うまくやろう
と言われたのは、社会人3年目の時だった。
同じ部署の40代の先輩ママに言われた。
会社の七不思議の1つに
『始業の10分前までに正面玄関を通れ』
という謎ルールがあった。
1分でも過ぎると密告され上司から注意がある。
念のため言うが遅刻はしていない。
はじめて上司から注意が入った日、
密告係を恨んだ。くそっ。
驚いたことにその日は先輩も始業ギリギリだった。ただ密告されていなかった。
『密告係は始業5分前には玄関からいなくなるのよ。いなくなってからダッシュすれば打刻は間に合うの。うまくやろう。ズルじゃないわよ、うまくやるの。ふふふ』
ゆとり世代で育ち
いい意味でズルを学ばなかった私は
目から鱗、ズルすればよかったんだぁと感心。
その日からわたしの頭の中に
『ズルする』もとい『うまくやろう』が刻まれた。
退職した今でも
『うまくやろう』はわたしの道標。
学生時代は真面目に生きることが評価されていた。しかし、社会ではそれでは身が持たないとわかる。
そんなときは思い出してほしい
『うまくやろう』
その問題にうまくやる方法は本当にない??
おわり
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?