私の鑑定はじっくりとカードを読んで組み立てるのが持ち味!だから他の人よりも時間がかかる。であれば、「じっくりあなたのために最高の鑑定をします」という切り口で価格は時間に見合ったものにしよう」みたいなこともできるのではないかなと思います。
これはあくまで一例ですが、「お客さん」目線でサービスは作る必要はあるものの、根底には「自分はどういう方向で売っていきたいのか」「どんな持ち味にしたいのか」「どんな特性を持っているのか」があると思います。人から言われたことや、薦められたことだけではなく、自分がどれぐらいの時間を占にかけて、どれぐらいのお金が欲しくて、どれぐらいの件数を1ヶ月にやりたいのか、みたいな形で「自分ができること・やりたいこと」をベースに考えて、例えばその結果、1件1万円取らないと割に合わない、ということなのであれば「どうやったらお客様は1万円で私のサービスを買ってくれるんだろう。実際、1万円とってるサービスってなにをしてるんだろう?」といった形で調べてみることもできるのかなと思います。
まとめると、「向いている勉強法」があるというよりは、「今やっていることを大切にして、勉強法などにこだわりすぎないこと、そもそも自分は効率が悪いから時間がかかっている、みたいなネガティブな捉え方を手放す」こと。そして「自分はどういうサービスを、どれぐらいの値段で、どれぐらいの件数出したいのか」をはっきりさせて、そこを目指してサービスを組み立てていくことが大切だとカードは告げているようです。
「受け身にならず、自分を軸にする」ことがスプレッド全体のテーマになっており、よりお悩みを深くしてしまった部分もあると思います。少しでもヒントになることがあれば幸いです。
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