大人っぽい子供

子供っぽい大人ではなく、大人っぽい子供の話。
皆さんの周りにはいるだろうか。
これは私の穿った見方かもしれないが、とりあえず書く。

大人っぽい子供

そもそも『大人』とは何だろうか。 今更ながら考える。

……。

「20歳以上」という条件を満たしていれば、そう呼ばれても良さそう……?

おとな(大人・乙名)とは、
・十分に成長した人。成人。
・考え方や態度が十分に成熟していること。思慮分別があること。

Wiki先生が解決してくれた。

「考え方や態度が十分に成熟していること」

さらりと書かれているが、
これは個々人で基準がバラバラであり曖昧なものだ。
……闇。

「大人なんだから、それぐらい当たり前でしょ」
「この人の言う大人の定義って何だろう?(す、すみません…)」

このような体験は無いだろうか。

話を本題に戻す。

噂で聞いた、Aさんの話。

Aさんは仕事が早い。あるプロジェクト内の部門リーダーで、30代の中堅。そして、自身で納得できないことがあればトコトン突き詰めるタイプ。部下の育成もしている。上司の評価も悪くはないようだ。

ただ話の全容を聞く限り、私には「大人っぽい子供」のように思えてしまい、今後のキャリアを形成していく中で「勿体ない」ように感じてしまった。

もちろん、その人の人生なので、私に口を出す権利はない。

問題は思想にある

聞いた話の中で、例を挙げるとするならば、

・会議中、その場に居ない仕事仲間の悪口を言う
・相手の立場によって態度が急変する
・指摘を受けると、やり返さないと気が済まない
・自らの非を反省しない

思い出せる要点はこれぐらい。これが20代前半なら「若い」で片付けられそうなものだが、30代、それも部下を抱えるとなれば話も変わってくる。

ただ、皆がみんな出来た人間という組織は稀なので、この辺りも「仕方ない要素」と考えてみる。それに仕事は出来るのだから、これぐらいなら全然良い。むしろ欲しい。という人材なのかもしれない。

そこで、Aさんについてもう少し深堀する。

Aさんより能力の高いB,Cさん。上司のDさんが登場。

B,CさんはAさんの評価を、

手が早いのは良いが、質を上げて欲しい。
それに小さなミスが多すぎる。

としており、その改善のために適宜指摘やアドバイスを行っていた。しかしAさんはそれが気に食わない。何故ならB,Cさんより自分が劣っているとは夢にも思っておらず、「他人に舐められたくない」という思想がAさんの根幹を成しているからである。

徐々に誰もAさんに対して何も言わなくなり、上司のDさんも「代わりは居ないし、こちらが合わせると持たない」と真っ向からの衝突を厄介そうにしている。Aさんにとって、とても働きやすい環境になった。

環境によって、良くも悪くも転がる

仕事はこなせる。立場が上である上司への反発や不満は少なく、多忙な時は休日出社もする。だけどAさんの影響で退職した人もいたようで、上層部とそれ以外では評価が分かれそうな人。

ここまで書いておいて何だが、Aさんは幸せだと思う。自分のやりたいように生き、実績を積み重ねている。社会人としてのマナーはあるので、順調にいけばこれからも出世が期待できる人物となるだろう。

勿体ないのは、そこまで出来ていて「謙虚さ」があれば更に伸びると思ったから。私自身、声が大きい人が強い時代は終わりつつあり実力主義にシフトしているのを感じていて、B,Cさんの評価が正しければ、Aさんは自らの能力を伸ばすチャンスを捨ててしまったことになる。悪い方向で考えれば、他の会社では評価されない実力で留まっているかもしれない。

しかし、それでも「他人に舐められたくない」という思想のおかげで、本人にとって良い方向(働きやすい環境)に進んだのもまた事実なのだろう。

大人っぽい子供の正体

これは「子供の頃の考え方を更新しないまま、社会人としてのマナーを身に着けてしまった人」ではないかと考えている。普通に働いているだけでは気づかない。問題にぶち当たった時や、本人が気を許したタイミングで発覚したりするのだ。

危なっかしい生き方だと思いつつも、羨ましい生き方だとも思ってしまった。(私には絶対出来ないので)

おしまい。
タイトルを作った時点では別の人間をAさんにと思っていたのだが、もっと良さそうな方が居たのでその人を抜擢した。




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